最後のお別れの場となる埋葬供養の場で、加熱したバーナーの口金を握らせようとしたことに失敗した次の意地悪として火のついた焼香炭を握らせた母。

 

そのことを覚えていたのか、後に別の埋葬の際にまたバーナーを使い奴はもう一度仕掛けてきたことがありました。

 

クズ女の母など仕事の場にいらなかったのですが、奴は自分が金を独占するためにいつもついてきました。


と言うかほぼすべて持って行ってしまいましたが。

 

ある日の埋葬の際、バーナーの火を点けようとしたのですが、御住職様から先にご遺骨を納める指示が出たためそちらを優先することになり、その場にいた母にこれに火を点けてと手渡そうとしたのです。

 

すると母は、自分が過熱したバーナーや火のついた焼香炭を僕に手渡しして火傷させたことを思い出したのか、自分がやられまいと思ったのかわかりませんが、

 

それを見るなり、

 

お客様の前で、ご住職様もいるというのに、

 

大声で、

 

「あぁっ、あぶなーい!」

 

と叫んで一目散に走ってどこかに行ってしまいました。

 

お客様も参列者様もご住職様も、

 

『いや、お前何やってんだよ!』

『ふざけてるんじゃねぇよ』

 

って目で僕を睨みつけました。

 

一応こんなんでも対外的には社長だとしている母ですから、まさか社長が人格異常者で、おかしなことなどするとは思ってもいません。

 

単なる職人としてその場にいる僕と比べれば信用度が違うわけです。

 

 

実際、

 

「あんた、何・・・」

 

と言われましたし。

 

手元を見て何の不自然さも無いと気づいてそれ以上言われませんでしたが。

 

仕方ないので、こっちも母の走り去った方を見ながら、

 

「何言ってるの?」

「お客様が心配するでしょうが」

「何もないでしょ」

 

と聞こえるように言いました。

 

まぁ、こういう馬鹿なことをやっている会社になど大切な埋葬供養をお願いしたいという方が増えるわけがありませんよね。

 

同業者や親戚、お客様など世間的にはすべて僕が馬鹿でという事になっていますが、僕はいたって普通というか、この馬鹿女のこういうことをすべてかいくぐってゼロにしながらも最終的にはご満足いただける結果にしてきたのだから、並みの努力と能力の人間ではないと自負しています。

 

おかしいのは両親だけですから。