インジェクション車で、アイドリング時に濃くなる現象の原因と、対策についての解説です。

 

2年前に当ブログで紹介したCBR1100XX

 

CBR1100XX  逆輸入車 インジェクション

 

ブラックバードにはキャブ車と、インジェクションがあります。

 

このCBR1100XXはインジェクションの輸出モデル。

 

現在の3次元マップと違い、2次元マップを使用した初期のインジェクションモデルです。

 

 

2次元マップと3次元マップの違い

 

 

さまざまな要因を1つずつ確認し、ホンダ社に問い合わせたところ、

 

「・・・おそらく、フューエルカットバルブの劣化により、アイドリング時に、ガソリンが止まらず、流れているのが原因かと思われます」

 

という主旨の回答をいただきました。

 

フューエルカットバルブとは、アイドリング時(アクセルオフ)に不必要なガソリンがエンジンに行かないよう、ガソリンの流れをカットする機構です。

 

フューエルカットバルブが経年劣化すると、通常ならカットされるはずのガソリンが、エンジンに送られてしまいます。

 

結果、アイドリングが不安定になったり、濃くなったり、エンストするようです。

 

で、2年前に修理したCBR1100XXの車検がやって来ました。あれ以来、不調はなおりました。

 

 

知恵を継承する大切さ

 

ホンダでは、過去の輸出車の情報は削除されているそうです。

 

そのため通常なら、問い合わせても「分かりかねます」という回答になっていた事でしょう。

 

今回は運良く、(おそらく開発に携わったと思われる)技術者の方が、答えてくださいました。

 

初歩的なことであれば、マニュアルに掲載されていますが、今回のようなイレギュラーケースだと、設計など技術的な背景を知っている方でなければ、なかなかたどり着けないと思います。

 

メーカーさんには、できればこうした知恵を内部で継承していただきたいものです。

 

そうすると、バイクショップ側は修理しやすくなりますし、結果としてユーザーさんがバイクに乗り続けられますからね。

 

 

有限会社ガレージ湘南

 

バイクエンジンオーバーホール専門店

 

 

 

 

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