

















1年のうち、昼と夜の長さが、
等しくなるのは二度ある。
それは春分と、秋分。
春分が開くとにならば、
秋分は閉じるとき。
春分のような
不安定さはなく、
おだやかに、
ゼロに戻っていく。
やがて涼しさは
寒さに変わり、
赤く染まった野山は
枯れ果てる。
絶頂と下降は、裏表。
秋は、あか色の季節。
曼珠沙華一むら燃えて
秋陽つよし
そこ過ぎてゐる
しづかなる径みち
木下利玄 きのしたりげん
稲妻のかきまぜて行く
闇夜かな
向井去来 むかいきょらい
曼珠沙華は彼岸花ひがんばなのこと
燃え立つよえな赤が鮮明に心に残ります
闇夜をかきまぜるようにジグザグに走る
稲妻も印象的です
新暦 九月二十三日 頃
『暦便覧』では
陰陽の中分なればなりとなっています
暦では秋のまん中
春分と同じく
昼と夜の時間が等しくなり
太陽が真東からのぼって
真西に沈む日です
暑さ寒さも彼岸までという言葉は
秋にもあてはまります
ただ歳時記では
単に彼岸といえば春をさすので
区別するために秋彼岸
のちの彼岸といいます
天文学的には
秋分から冬至の前日までが秋
これも
多くの現代人の感覚と一致するのかもしれません
雷が鳴らなくなり
虫たちも
そろそろ冬籠り
稲刈りに備えて
田の水を抜くのも
この頃です
秋分の色
卵色ランショクと書きますが
実際は青い卵の色で
淡く緑がかった卵白釉の色です
月の白や天の青には
さらに淡い藍を加えます
これらを卵色で描くと
色彩とイメージがぴったり一致します
葭たんカタンの葭は芽吹く前のアシで
タンは芽吹いたばかりのオギです
葭タンの茂みを通り過ぎる見目うるわしい嫁入りの行列
新婦に連れ添う男女は背が高く美しい
『詩経しきょう』にそんなシーンがあり
前段で新婦を絶賛する内容が描かれています
氷台ヒョウダイは芽吹く前の
小さなヨモギの色です
青古セイコは広東省仏山市の
金箔の書物に出てくる色です
青葉の模型の装飾に用います
秋 日
耿 湋
返 照 入 閭 巷
憂 来 誰 共 語
古 道 少 人 行
秋 風 動 禾 黍
秋日しゅうじつ
耿湋こうい
返照へんしょう閭巷りょこうに入いる
憂い来たりて誰たれと共に語らん
古道こどう人の行くこと少まれに
秋風しゅうふう禾黍かしょを動かす
古い道は
通る人もまれで、
ただ秋風だけが
稲や黍をさわさわと
うらさびしく
吹いている。
荒涼とした秋の景色。
訳🌱
夕陽の照り返しが村里の路地の
奥深くまで差しこんでいる
ふときざす秋の夕暮れの悲しみ
誰と共に語りあって慰めよう
古い道は通る人もまれで
ただ秋風だけが稲や黍きびを
さわさわとうら寂しく吹いている
🌿
秋の夕暮れの悲しさを詠っています
かつては多くの人が行きかった道は
いまはすっかりさびれ
人の通るのは稀です
作者は古道を独り歩き
寂しさをかみしめます
結句の秋風禾黍を動かすは
荒涼とした秋の景色を表したもので
秋風に揺れて稲や黍がさわさわと鳴る音が
わびしさを際立たせます
平安時代後期の歌人源 経信つねのぶ の和歌
夕されば門田の稲葉音づれて
あしのまろやに秋風ぞ吹く
と同じ趣きです
芭蕉には
此の道や行く人なしに秋の暮れ
とあります
中唐
耿 湋
736〜787
字は洪源
河東(山西省襄樊市)の人
753年の進士
節度使の幕僚から中央に官を得て
検校祠部郎中に至る
「楓橋夜泊」の一首で有名
春分点は黄経0度の地点ですが
秋分点は
その反対側の
黄経180度の地点
現在では
太陽がここを通過する日が秋分と定められています
春分と同じく
太陽が真東から出て真西に沈み
昼と夜の長さがほぼ同じになる日
というのは変わりません
また
国民の祝日㊗️に定められているのも同じ
こちらも固定された日ではなく
年によって日が変わります
国民の祝日に関する法律によると
秋分の日は
祖先をうやまい
なくなった人々をしのぶ日と記されています
お彼岸の風習をふまえてのことですね
暑さ寒さも彼岸まで
この言葉も
秋に彼岸に対しても使います
残暑の厳しさも衰え
ようやく過ごしやすくなる時期です
何もかも春分と対応し
よく似ていますが
違うのは
この日からだんだん日が短くなっていくこと
また
夏の暑さの名残があるので
気温は
春分に比べて平均十度以上も高いのだそうです
とはいえ秋の方が空気が澄んでいるので
さわやかさを感じます
それが
ちょうど何をするにも
よい気候ということになるのでしょう
読書の秋
食欲の秋
物思う秋
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それぞれの秋を満喫してくださいね
🌿
おはようございます🌱
一護たちの出ない
BLEACHのことだま🎨に触れて下さって
ありがとうございます😅
休憩中の飲み物🥤が変わってきた今日この頃☕️
季節は確実に秋🍁へと進んでいます





コガネキヌカラカサタケ
今日も小さな秋と出会えますように🌿
彼岸花

画像
Pinterest より お借りしております

















