どうもガレージきくちです
たまってる
エンジンオーバーホールシリーズ
自分の備忘録
今回は
ピストンと
コンロッドの重量合わせ
以前の記事は
目次ページから
ご覧ください。
さて今回は
ピストンの話しです。
摘出した時の
ピストン。
吹き抜けで
全体的にオイル焼けして
頭頂部はカーボンが固着していましたが
幸いにして
棚落ちはありませんでした。
洗浄したピストン
頭頂部はメッキ加工が
施されていて
データ通りなら
STi仕様は鍛造ピストンだったはず。
変なカタチしてるね?って
思った方は普通だと思います。
まだ、日産車がノーマルで0,7キロとかの
ブーストの時代に
ノーマルで1,1~1,3キロかけてた
スバル。。。
結果、圧縮落とさざるを得なかったんだろうな~と。
GDB以降は
よくあるバルブの逃げ加工された
良く見るピストン形状に
変更されてますからねぇ
この辺は解析技術と
制御技術が上がったからなんだろうと
思います。。。
圧縮もGC8のEJ207は
8ですが
GDBのEJ207は8,5に上ってますからね
一昔前にGC8に
腰下がGDBのが使えるって事で
腰下流用が流行ってましたが
散見すると腰下を組みなおさずに
そのまま流用して
GC8ヘッドと組み合わせたケースは
高い確率で
その後、すぐに壊れてるケースを
先達がネットに公開してるのを
よく見ました。
圧縮上がって
制御系そのままじゃ
当然壊れるよな~と納得。
まあ、GDBでも圧縮が
高くなってハイブーストですから
棚落ちなどの
トラブルが多いのも納得かなぁ
今回はお金をかけずに
消耗品のみのオーバーホールが
当初のコンセプトでしたので
ピストンは再利用したかった。
まあ、チューナーさんによっては
ピストンも消耗品だから
オーバーホール時は交換って方も
いますけど。
自分はお金がないので
洗浄して再利用。
ただ、、、
このピストン
ピストンのサイドスカートに
モリブデンコーティングが
されてあったんですが
強力な
洗浄液で
そのコーティングも
ほとんど落ちてしまったので、、、
どうしようかな~と
悩んだのと、
ピストン外径が
コーティングがなくなったせいなのか
限度値より小さくなってて
それはコーティングのせいなの?と
悩んでました。。。
ネットで調べたところ
エアムアイテクニカさんという会社の
HPを発見。
しかも我が埼玉にある。
ピストンのコーティングを
一個4夏目でやってくれると、、、
電話してみると
ま~面白い方で
コレは実際に
会って話を聞いた方が良いと
即日、ピストン持参で
工場直行。
イロイロと楽しいお話を
伺って
なんとGC時代のEJ20の
ピストンコーティングの開発に
携わっていたんだとか、、、
でも、
ピストンコーティングで立ち上げた事業も
自動車のエンジン関連の仕事は減ってて
今は趣味に近いとか、、、
納期、1週間ほどで
預けてきました。
1週間後
引き取りに伺って
また楽しいお話を聞いて
受け取ってきました。
20年前のピストンに
最新のコーティング(^_^;)
エアムアイテクニカさんの
データで
ピストンリング溝も
コーティングしておいた方が
リングのスティックが起きづらいということで
全てお任せで
コーティングして頂きました。
系統として
聞かれれば
モリブデン主体になるそうですが
PTFEも入ってるそうです。
トップリングより上の部分は
1年くらい使うと
取れちゃうけどって。
ピストン外径も
測定します。
ちなみにEJ20Kのピストン測定箇所は
頭頂部より50,2ミリの箇所で
スカートのふちぎりぎりでしたが
EJ20〇シリーズの
ターボエンジンは
頭頂部より
40mmとの所に変更になってました。
出す前が
おおよそ91,92でしたが
コーティング後は
おおよそ91,96ミリで
限度値より上になりましたので
良しとします
コーティングの膜厚としては
0.02ミリ位でしょうか。
データどりのために
各部品の
重量を測っておきます。
#1ー368.41g
#2-369.40g
#3-371.14g
#4-369.70g
ん~3番が一番重くて
3g位重いのね~
コンロッド
#1-610.86g
#2-610.81g
#3-612.61g
#4-609.46g
う~ん3g位の誤差か~
しかし、、、
なぜ3番のみ重い?
画像はないが
ピストンピンも
#1-162.35g
#2-162.79g
#3-162.93g
#4-162.85g
ピストンピンは
ほぼ揃ってるけど
何故に
一番重いのが
3番に集中してるの???
3者合計すると
#1-1141.62g
#2-1143.0g
#3-1146.68g
#4-1142.01g
う~~ん(-_-;)
2~3gの誤差なら
そのまま組もうと思っていたんですが
さすがに#3だけ
5g重いのは
ナシだろうと、、、
急遽、重量合わせ。。。
ま~自己満足なのも
分かってますが、、、
重量バランスをゼロにすれば
途端に素晴らしいエンジンに
なるわけでもないですし
もし、そうなら
メーカーが
大量の部品から
組み合わせてやってますからね。
交差って奴でしょうけども
ただ、、、
5g削るのって
かなり大変です。
ピストンは
このピン下の部分が
応力のかかりづらい所なので
この辺を慎重に削ります。
参考にさせてもらってる
YouTubeや
先日たまたま
エアムアイテクニカさんで
見せてもらった
レクサスのピストンなんかは
この部分が
機械加工で
まっ平に削ってありましたから。
慎重に削っては
計りに載せてを
繰り返します。。。
コンロッドは
この頭の部分を
削ります。。。
ここも力のかかりにくい
部分なので
ひたすら
削っては測ってを
繰り返して、、、
3gほど
ピストン、コンロッド合わせて
削りました~(^_^;)
1番軽い
#1を基準に
2gの範囲内になりましたんで
良しとします。
ピストンピンも
2000番のペーパーで
軽くラッピング
キレイにして
ピストンの
サークリップ部分の
バリも
慎重にヤスリや
ペーパーで
研いで
ピンが手押しで
入るように調整します。
フルフローなので
常温で
ちょっときつめに入るようになったら
修正完了。
#3のコンロッドの
油穴も削って
浅くなったザグリを
追加工。
で、
洗浄液で
オイル焼けを洗浄。
このタイミングで
オイルパン類も
洗浄します。
オイルパンの
この部分には
整備解説書に載ってないけど
パッキンが入ります。
また、
メンドイ液ガスを
ひたすら剥して
清掃。。。
清掃完了。
キムチ鍋みたいですが
ストレーナーや
バッフルプレートを
洗浄液で煮込んで
洗浄。。。
キレイになったところで
今回はオシマイ
次は
組み込み前の
また、
測定作業かな~
でわまた