過度に気は使わず、根拠のないアドバイスはしないで--。肺がんの患者会「ワンステップ!」が、会員120人へのアンケートを基に、周囲からのうれしかった対応や配慮してほしかった言動をまとめ、冊子にした。11月は世界的な「肺がん啓発月間」。患者たちの「がんになっても普段通りに接してほしい」との思いを伝えている。

冊子は「肺がんのわたしがあなたに知ってほしい3つのこと」。作成のきっかけは、代表の長谷川一男さん(45)の体験だった。39歳で肺がんと診断され、病気のことを身近な人に打ち明けると、よく「たばこ吸ってたの?」と聞かれた。喫煙は肺がんのリスクを高めるが、たばこを吸わなくてもなる人は少なくない。長谷川さんもその一人で「一般の人に肺がんのことをもっと知ってほしい」と感じたという。

紹介した「周りの人に配慮してほしかった行動・言葉」は▽「かわいそう」と言われて泣かれた▽病状を根掘り葉掘り聞いてきた▽「抗がん剤の副作用がつらいのは当たり前」と言われた--など。「うれしかった言動」としては「配慮しつつ、いつもと変わらずに接してくれた」が多く、職場の人から「待っているよ」と言われたことを挙げる人も目立った。「がんばれ」という言葉は、患者によって受け止め方が分かれ「控えめがいいかも」とアドバイスした。

長谷川さんは「知人ががんになったときに、どう話しかけたらいいのか分からないと思う。互いに歩み寄れるように、コミュニケーションの参考にしてもらえれば」と話す。

肺がんは日本人のがんの死亡数の1位で、禁煙や検診の大切さも患者の視点で伝えている。

 

●長崎大など調査 「禁煙有効な予防策」
 

 ウイルス感染が原因の血液のがん「成人T細胞白血病(ATL)」の感染者のうち、喫煙者の発症リスクが非喫煙者に比べ、喫煙の本数や期間によっては2倍を超えることが、国立がん研究センターや長崎大、名古屋市立大などの20年近くに及ぶ追跡研究で判明した。感染者の長期追跡で生活習慣の発症リスクが明らかになるのは初めて。分析を担当した長崎大原爆後障害医療研究所の近藤久義准教授(疫学)は「喫煙者の発症リスクはかなり高く、ぜひ禁煙を」と呼び掛けている。

 ATLは、HTLV1というウイルスへの感染が引き金となって細胞のがん化が進む疾患。厚生労働省などによると、献血者のデータから国内の感染者は72万~82万人と推定。発症率は5%程度だが、発症すると治療は極めて難しい。母乳による母子感染のほか、性交渉で特に男性から女性に感染する。

 研究によると、1993年時点の感染者で40~69歳の1332人について、2012年までの平均17年間追跡。喫煙経験があったのは男性72%、女性2%で、追跡期間中に25人がATLを発症した。

 喫煙と発症の関連性を分析したところ、1日に吸うたばこの本数が増えるほど、さらに喫煙期間が長くなるほど発症リスクが高まり、1日20本、40年間吸い続けた人は吸わない人と比較して発症リスクは2・39倍に達したという。飲酒による発症リスクも分析したが、影響はみられなかった。千人当たりの発症率は男性2・21人で、女性0・74人より高かった。

 近藤准教授は「男性の喫煙者はとりわけ発症リスクが高い。治療法が確立していない現時点では、禁煙は有効な発症予防策」と指摘する。厚労省研究班などによる献血者データに基づく報告では毎年4千人の新たな感染者が発生していると推定されている。近藤准教授は「カウンセリングなどで感染を防げる可能性があり、感染への対応について普及啓発も重要」と提案する。

 

子宮体がんは、妊娠時に胎児を育てる部分である子宮体部にできるがんです。子宮体部の内側の子宮内膜という組織から発生します。多くは、主に卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンの継続的な刺激が原因で子宮内膜が厚くなり、子宮内膜増殖症を起こし、その一部ががん化すると考えられています。

 もともと日本では子宮体がんは非常に少数でしたが、近年、生活スタイルの欧米化で肥満傾向が高まったり、晩婚化で出産経験が減ったりして、患者さんが急増していると考えられています。2008年に子宮体がんの発症数は子宮頸(けい)がんを追い越し、今後も増加が懸念されています。

 子宮体がんの発症は40代から増え始め、閉経後の50~60代をピークに、いくつになっても発症する可能性があります。

 子宮体がんが増えているもう一つの大きな原因は、日本女性の平均寿命が長くなったことが挙げられます。子宮体がんは、ごく初期の段階から症状が現れる場合がほとんどです。代表的な症状は不正出血で、ほかには茶色や黄色のおりもの、おなかの痛み・張りなどの症状もあります。

 閉経後の不正出血はすぐに気づきますが、更年期のまだ完全に閉経していない時期の出血は、自分では子宮体がんが原因か見極めがつかないので注意が必要です。

 子宮体がんの検査としては、子宮内膜の細胞診がまずおこなわれますが、閉経後の女性では、からだに負担のない超音波で子宮内膜の厚さを調べ、異常が疑われれば細胞診を行うこともあります。子宮体がんと診断されると、MRI(磁気共鳴断層撮影)やCT(コンピュータ断層撮影)などでがんの状態を調べます。

 現在、子宮体がんの治療は外科手術が最も一般的な方法で、開腹手術と腹腔(ふくくう)鏡下手術があります。

 開腹手術の場合、子宮周囲のリンパ節は腎臓の動脈付近に達するほど広がっているため、リンパ節郭清を行うと下腹部からみぞおちまでの大きな切開が必要となり、術後の痛み、回復の遅れ、癒着による腸閉塞のリスクを伴うなど体への負担も大きくなります。

 一方、腹腔鏡下手術は後腹膜(腹側部からの)アプローチにより容易に体腔深部を観察でき、また映像を拡大して手術できるためリンパ節郭清も開腹手術を上回る精度で行えるため、痛みの大幅な軽減、歩行・食事開始までの期間の短縮、出血量の軽減が可能になります。この子宮体がんに対して行う「腹腔鏡下子宮体がん根治術」は14年4月より初期がんに対して健康保険が適用されています。

 当院は国内では最も早く1998年から腹腔鏡下子宮体がんの手術を開始しました。治療成績は極めて良好で、大きな手術でも術後の回復が早く、ほとんどの患者さんが翌日歩行・食事が可能となります。

 低侵襲手術として、更に今後は、ロボット支援下腹腔鏡手術も低侵襲と根治性を実現するために注目されています。当院の年間のロボット手術件数は国内トップで西日本で唯一の指定研修施設となっております。

 その他の治療法では、高リスクで再発が想定された患者や、子宮の外に病巣が広がっている場合は手術をしても再発する可能性が高いので術後に追加で抗がん剤を使う化学療法をおこなうと、再発の危険性を減らす効果が期待できます。また、がんが全身に広がっている場合も、手術が困難なため化学療法のみで治療する場合があります。

 また、39歳以下で子宮内膜にとどまった子宮体がんで、妊娠を強く希望する場合に、6~12カ月間プロゲステロン製剤という黄体ホルモン剤を使うホルモン治療法もあります。実施するための条件は限られていて再発や副作用のリスクが高い治療法です。

 早期に発見して治療すれば、子宮体がんは治すことができる病気です。いつもの月経とは違う出血を認めるときは婦人科を受診してください。

 

アルバム『Michael Bublé』の大ヒットで世界的人気を不動のものにしたカナダ出身の歌手マイケル・ブーブレ(41)が、幼い長男ががんを患っていることをFacebookに公表、現在はアメリカにて治療を受けていると明かした。息子は現在3歳。この子がいつかがんを克服する日が来ると信じて、家族は懸命に闘っている。

 

このほどマイケル・ブーブレがFacebookを更新し、このように綴った。

「私達は最近、長男ノアが受けたがんという診断に打ちのめされています。息子はアメリカで治療を受けています。私達はこれまでも家族の大切さ、そして子供達への愛がいかに大事かを主張してきました。妻と私は仕事を中断しています。全ての時間をかけノアの世話をし、元気になるのをサポートするためです。」


「今はとても辛い時期です。どうか息子のために祈ってやってください。また私どものプライバシーを尊重してくださいますよう、お願いいたします。これから長い旅が待ち受けていますが、家族、友達、そして世界中のファンの応援でこの闘いに打ち勝つことを願っています。」

 

『Entertainment Tonight Canada』によると、一家はノア君の体調不良を受け最初は「おたふく風邪だろう」と考えていたという。しかし「がん」との診断が下ったため、最善の治療を受けさせるべく最近になってアメリカに移動したそうだ。夫妻には今年に入って次男が誕生したばかり。まさに幸せの絶頂期に大きな壁にぶち当たってしまったが、一家はこの壁を乗り越えるべく懸命にノア君を支えている。

 

検診が普及しても、お腹がふくれるなどの症状によって発見される神経芽細胞腫の数は、検診開始前のそれと変わらず、多くの乳児は亡くなりました。

つまり、症状によりみつかるケースと、検診で発見されるケースとの合計数は倍増したけれども、死亡数は変わらなかったのです。

他方、いろいろな研究の結果、検診でみつかる神経芽細胞腫は、放っておけば自然に縮小・消失することがわかりました。検診は、自然に消失するはずのものを早期発見して「治った」と言っていたわけです。

結局、早期発見は無意味だとされ、日本での検診は2003年に中止されました。3000人の乳児が手術や抗がん剤による不要な治療をうけ、何人もの乳児が治療死したあとでした。

研究で判明した事実を整理すると、

(1)乳児検診でみつかった神経芽細胞腫は自然に消失するけれども、検診後に症状を発してみつかったケースでは消失しない

(2)どちらも組織の顕微鏡検査では、神経芽細胞腫という診断になり、区別できない

(3)乳児の場合、肝臓や皮膚などに転移があっても、初発病巣とともに消失する

となります。

転移がんも一緒に消えることから、このケースでは、すべてのがん細胞が消滅する運命にあり、その運命はがん細胞の遺伝子が決めていることがわかります。

つまり、正常細胞の遺伝子のいくつかが変異すると、“がん細胞”に変わり、それら変異したものを含む遺伝子の組み合わせが、将来がん細胞自身を消滅させるプログラムの役目をはたしているのでしょう。

これら遺伝子の全体がコピーされて子孫のがん細胞にうけつがれるため、消滅する運命もうけつがれていくわけです。