中山式ひらがなの稽古です。

もうすぐ一年生。

だけど、漢字やカタカナも読めるのに、字が書けない子がいます。

小学校に入れば、ほとんどの子が書けるようになります。しかし、高学年や中学になって板書を写さない子どもの中には、一年生の頃に書字に苦労していた子が少なくありません。字を書くことがトラウマになっています。

 

知的に高くて読めるのに書けない原因は、不器用や行為障害や視知覚の問題など色々考えられますが、そんな子どもへの私の必殺文字学習は「寺子屋式手習い」です。

 

例えば、手指の触運動覚が鈍くて、鉛筆がうまく持てない、線の方向が定まらない子がいます。文字練習の定番に、点線をたどる、細い道をなぞる、点々をつなぐなどがありますが、なぞること、はみ出さないことに一生懸命で、動きを学習できません。

文字は「運筆」、どのように線を動かしたかが大切です。鉛筆を握っていることすら大変なのに、動きの習得はとても無理です。

     

寺子屋式手習いは、太い絵筆で大きくひらがなを書きます。手指ではなく、肘や肩の動きで書きます。検査をすると、手指の触運動覚が鈍い子でも、肩や肘の運動覚が正常範囲です。、つまり粗大な運動は比較的学習できるのです。「動き」、「運筆」の習得が容易です。

    

A4の紙に、まず細い筆で黄色の絵の具で手本の字を書きます。名前の中のやさしい一文字です。子どもは太い絵筆で青い色でなぞります。はみ出る心配はありません。書くと緑色になり驚くとともに、上手にかけて大満足です。数枚書いて、家に飾ればイメージトレーニングになります。鉛筆でノート1ページ書くよりも、はるかに学習効果があります。

20個ぐらいのひらがなが書けるようになると、あとはどんどん書くようになります。目安は3ヶ月。

大事なコツのひとつは、お母さんに家庭学習をさせないことです❢

すぐ目を三角にしてスパルタになるからです。字を書くことがキライになったり、イヤな思い出にならないことが大切です。

 

iPadの指での練習は、現代版寺子屋式手習いかもしれません。

私は、習字のように形に残る方が、ガラパゴス的で好きです。

 書初め

 

1年生になったら、空いっぱいに大きな字を書いてほしいですねo(^▽^)o