僕の仕事は人の不幸に関すること、ご供養のお手伝いをする仕事だと何度もお話ししました。
今日はより具体的な内容です。
その日、お墓で待っていると、ご遺骨を納める前の儀式のためにご住職様がお墓に向かって歩いてくるのが見えました。
すぐにお焼香の準備の為、母は焼香炭に火を点け、僕は別の作業の準備を開始しました。
お客様からお塔婆を預かり、骨壺を木箱(骨箱)から取り出して白布の結びをほどいてお墓の前に置きます。
僕の準備が終わったのを見計らってか、
ははが、
「これ火が点かないから点けて」
と言ってカセットガスのバーナーを差し出しました。
それも口金のところを持つように差し出したのです。
「いや、背中越しにカチカチやっているのが聞こえたんだから、そんなとこ持ったら熱いでしょ。」
と言ってカセットガス本体を持とうとした時、確かに母はくすっと笑いました。
で、焼香炭を差し出した手のひらに載せられたので握ったところ、
なんと既に火が点いていたのでした。
ぎゃあ~~。
と言いたいところでしたが、大勢の参列者様とご住職様のいる中なので押し殺し、すぐにで水に手をさらして冷やしたいところですが、20人近くの方が僕の作業を待っている為、我慢して埋葬の作業を始めました。
お墓のカロート(納骨室)に入り、ご遺骨を中棚に置き、確認していただいた後蓋石を閉めます。
焼香台一式を墓前に移動してご住職様にご供養のお願いをいたします。
それでやって手を水道水で冷やすことが出来ましたが、当然ひどい火傷で手のひらは真っ赤になって水膨れと皮がベロベロに剝けていました。
それから儀式が終わり、参列者様が帰られた後で、母を問いただしました
なんであんなことするんだよ!
「だって火が点いていたなんて知らなかったから」
と用意していたように答えました。
しかもゲラゲラ笑って。
正直まさか炭に火が点いていないという事までは想定していませんでした。
「あれ?あれ?」
とか白々しく言って、着火できなかったかのように演技をしたのでした。
ふざけんなよ!
気づいていただろうが!
と言った途端、用意していたかのように顔に一万円札を投げつけました。
この埋葬作業の僕の支払いが5千円なので、もう5千円は治療代という事でしょう。
本当にふざけた女です。
もし自分の子供がこういうことを他人にやられたら、僕なら二そいつを即座に死に追いやるかもしれません。
僕を止めようとするならばその人も死を覚悟してください。
親というものはそういう思いで子供に接しています。
それがうち八が繋がっているかどうかわかりませんが、戸籍上は親とされている本人が、息子として世間で通っている相手に対してやっているのです。
頭がおかしいどころかキチガイです。
キチガイはそれしかこの女を表す言葉が無いためあえて言います。
僕らは大切なご家族が無くなり、深い悲しみの中とりあえず気持ちを一区切りするための日が埋葬供養です。
そういう場で母と言われた女は、息子に対して悪事を働き、火傷を負わせました。
本当に考えられないくずでした。