2022 鈴鹿8時間耐久 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW | Garage4413のブログ

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4輪はフェアレディZをメインにサーキット走行やレース
2輪は全日本ロードレース、JSB1000.J-GP2.鈴鹿8耐に参戦

皆さん応援よろしくお願い致します(^.^)

2022鈴鹿8時間耐久

 

長文になりますが、読んでいただけると嬉しいです。

 

3年ぶりの開催になりました。

 

2019年にSSTクラスで優勝し、もちろん今回も優勝するつもりで動いていました。

 

しかし、コロナの影響、9月のボルドール参戦の準備、パーツの遅延。

 

 

 

 

様々な要素から準備が遅れ遅れになっていました。

 

 

船でピットのパーテーションをボルドールへ送ってしまっていて、8耐までに新規でそろえなくてはならなかったり、マシン以外の準備がなかなか大変で。

 

 

ハーネスの作成から

 

 

ゼッケンは今回監督にお願いしました

 

 

 

カウル類やタンクの塗装などはレースウィークの1週間前から始め、その間もボルドール用の車両作成と同時進行。

 

 

実は、8耐ウィークの初日にボルドール用車両のシェイクダウンを行い、続く水曜から8耐車両のテストになる予定を組んでいました。

 

4台の車両を用意するのですが、パーツは2.5台分しかない状況でした。

サスペンション、ECU、ハーネス、ブレーキ関係が4台そろえることができない状況でした。

 

準備が完全に終わらないままとりあえずトラックに積み込み、徹夜で鈴鹿へ移動。途中1時間の睡眠を取り搬入作業に入ります。

 

チームスタッフはボルドール参戦があることから、休暇が取れずに全員そろうのは木曜から。

 

月曜日の搬入からテスト2日間は私と山下監督、けんたろうで回すことになっていました。

 

ナメてる。。

 

どんなレースでも段取り9割だと私はおもっていつも行動しています。

 

しかし、今回ばかりはどうにもならず、皆に迷惑をかけてしまいました。

 

 

 

月曜の朝より搬入開始。

 

大方搬入作業を終えたのが午後3時ころでしょうか

 

そこから、火曜走行の車両を私、山下監督、健太郎の3名で作成。

 

 

なぜか4台のマシン(笑)

 

 

ブレーキライン作ったり、チェーン付けたり、様々な作業を日付が変わるまで。

 

いつも作業はしない山下監督にも手伝っていただきました。

 

火曜の午後から走行できる目標で、早朝6時過ぎにサーキット入り。

 

午前にとりあえず走れる形になり、走行しました。

 

 

 

主に、車両の動作確認と、ボルドールでのブレーキパット、ディスクローターの焼き入れなど。

 

 

問題なく走行を終えることができて、一安心。

 

ステッカーなどの作業がまだできていません。

 

写真はボルドール用車両。

 

ブレーキとスイングアームの色が違います。

 

さて、そこから次の日に走る8耐車両にパーツの移植を行います。

 

水曜日は朝から走行する予定です。

 

何が何でも間に合わせなくてはいけません。

 

3名で、「まるで部活みたいだ」なんて言いながら作業を進めました。

 

フロントフォークのカートリッチ、リヤサス、ブレーキライン、マスターシリンダー、ECU、ハーネス、などなど多岐に及びました。

 

この日サーキットを後にしたのはAM2時。

 

朝6時に来て準備すれば走行に間に合う予定で進めました。

 

そして水曜

 

朝から走行する事ができ、順調にテストを行って行きます。

 

メニューを決め、進めていき大方順調に進みました。

 

 

 

 

木曜は車検日なので、1日走行がありません。

 

スタッフもそろうので、水曜日のこの日初めてゆっくりご飯を食べました。

 

木曜からスタッフがそろい、車検の準備、通常のメンテナンス、その他さまざまな作業をしながら進めていきます。

 

ピットパーテーションの素材が届き準備したり。。

 

私はカウルにステッカーを張ったり、ロゴマークのラッピング、など。ライダーも手伝ってくれたので、かなり進みました。

 

やっと、少しだけまともになったかなと思います。

 

夜はタイヤ交換練習

 

 

しかし、これらの準備がしっかり出来ていないと、良い結果が得られません。

 

どこかで、この流れを断ち切らなくてはならないと思い、作業をしていました。

 

これがなかなか難しくて。。

 

この日も夜遅くまで作業は続きました。

 

予選日になり、いよいよだな~と!

 

 

 

 

星野、健 中冨の順番でタイムアタック

 

星野は怪我からのリズムを取り戻してきている最中

 

そのなか、しっかり走ってくれました。

 

健は最近メキメキ速さが付いてきて、安定も増してきて。

 

やってくれました。2分8秒入りました。

 

中冨さんのアタックの時に、パラパラ雨が。

 

スリックタイヤで走れるコンディションではなくなり、走行を中断。

 

2回目にかけることにしました。冷静になればこの時の判断が間違えていました。それは後々気が付くことに。

 

2回目の予選

 

タケシ絶好調

 

中冨さんの順番の時に。。。

 

1回目の予選で基準タイムをクリアできておらず、この予選で基準タイムクリアしないと決勝への出走が認められません。

 

皆、それをわかっていて、雨が降る中スリックで走行する。

 

なんとかクリアする事ができました。

 

良かった

 

結果的には17台だったかな?予選落ちになったのです。

 

後に、天候急変なので、救済措置が取られました。

 

 

予選中のガス給油やタイヤの交換などは本番に対しての練習になるので、すべてのセッションでタイヤの交換作業を行いました。

 

もうヘロヘロ(笑)

 

 

 

この日の夜にナイトセッションがあります、しかし雨が降り始めてきました。

星野から走行開始しましたが、1コーナーに川が流れている状況で、それに足元をすくわれ、コースアウト。グラベルで星野は転倒してしまいます。

 

通常であればさほど大きな転倒ではありません。しかし、星野の体は満身創痍の状態。転倒の様子がモニターに映し出されましたが、かなり痛そうな状況。

最悪の事態になっていなければ良いが。。。。

なんとか自力でコースを回り戻ってきてくれました。

車両をすぐさま修復し、中冨さんに走行してもらい、様々なデータが取れました。

 

星野の状況は。。。

 

あまり良くなく。

 

たぶん肋骨が。。。

 

くっつきかけだった所かもしれないと。

 

土曜のフリー走行で乗ってみて判断しようという話になりました。

 

チームに良い流れをもたらすことが出来ていない私自身が不甲斐なく。

 

悔しく

 

情けなく

 

どこかで流れを変えていきたいと思いいろいろ考えていましたが。作業量がありすぎて。

 

それも難しく。。

 

なんかダサいです。僕

 

土曜にはフリー走行が昼に45分だけ。

 

そこで星野が乗れるかどうかの確認、メインカーの確認になります。

 

車両の確認は、中冨さん、健、星野の順番。

 

走行始まると、すぐに赤旗中断

 

少し路面温度が下がり、真夏のタイヤを履いているチームの多くが転倒。

 

中冨さんも満足に走れないまま、健にバトンタッチ、健の走行中にも赤旗。

 

もうそのまま星野にバトンを渡して走行する予定でしたが、残り時間が少なくそのまま終了になりました。

 

確認が取れていません。星野が走れるのかどうか?

 

 

仕方ないので、タイヤ交換の練習やそのほかの準備をやりながらナイトピットウォークなどをし、

 

 

日曜の決勝日を迎えることになりました。

 

決勝日の朝のフリー走行

 

星野から走り始めました。

 

タイミングモニターを見ている限り、なんとかなるか?ならないか?わからない。

 

 

3ラップほど走ったところでピットイン

 

「無理だ」

 

と。痛み止めを飲んでの走行だったが、切り返すと体に電気が走ると。

 

そりゃそうだ。骨が折れてれば仕方ない。

 

この瞬間2名で8時間を戦うことに。

 

もう腹をくくってやるしかない状況になりました。

 

2人で8時間回すのは結構大変なんです。灼熱の8時間を2人で走るのは。

 

そうこうしている間にスタート進行の時間がせまってきます。

 

準備を進めてスタートの時間に。

 

この8耐のテストから健がとても良くなりました。

 

監督とも話し合い、健をメインで行こうと決めました。

 

中冨さんはベテランです。しかし、中冨さんにマシンを合わせる事は私はしていませんでした。

ウェット、ドライともに同じセッティングで走れる安定したマシン作りに専念していたからです。

 

ピークのタイムは出なくても、アベレージが良いマシン。

 

タイヤのグリップに依存しないマシンづくり。

 

そんなコンセプトです。

私たちは9月にボルドール24時間を走ります。

 

8耐は通過点

 

チームのコンセプトです。

 

でも、勝つためにレースやるので、限られた環境でベストを尽くします。

 

スタートライダーは健にやってもらうことに。

 

実は健、ウチに来てから一度も転倒していません。

 

これはすごいことです。

 

2019年にセパン8耐に出た時、健は決勝を走っていません。

 

その時のブログはこちら。

 

 

 

 

Vol.1~7まであります。

 

是非読んでみて下さい。

 

そういう経緯があり、私は「2019年の表彰台は複雑な気持ちだっただろ?今度は健が俺たちを表彰台に連れて行ってくれ」と話しをしました。

 

 

スタートの練習もできないままスタートの時間を迎えることに。

 

タケシはちょいと小さいのでシート蹴とばさないか不安でした(笑)

 

しかし、上手く健はスタートをこなしてくれました。

 

11時30分 決勝スタート

 

序盤は無理をしないで淡々と。

 

着実にペースを刻み走行していく健

 

無事に1スティントを走り切り、中冨さんにバトンタッチ

 

中冨さんが走り始めて4~5ラップ位でしょうか?

 

中冨さんのセクタータイムがおかしい。

 

緊急ピットインでした。

 

「電源が落ちる」

 

と。

 

すぐさま私はイグニッションリレーだと察知しガソリンタンクを外してリレーの交換作業に。

 

 

ピットストップ時間8分間で中冨さんをコースへ送りだすことに。約3周のロス。

 

「くそっ!」

 

悔しくてたまらない。

もちろん当然のように新品を取り付けていた。

新品だから良いという事でもない。そんな事は分かっている。

 

新品だって工業製品だから壊れることもある。そんな事も頭ではわかっている。

 

でも、なんで今なんだ!

 

自分自身の不甲斐なさに怒りが込み上げてきた。

 

ライダーは必死にタイムを削って走ってくれている。

 

それに、小さなパーツだが、重要なパーツ。

 

悔しい。

 

 

中冨さんの緊急ピットインの時に給油の岩田が給油補助なしで給油をしなくてはならず、給油をしていました。

 

裏で岩田が震えている。

 

どうした?と問いかけると、腰と手首を壊してしまった。

 

ライダーのケアをしていただいている志乃先生にテーピングや処置をしてもらうが、次のスティントの給油をする人間が不在になってしまった。

 

 

急遽健太郎と私で給油をすることに。

 

もう仕方ない。やるしかない。

 

中冨さんが既定の周回を終え、タイヤ交換と給油の為ピットイン。

 

どうしても人員が足りずにピットストップタイムをロスしてしまう。

 

ライダーの頑張りにメカニックが応えられない。

 

悔しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。

そんな事言っている場合でもないのでベストを尽くすように。

 

この頃から自分たちの立ち位置がわかってきた。

 

頑張れば、自力で3位まではいけるかも!

 

走行を終了した中冨さんに話を聞きに行く。

 

そうしたら、手をつってしまう。との事。

 

 

脱水症状だ。

 

 

皆目いっぱいで戦っている。

 

志乃先生にケアしていただき次へ備える。

 

ピットストップとタイヤ交換の時に、健太郎側のキャリパーのボルトが締まっていかない。

 

まずい!

 

「ねじ山壊れた?!」

 

 

作業を変わり強引に締め付けることに成功。

 

とりあえずは良いが、次にタイヤ交換ができなくなる可能性が出てきた

 

次のタイヤ交換まで、対策を考える。

 

「ねじ山修正して締め付け」

「フロントフォークを交換する」

 

レースを考えたらねじ山修正になる。

 

3位が見えているのに。

 

それで無理ならフォーク交換になる。

 

ブレーキなのでライダーの安全を第一に考えなくてはならない。

 

しかし

 

その時点で表彰台は厳しくなる。

 

ねじ山修正を迅速に行う為にどうするか?

 

考えました。

 

フォークボトムにタップを通すだけの簡単な作業

 

しかし、レースでは違う。

 

考えた結果エアラチェにタップを固定して動かす方法を考えました。

 

迎えたピットイン。

 

キャリパーを外した瞬間

 

「修正で行ける」

 

そう判断して、ねじ山修正しました。

 

良かった。

 

プラス20秒位でできただろうか?

 

もうほとんど記憶に無い。

 

なんとか首の皮一枚つながった感じです。

 

その後、3位表彰台を目指し

 

タケシに、

 

「勝負所だ!行け!」

 

と。

 

中冨さんにも

 

踏ん張り所だと。

 

最後のピットストップ。

 

タイヤ交換とガス給油

 

メカニックも頑張った。

 

やっとまともなピットストップができた。

 

 

 

 

 

タイヤ交換20秒

 

ガス6秒

 

26秒

 

SSTクラスとしては世界一速いのでは(笑)

 

わかんないけど(笑)

 

メカニックにはミラクルな1回より安定した確実な作業が求められます。

 

でもうれしいかな。

 

最終前のスティントで中冨さん走行中にSC介入

 

もう一度給油しなくてはならない前提があり、どうするのかを監督と思案中。ほっし~とも相談しながら、タケシに最後を行かせることに。

 

ピットストップで4番手に落ちるが、ペースによっては3位まで上がる可能性がある。

 

タケシに賭ける。

 

元々、今シーズン健がウチでフル参戦するのは初めてだった。 

 

最初は生意気な奴だなと思っていた。

 

素直な子だとも思った。

 

セットアップをスプリントでやっていると、タケシ語が理解できずに苦労した。

 

そんな私もタケシ語を理解しはじめ、何とか形になってきた。

 

まだ、TOMMY語はちゃんとまだ理解できていない。

 

COCORO語も最初は分からなかった。

 

でも、まっすぐ向き合うことで理解できるようになる。

 

HOSSYとは長いので、大方理解できている。と、思う。(笑)

 

そのタケシがエースライダーになっている。

 

セパンでは決勝を走らなかったタケシが。

 

2022の8耐はタケシ劇場だ。

 

最後、タケシに託して。

 

3位との差

 

タケシの走り始めで45秒

 

 

 

 

1周のペースが3位のチームより4秒位速い。

これは、ラスト5分位で追いつく。

 

サインボードには3位との差だけを表示。

 

タケシ!

 

行け~

 

タケシ!

 

たーけーしー!

 

-45

-40

-25

-5

-1

追いついた

 

そして

 

抜いた!

 

よっしゃー!ぁぁぁぁぁ

 

 

3位だ

 

サインボードには

 

DOWN  

 

 

もう無理をしなくても良い。

 

2位にはどう考えても届かない。

 

2022鈴鹿8時間耐久

TONE RT SYNCEDGE 4413 BMW

 

SSTクラス 3位 表彰台

 

タケシが頑張った

 

中冨さんがタケシを支えた

 

走れなかった星野が2人を支えた

 

 

チームのスタッフ

サポーター

皆の力で3位になれた。

 

フィジカルケアは完璧で素晴らしかった

 

工具メーカー対決も勝った(笑)ここ大事

 

 

 

3年耐久やってないとこんなにもダメなのかと感じました。

 

準備が間に合わず、良くない状況でウィークに入ってしまい反省しかありません。

 

勝てなかったのは、そういう段取りがしっかり出来ていなかった事が要因だと思う。

 

チーム代表、チーフメカニックとして、チームの流れを作るのも私の仕事の一端

 

流れを変えられないまま終わってしまった。

 

ただ、ただ、悔しいです。自分に負けました。

 

しかし、タケシが表彰台へ連れて行ってくれた。

 

本当にうれしい。

 

表彰式をいつかと待っていました。

 

しかし、SSTクラスの表彰式は無かったです。

 

終了後、表彰式が無かったのがとても残念でした。

 

私たちは、表彰式の写真が欲しくて必死で3位になったんです。

 

鈴鹿さん

 

どう考えますか?

 

鈴鹿SSTクラスは世界耐久のSSTワールドカップとは違うレースになっています。

 

要は章典外

 

でもね、そんなの気にしないで皆本気で戦ってます。

 

下でも良いから表彰式やってほしかった。

 

それをやらなかったのは、戦った人に対してのリスペクトが無さすぎです。

 

本当に残念です。どういう考えでそうなり、そうなったのか?

 

レースの本質を見失います。

 

良く言う、取っちゃいけない2.4.7

 

4位なら頑張って3位表彰台うぇ

 

2位ならもう少し頑張って1位を

 

7位ならもう少し頑張って6位入賞を。

 

でも表彰台無かったです。

 

あそこでの写真が、ファンやスポンサー様が一番欲しているものなんです。

 

どんな考えでSSTの表彰式が無くなったのか知りたいです。

 

そして、話し合いたいです。

 

この件はしっかり話し合うべきです。

 

皆、ありえないと思っています。

 

ダンロップさんもすぐに帽子をもってきてくれました。

 

表彰式でダンロップの帽子をかぶる写真が欲しいから。

 

終わってしまったものは仕方ないです。

 

表彰式なかったので集合写真

 

 

 

決勝を終えたマシン

 

 

いろいろな写真

 

 

 

 

 

 

 

私たちの8耐は通過点だと思っています。

 

9月ボルドール24時間へ向けて

 

精一杯戦ってきます。

 

日本人で。

 

どこまで出来るか分かりません。

 

何も分かりません

 

だから、チャレンジしてきます。

 

皆さん応援してください。

 

お願いします。

 

 

 

私から一言。

 

私たちはボルドールで一緒に戦ってくれるサポーターや、企業を募集しています。

 

もし、一緒に戦い、協力してくれる人がいるのなら、一緒にチャレンジしましょう。

 

ご連絡お待ちしています。

 

どんな形でもかまいません。

 

まず、私と話をしてみませんか?

 

garage4413@nifty.com

 

0465-33-7700

 

高村嘉寿

 

まで連絡お願いいたします。

 

長文読んでいただきありがとうございます。

 

ボルドールへ向けて!

 

「その向こうへ」

 

頑張ります