村野瀬玲奈さんとのコメントの交換 の話題(^^;に、ちょうどマッチした甘利経産相の詳細情報を読んだので、もう一個エントリー上げておくことにしますね。


東京新聞の土曜夕刊には『太郎の国際通信』という木村太郎 氏(!)のコラムがこれまたなんでなんだろうか、また「太郎の国際通信」というタイトルも再考を促したいけれどともかく掲載されていて、著者の放言にい思うところもある回もあるわけですが、今日2/10付の記事は引用に値すると考えていました。


(強調、リンクは引用者による。スキャナが不調なので手打ちですがミスがあったらごめんなさい)



2007/2/10 東京新聞夕刊 (D版 紙面より転載) 太郎の国際通信 知日派学者の苦言

 「ダボス会議」という会議がある。正式には「世界経済フォーラム年次総会」だが、スイスの有名なスキーリゾートのダボスで開かれることから「ダボス会議」という通称で有名だ。

 この会議には世界各国の政財界の有力者が集まり、世界が直面する問題について意見交換を行うが、過去日本からも二〇〇一年に森嘉朗首相(当時)がスピーチをしたり、ソニーの出井伸之社長(同)もパネルディスカッションでマイクロソフトのビル・ゲイツ会長と論議を交わしたりした。

■経産相の言動に失望

 しかし、バブル後のいわゆる「空白の十年」前後から、この会議での日本の存在が希薄になり、恒例の「ジャパン・ディナー」も開かれなくなっていたらしい。

 その「ダボス会議」が今年も一月二十八日まで五日間開かれ、今年は中国やインドなどからアジア勢の活発な発言が伝えられる中で、日本の出席者についてのニュースもなく、目だった言動がなかったのかと考えていたら、あらぬ方から日本人出席者への批判が伝わってきた。

 今年の会議には甘利明経産相と松岡利勝農相(引用者注:原文ママ)が出席していたのだが、甘利大臣に苦言を呈する仏人参加者の電子メールが関係者の間に配布されたのだ。

 電子メールの発信者はスイスのローザンヌにある著名なビジネススクールIMDジャン・ピエール・レーマン教授 で、会議の後「ダボスにおける甘利経産相の恥辱的言動」と題した電子メール藤崎一郎駐ジュネーブ国際機関政府代表部大使 に送ると同時に、そのコピーを欧米の友人の学者や日本の報道機関に送付した。

 そのメールを入手したニューズレター「ワシントン・ウォッチ」によると、レーマン教授は甘利大臣の語学力について失望を表明している。

 「甘利氏は貿易大臣なのに英語が話せない。他の非英語圏の貿易大臣は全員英語が話せる。貿易交渉の成否は各国政府の相当大臣・幹部同士の個人的な信頼関係の有無に左右される時代になっている」

 また、教授は甘利大臣の態度にも注文をつけている。

 「仮に英語が話せなくても態度しだいで英語力不足を補えるが、甘利大臣のボディーランゲージも見るに堪えなかった。全く凍りついたようでよそよそしい態度で、居並ぶ他国の貿易大臣と積極的に意思疎通を図る気持ちが全くうかがえなかった

 さらに教授は続ける。

 「私は会場から甘利大臣にラミーWTO(世界貿易機関)事務局長の発言を引用して、日本の貿易大臣として貿易と安全保障、特に東アジアの安保問題との関係をどうとらえるか質問したが、甘利大臣は全く答えなかった」

■安倍首相に伝達して

 レーマン教授は、これらのことは会場にいた多くの参加者共通のものだと指摘し、そのことを安倍晋三首相と麻生太郎外相に伝えるよう藤崎大使に希望してメールを締めくくっている

 実は、レーマン教授は一九四九年以来少年時代を日本で過ごし、日本の公立の小・中学校で教育を受け、長じてからも東京で貿易関係の仕事に従事した経験を持っている。

 数少ない知日派の欧州の学者として貴重な存在といえるわけで、その苦言は辛辣だが、真摯に受け止める必要があるように思えるのだ。 (木村太郎、ジャーナリスト)


最初は「電子メールのコピーを配った」という話を聞いていたのですが、そうではありませんでした(訂正です)。

でも、「みんなそう思ってるよ」という言葉が正しくてもそうでなくても、いずれにしてもこりゃいけませんね。


上記リンクにあるようなレーマン教授のスタンス(日本のグローバル化?)からすると、甘利氏の能力や権限としてアドリブで向き合うかには、敷居の高さがあったり、東アジアの安保問題はよう語らん、ということで貝に閉じこもることを決めこんでいたのか?といったことも想像できます。


もしかすると、グローバル化に対する思惑の大いなる違いが両者にある…のかもしれません。

しかし、公人が、ここまで派手に追求される態度を取ることの持って行きかたのまずさ、会議での要人としての根本的な態度そのものをうんぬんされてしまうということは、(わたしの、木村太郎氏の発言というネガティブなプレミアム(苦笑)を別にしても)、また、愛国者のみならずとも、「これは(なんとか対処しなくては)まずいだろうになぁ…」という気になります。


ということなので、甘利大臣はかなりの弱腰さんなのかと思いきや、そうとも言い切れないようです。

Wikiのリンク 参照。


2004年の臨時国会から翌年の通常国会終了まで衆議院予算委員長を務める。自民党内においては、商工分野に精通しており、党商工部会長、衆議院商工委員長などを歴任している。

また、知的財産に関する取り組みも積極的に行っておりコンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律の成立を主導した。その一方、同年の著作権法改正案におけるレコード輸入権を強硬に推進したことを始め強引な政治手法に対する批判もあった。


サラ金からの献金も含め、内弁慶ということでしょうか。(松岡氏と献金コンビでの参加だったのですね)


英語どころかボディランゲージにすらダメ出しされるのは、まあ一般人ならば大変に気の毒な突っ込み・ハラスメントに属するのかもしれませんが(イラクの位置も分からない方なので)、ただ大臣としての資質、周辺の体制含めて、改めて問われるでしょう。

アベ内閣の問題をいたずらに発散しても得策ではないですが、このような状況にあることに、当事者はどう答えるのでしょうか。


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