政府は、高額な薬剤で医療保険財政への影響が指摘されてきたがん免疫治療薬「オプジーボ」の価格を、50%下げる方向で調整に入った。

 最大25%を軸に検討したが、海外と比べ価格が数倍もすることから、社会保障費の抑制と合わせ、大幅な値下げに踏み切る。厚生労働省は近く開かれる中央社会保険医療協議会の部会に提案する。

 オプジーボは小野薬品工業(大阪市)が開発、世界に先駆け日本で最初に発売された。価格は100ミリ・グラムあたり約73万円。当初、患者数の少ない皮膚がんで承認されたが、昨年12月から患者数の多い肺がんにも使えるようになった。肺がん患者1人が年間を通して使えば約3500万円かかり、医療費が膨らむことが懸念されている。

 

Facebookに公開された、小児がんに苦しむ少女を捉えた写真が大きな反響を呼んでいる。

「真実を捉えることは重要」

撮影したのは、イギリスのランカシャー州・Oswaldtwistleという街に住むAndy Whelanさん。

彼の4歳の娘・Jessica Whelanちゃんは、神経芽細胞腫のステージ4と診断を受け、2015年から1年以上もがんと闘い続けてきたという。

Andyさんは苦しむ娘の写真を撮り、自らのフェイスブックに投稿。同時に父親としての思いを綴った。

彼はフェイスブックの中で次のように語っている。

「写真家として真実を捉えること、現実の状況をつかむことは大切なことです。

これは私が今まで捉えた中で、最もつらい写真です。そしてここには私の4歳になる娘の真実があります」

Facebook/Jessica Whelan - A fight against Neuroblastoma

Facebook/Jessica Whelan - A fight against Neuroblastoma

親として何の慰めも与えられない

昨年、当初は感染によって引き起こされる骨の炎症と診断され、10週間入院したという。

しかし、退院間際に医師はもう一度検査を行うことを決めた。

結果、Jessicaちゃんの肝臓の周りに大きな塊が発見され、翌日のMRI検査によって塊が「がん」と判明したそうだ。

その後、化学療法を実施したが、思うような効果が出ず、さらに臨床試験薬まで投与されたという。

Facebook/Jessica Whelan - A fight against NeuroblastomaFacebook/Jessica Whelan - A fight against Neuroblastoma

Andyさんはフェイスブックの中で次のように語っている。

「この写真は、親として私たちが何の慰めも与えられない瞬間に撮影されたものです。娘は私たちを脇に押しやりながら、孤独の中で焼けるような痛みを乗り越えてきたのです。

これががんの本当の姿です。私の小さな娘の血管は皮膚の下から突き出ていました。彼女の体は硬直し、顔は苦痛で歪み、1粒の涙が頬を伝い流れていました。

このようなことは稀に起こるわけではありません。これは昼夜を問わず、私たちが常に見つめ続けてきた光景です。しかもその頻度はさらに増しています」

このような地獄を通るべきではない

残念なことにJessicaちゃんの容態はその後も悪化。腫瘍はまったく縮小せず、今年10月には他の部分への転移が明らかとなる。

Andyさんと妻のNickiさんはカウンセラーの勧めもあり、残りの人生を楽しんでもらおうと治療の中断を決めたという。

現在、家族は余命数週間とされたJessicaちゃんと一緒に過ごしているそうだ。

Facebook/Jessica Whelan - A fight against NeuroblastomaFacebook/Jessica Whelan - A fight against Neuroblastoma

彼は多くの人に子供のがんについて知ってもらいたいと願い、フェイスブックに次のように書いている。

「もし人々にがんという悪魔について考え直してもらえるなら、またその時子供に起きることを人々の視野に入れるのに役立つならば、この写真の目的は、その時達成されたことになります。

研究は進められなければなりません。治療法も発見される必要があります。

あまりにも長く、このような出来事が許され、悲劇が繰り返されてきました。心を砕かれた父親として、お願いします。私の娘には遅すぎましたが、子供のがんは治療されなければなりません。どんな家族も、このような地獄を通るべきではないのです」

苦しむ子供を前に、彼はどんな思いでシャッターを切ったのだろうか。

もしかしたらこの写真は娘を捉えると同時に、父親としての苦悩も写し出したと言えるかもしれない。

 

がん患者のさまざまな悩みに対応する「ワンストップサービス」として、国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)内に「患者サポート研究開発センター」が開設され、報道陣に8日公開された。同病院の8階フロアに患者のためのスペースを設け、通院・入院患者と家族が自由に利用できるようにした。全国のがん専門病院に広げるためのモデルケースを目指すという。

同センターは1200平方メートルの広々とした空間で、大きな丸テーブルや治療に関する書籍、パソコンなどを配置。12の小部屋があり、そこで▽薬剤師による抗がん剤の相談▽手術前の準備のサポート▽リハビリの指導▽脱毛など治療に伴う外見の変化への支援--などのプログラムを利用できる。また「痛みのケア」「睡眠」「親と子のサポート」など10種類以上の患者教室も定期的に開かれる。

サポートは診療行為に当たるものなど一部が有料。9月上旬から運用が始まり、1日100人程度が利用している。

具体的には初診時に、全患者に症状や気持ちのつらさなどを問診票で尋ねる仕組みを導入。その内容に応じて看護師が必要な支援につなげてくれるほか、自分でセンター受付で相談することもできる。センターは、支援内容と患者の自立の関係を分析したり、人的・時間的なコスト評価を進めるなどして他の病院が導入するのに役立ててもらうという。

西田俊朗院長は「さまざまな職種を一つに集める試みはそう多くないと思う。患者が必要なサポートを受けられる場にしたい」と話す

過度に気は使わず、根拠のないアドバイスはしないで--。肺がんの患者会「ワンステップ!」が、会員120人へのアンケートを基に、周囲からのうれしかった対応や配慮してほしかった言動をまとめ、冊子にした。11月は世界的な「肺がん啓発月間」。患者たちの「がんになっても普段通りに接してほしい」との思いを伝えている。

     冊子は「肺がんのわたしがあなたに知ってほしい3つのこと」。作成のきっかけは、代表の長谷川一男さん(45)の体験だった。39歳で肺がんと診断され、病気のことを身近な人に打ち明けると、よく「たばこ吸ってたの?」と聞かれた。喫煙は肺がんのリスクを高めるが、たばこを吸わなくてもなる人は少なくない。長谷川さんもその一人で「一般の人に肺がんのことをもっと知ってほしい」と感じたという。

     紹介した「周りの人に配慮してほしかった行動・言葉」は▽「かわいそう」と言われて泣かれた▽病状を根掘り葉掘り聞いてきた▽「抗がん剤の副作用がつらいのは当たり前」と言われた--など。「うれしかった言動」としては「変わらずに接してくれた」が多く、職場の人から「待っているよ」と言われたことを挙げる人も目立った。「がんばれ」という言葉は、患者によって受け止め方が分かれ「控えめがいいかも」とアドバイスした。

     長谷川さんは「知人ががんになったときに、どう話しかけたらいいのか分からないと思う。互いに歩み寄れるようにコミュニケーションの参考にしてもらえれば」と話す。

     

    イタリア国立神経学研究所の研究者らは、少量のナッツを月に1~2回食べるだけでも全死亡率(あらゆる死因を含めた死亡率)とがん死亡率が低下すると発表した。

       研究者らはイタリア在住の成人1万9368人を対象に、地中海食と肥満や疾患の関係を調査している「Moli-sani Study」を利用し、4年間にわたってナッツの摂取量とがんや心血管疾患、脳卒中などによる死亡率の関係を分析した。

       その結果、ナッツをまったく食べない人と、1か月に2回以下は少量でもナッツを食べている人を比較した場合、食べている人は全死亡率が32%低下しており、がん死亡率が36%低下していた。また、月に8回以上食べている人では全死亡率が47%低下していたという。

       研究発表は2015年8月27日、英国栄養学会誌「British Journal of Nutrition」オンライン版に掲載された。