24-02-20 山吉屋のシン・ウルトラマン | ヤマダ・マサミ ART&WORK 検:ヤマダマサミ

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24-02-20 山吉屋のシン・ウルトラマン

山吉屋のシン・ウルトラマンの写真を撮ってみました。背丈の小さいのはマルサンのウルトラマンで、その頭部の大きさを合わせて、並べて違和感のないように作りました。大雑把に、シン・ウルトラマンが6頭身、ウルトラマンが5頭身。映像のそれぞれは8頭身、7頭身です。

「ウルトラマン」の放映が始まった1966年の夏、マルサンの人形が子供たち垂涎の的になります。それから60年近く。マルサンのウルトラマンと並べられる人形をつくる事が出来て感無量です。

ぼくが5歳になった夏、マルサンのウルトラQ怪獣は宝物でした。ウルトラマンが発売されると遊びの巾が拡がるはずなんですが、サイズが合わない(涙)。スタンダードサイズは少し遅れて発売されましたが、大サイズの方が出来が脚が長く顔も良いのでした。

その人形を擬えて、シン・ウルトラマンの原型をやりました。

マルサンの原型師、河本武さんの特徴であるS字曲線、赤ちゃん座り、五月人形のような眉目秀麗の顔を考慮しつつ。

シン・ウルトラマンは当初、ぬぼ~っとした雰囲気で発表されました。映画を観ると動きは速くて力強い。初代とは違った魅力に溢れています。練り上げたデザインのアレンジも慣れて来るととても感心します。大人向けのウルトラマンの印象です。

カラータイマーがない事もこのウルトラマンの特徴でフィットします。なんと円谷プロの監修で、右耳にトグルスイッチをモールドしてくれと言われてビックリでした。庵野さん、樋口さんのこだわりのようです。カラータイマーがないのでカラータイマー用のスイッチが要らない、と言う事らしいです。これは等身大の展示人形でもそうなっていました。

その、映像は映像として。オモチャはオモチャなので、出来るだけマルサンのフォルムを踏襲しました。

実際のウルトラマンのマスクは、成田さんの家で見せてもらい、古谷さんにも見せてもらっていますから、もうこれ以上手を入れない方が良いだろうと言うところでやめています。ソフビなので、リアル7割ぐらいなんです。

ご存じのように、映画「シン・ウルトラマン」はビンさんの容姿や動きからモーションキャプチャーの基本データをとり、バランスもなぞっています。ビンさんの8頭身がそのままシン・ウルトラマンの頭身です。初代はマスクをかぶった分で7頭身でした。人形はそれより頭が大きいんです。大きすぎないところでやめます。

また、ウルトラマンの脚は意外と太ももに肉付きがありつつ、全体に長くて、ふくらはぎから足首に絞って、靴が意外と大きいんです。これを再現すると、ソフビを金型から抜く時、熱したソフビが伸びちゃって抜けないそうです。バンダイのシン・ウルトラマンの脚部が2パーツなのはそのせいです。今回の原型でギリギリでした。

感無量と書きましたが、それでもマルサンのウルトラマンはすごいなぁと改めて思うんです。

抽選で外れた方には本当に申し訳ありません。また申し込んで下さい。ありがとうございました。