亜夜あや 

 或るロシアの
 若手ピアニストの演奏を

 気に入って練習していた曲だ
 
 当時はこの楽譜がべらぼうに高く
 亜夜はやむ無く 繰り返し弾きながら

 覚えるしかなかった
 

 亜夜の部屋で
 彼女が奏るピアノに耳を傾けていた

 某音楽大学の学長・浜崎は
 
 曲を弾き終えた亜夜に拍手を送ると
 やおら 真顔でこう言った
 
 「これ 誰かの先生に聴いてもらったの?」
 
 「いえ 今は誰にも師事していませんので」
 
・・・・・・
 恩田陸氏は亜夜の言葉を借りて

 この曲はある韓国ドラマの中で
 スイカが坂道を転げ落ちるシーンを思い浮かべた

 と記述している

 
 で、そのドラマとは恐らく
 『魔王』ではないかな?