タペット(バルブクリアランス)調整前のエンジン打刻音と、調整後の比較です。
・CB125T(2気筒)
・CBX400F(4気筒)
なぜ、バルブクリアランスが大事なのか?
なぜクリアランスが必要なのかというと、バルブ(バルブフェイス)やカムシャフト等が摩耗するからです。
(金属が熱によって膨張・収縮するからという理由もあります)
摩耗すると、バルブとバルブシートが密閉できなくなり、圧縮漏れが起きてしまいます。
最終的にエンジンが停止したり、アイドリングせず走行不能になります。
そうならないように、できるだけ長い間、適切なバルブタイミングを維持できるよう、あらかじめクリアランスがとられています。
要するに、「遊び」(適度なすき間)を持たせておくわけです。
ところが、新車時は適切なクリアランスがあっても、走行距離を重ねるうちに、バルブやカムシャフトの摩耗等によって、少しずつクリアランスが狭くなり、バルブタイミングがずれてきます。
キャパ(許容範囲)を越えてしまうと、走行に支障が出てきます。
そのためエンジンのオーバーホール時はタペットクリアランスの調整をおこないます。
もし、ふだん走行していて、エンジンから「カタカタ」音(大きめ)がするなら、タペットクリアランスの調整が必要かもしれません。
CB125T
空冷SOHC並列2気筒
※再生すると音が出ますので、音量にご注意ください。
エンジンのヘッドカバーを開けた状態
調整はエンジンが冷えている時におこないます。
CBX400F
空冷DOHC4気筒
※再生すると音が出ますので、音量にご注意ください。
エンジンオーバーホール直後。クリアランス広めです。
エンジンの慣らしが終わって、タペット調整をおこなった後です。
カタカタ音を放置するとどうなる?
バルブクリアランスが広くなると、「カタカタ」音がするようになります。
徐々に音が大きくなります。
さらに放置していると、こうなります↓
有限会社ガレージ湘南
旧車ライフお役立ちコラム
https://garage-shonan.wixsite.com/info/column
関連記事