タケダアワーとプラッシー | ヤマダ・マサミ ART&WORK 検:ヤマダマサミ

ヤマダ・マサミ ART&WORK 検:ヤマダマサミ

主に仕事に関わる、特撮、怪獣がらみのブログです。
ときどき、猫が登場します。

タケダアワーとプラッシー
「ひよっこ」昨日は2本立てでした。前日、ミサイル騒動の特番で放送出来なかったため。有り難いんですが、2本続けて見ると、かなりお腹いっぱいになりますね。てんこ盛りの15分ですから。ここのところテンポが良いです。愛子さん可愛い(そこかよ)。
深夜の仕事も最後の駄目押しの残業の合間なので、2本見てしまって、緊張がとけて仕事になりませんでした。そのまま上がり。
特撮ファンがニンマリする場面。いえ、ミニスカートの事じゃありませんよ。
<プラッシー>そっくりの<オイッシー>!

ジュースなんて当時の子供は簡単に飲めません。家族で外出したり遊園地とか誕生日の時だけです。ラーメン60円の時代に50円ですから。
子供はだから、5円、10円の粉ジュースで我慢したのでした。駄菓子屋のチクロコーラは20円くらいしたかもしれません。
東宝映画「マタンゴ」で水野久美さんがバヤリースオレンジを飲む宣伝材料がありました。あれは子供用じゃなかったんです。
「怪奇大作戦」でもバイク乗りの若者がお米屋さんでプラッシーを飲んでまたツーリングの続きに出る場面があります。
もちろんタイアップです。コーラが流行っていた時代でした。いまでいうと300円ぐらいのスムージーを飲む感覚かも。
プラッシーはお米屋さんで売っていました。同じ武田薬品から<いの一番>という旨み調味料もありましたね。
なぜ製薬会社がお米屋さんと? なんて、分からないままですが、分厚い武田の社史の本を買った事があったので読めば分かるのを分からないまま譲ってしまった無調法で。
ウィキを見ると、栄養強化米<ポリライス>が55年からの商品なので、それを契機にしたのかもしれません。

昔のテレビ放送はスポンサーの一社独占提供が珍しくありません。
TBS日曜の夜7時のタケダアワーは、大阪の武田薬品工業の提供枠です。男の子が釘付けになる番組枠でした。
40代以上にはお馴染みのCMソング。
「タケダ、タケダ、タケダ~、タケダ、タケダ、タケダ~、タケダ、タぁケぇダぁ~」
https://www.youtube.com/watch?v=hNM_iRj0aT4
これが幕開けで、始まります。
「月光仮面」「豹の眼」「隠密剣士」そして「ウルトラQ」「ウルトラマン」、「キャプテンウルトラ」をはさんで、「ウルトラセブン」と続きました。
58年の「月光仮面」から65年の「隠密剣士」まで広告代理店だった宣弘社が製作していて、66年からウルトラシリーズ(当時は空想特撮シリーズと呼ばれた)が円谷プロの制作です。
東映の「キャプテンウルトラ」「妖術武芸帳」「柔道一直線」など円谷と交互にはさんで、また宣弘社が「ガッツジュン」「シルバー仮面」と作りますが74年に新作の「隠密剣士」で幕を閉じます。
日曜のゴールデンタイムは、7時半からの不二家提供の<不二家の時間>も大人気でした。
「ポパイ」の後番組「オバケのQ太郎」の大ヒットにあやかって、局は新番組「ウルトラQ」と合わせた1時間をQQタイムと呼んでいました。

「ウルトラQ」の放映に向けて、局の栫井(かこい)プロデューサーによれば、どこへにでもせよ、製薬会社へ話を持っていくつもりだったそうです。
藤沢は「風のフジ丸」のヒットがありました。田辺は「忍者部隊月光」を2年間に亘って放映しました。
72年のタケダアワーで「アイアンキング」の副主題歌の歌詞「らーららら、ららら」が元は「るーるるる、るるる」だったのが、第一三共の薬品<ルル>にかぶるので直されたのは有名な話です。
「ウルトラQ」ではスポンサーが薬品会社に決める事で薬品を思わせる台詞<ラゼリーB1(ゴローと五郎)>を<青葉クルミ>に、など、録音をし直したのも知られるところです。
スポンサーが武田薬品に決まるとすぐに番宣用のシールが作られました。ぼくも当時もらっています。米屋でもらったか薬屋でもらったか覚えていません。ハガキももらいました。
ハガキ各種は去年出た「ウルトラマン・トレジャース」に復刻されています。
プラッシーは甘さより酸味を覚えています。ビタミンCが売り物だったのはいかにも薬品会社らしいです。
ぼくにはファンタオレンジの方が甘く炭酸もあってプラッシーはあまり選ばなかったと記憶しています。
ただ米屋の看板や箱は印象深いです。タケダの赤と白の三角のマークは、そのままウルトラマンと重なりました。
そんなわけで、いま無償に、プラッシーが飲みたいです。




・「ひよっこ」からプラッシーならぬ、オイッシー。

 


・ヤフオクに出たプラッシーボックス。空き瓶と。

 


・拾い画像です。お米屋さんの看板と専用冷蔵庫。

 


・武田薬品工業の社史に載っていた歴代商品。

 


・同じく社史から、本社全景。

 


・同、空撮。

 


・竹書房「ベストブックウルトラマン」で当然、こんなコラージュをしてしまいます。

 


・66年1月2日のテレビ欄。「テレビガイド」の広告。それとタケダアワーのオープニング空撮場面。

 


・武田薬品が用意した番宣ハガキのさまざま。お馴染みのハガキ以外は試写の案内です。珍しいのは「ウルトラマン子ども大会」の当選ハガキ(右上の青いハガキ)。すなわち「ウルトラマン前夜祭」の事です。

 


・武田薬品が子供に配った新番組「ウルトラマン」の宣伝シール。プラッシーの方はお米屋さん専用だろうか。下は、薬の銘柄です。

 


・「武田薬報 66年7月号」から「新番組ウルトラマン登場!」。

 


・「ウルトラマン」のパズル。商品を買った人がもらえました。数が出なかったので、たぶん500円ぐらい買わないともらえないと思います。下は「ウルトラセブン」のノート。これも薬屋。セブンのコップはお米屋さんで。

 


・おまけ。「ハイシーA」のCMソング。歌うは松尾ジーナ。と言えば、タケダアワー「シルバー仮面」に繋がる寸法。