自治体の乳がん検診で行われる「マンモグラフィー(乳房エックス線検査)」では日本人に多い高濃度乳房のがんを見落としやすいとして、全国32の患者団体や代表が、「乳がん検診の結果通知の方法を見直してほしい」との要望書を厚生労働省に提出した。患者団体による要望書の提出は初めて。

NPO法人「乳がん画像診断ネットワーク」の増田美加副理事長によると、日本人は乳腺の密度が高い高濃度乳房の女性が多い。乳腺密度が高いとエックス線でがんが見えにくいため、超音波検査を組み合わせることで精度が高まる。しかし、多くの自治体では、受診者が高濃度乳房であるかを通知していないという。

患者団体には「マンモを毎年受けていたのに、進行した乳がんと診断された」との声も届くという。増田さんは「高濃度乳房と知らされていれば、精密検査を受け早期発見につながったかもしれない」と訴える。

国は40歳以上の女性に2年に1回のマンモ検診を受けるよう推奨。超音波検査はがんでないのにがんの疑いがあるとする「擬陽性」が多いとされており、死亡率を減らす効果もまだ認められていないため、自治体の標準的な乳がん検診としては推奨されていない。

国立がん研究センターによると、乳がんは日本人女性に多いがんの1位で、患者も増加傾向だ。最近ではフリーアナウンサーの小林麻央さん(34)が乳がんで闘病中であることを公表するなど、若年層での罹患も珍しくない。

自身も乳がんになった増田さんは「検診は100%ではなく、全部が見つけられるわけではない。だから定期的に受けてほしい」と語る。その上で、「マンモ健診で『異常なし』との結果が返ってきても、自分の乳房のタイプを聞いてほしい。もし高濃度だったら、擬陽性のリスクなどを理解したうえで、超音波検査を受けてほしい」と呼びかけた。

 

古い薬ほど効果効能が明確、新しい薬は高くて副作用も

 現在では4000万人に達したといわれる高血圧患者。患者数の増加に伴って、血圧を下げる薬は医薬品売上金額の上位を占める。もっとも新しい薬がアンジオテンシン2受容体拮抗薬(ARB)だ。血圧上昇ホルモンが血管に作用しないようにする働きがある。


 新潟大学名誉教授の医学博士、岡田正彦さんはこう語る。


「ARBの効果は従来薬のアンジオテンシン変換酵素阻害薬とほぼ同じですが、総死亡率を減少させる効果は証明されていません。高価で大手製薬会社の稼ぎ頭ですが、これまで使われてきた安価な薬より優れているかは疑問です。古くから使われている薬は歴史が長い分、追跡調査も万全。安心して飲めて薬価も安い」。

 

 とはいえ、どんな降圧剤も“飲めば安心”という考えに対して、岡田さんは警鐘を鳴らす。


「血圧の薬を飲んでも寿命は延びません。むしろ、長期間飲み続けることでコレステロール値や血糖値が徐々に上がるなどの副作用も判明しています。年を重ねて血圧が上がるのは自然なこと。それを無理に薬で下げすぎるのは危険です。降圧剤で脳出血のリスクが下がっても、他の死亡リスクが上がるのでは意味がない」。

 あくまで生活習慣の改善が先決であり、薬は最終手段だと心得たい。

重症の患者以外は薬を“飲まない”治療を

 今年5月、日本糖尿病学会と日本老年医学会から「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標」が発表され、薬が必要かどうかを判断する基準に用いられるHbA1c値の管理目標値が大きく緩和された。これまではHbA1c値が一律「6・5%以上」で高血糖とみなされ、薬の服用が常識とされていた。新基準では、65歳以上の高齢者について年齢や健康状態、使用している薬の種類に応じて、7・0~8・5未満に分類。よりきめ細かく個別の治療を行えるようになったのだ。


 約950万人といわれる糖尿病患者のうち、約3分の2は65歳以上とみられている。今回、高齢者の目標が緩められたのは、投薬による重症低血糖を予防しながら治療するためだという。


「重症化した糖尿病の人は別ですが、少なくとも入り口の人は、薬を飲む必要はありません。糖尿病の薬は、どれも非常によく効きますが、薬によって血糖値を下げすぎると、死亡率が高まることもわかっているのです」。


 例えば、広く使われているスルフォニル尿素薬(SU剤)は、高齢者にとって危険な低血糖を引き起こす場合がある。一方、低血糖をあまり起こさないといわれ、注目されているのがDPP-4阻害薬。血糖値が上昇したときにインスリン分泌を促進する作用がある。しかし、総死亡率を下げる効果はまだ実証されていない。さらに、SU剤とビグアナイドの併用によって死亡率が高まるという報告もある。治療薬を服用する際には、医師との十分なコミュニケーションが必要だ。


 高脂血症の治療薬は、スタチン系と呼ばれる薬が広く使われている。特徴はLDL(悪玉)コレステロール値が非常によく下がること。だが、長期間の服用で腎臓病の発症リスクが上がるという指摘もある。また、筋肉の細胞が溶ける横紋筋融解症の副作用も指摘されるが、これはごくまれなケースだ。


 一方、生活習慣病の進展が病因となる脳梗塞や心筋梗塞の予防には、いわゆる“血液をサラサラにする”薬が一般的に用いられる。


「ワルファリンなどの抗凝固薬や、クロピドグレルなどの抗血小板薬には、脳梗塞や心筋梗塞を予防する効果があります。しかし、血液が固まるのを抑えることで、脳出血のリスクが高まるので、結果的には死亡率を下げるとはいいがたい」。


 どんな薬にもメリットとデメリットはある。患者とその家族は、病状に応じて治療法をじっくり考えたい

乳がんで闘病中の小林麻央(34)が9月29日、自身のブログを更新、抗がん剤治療についての思いを明かした。

「ひとりではないこと」と題したこの日の投稿で麻央がつづったのは、初めて抗がん剤治療をしたときのことだった。過去に乳がんを患っていた実母から、こんなことを言われたという。

<初めて抗がん剤を投与する前に、母から、「抗がん剤とお友達になるのよ」と言われました。私なりに解釈して、薬に向かって話しかけることにしました。『初めまして。どうか、私の癌を小さくして下さい。私はあなたに期待しています。』と、口に出して。そうしたら、看護師さんも一緒にお願いしてくれました。「麻央さんの身体からどうか癌を消して下さい。」>(原文ママ)

こうすることによって、麻央は抗がん剤への思いが変わってきたといい、次のようにつづっている。

<怖く思えていた薬にも感謝がわいてきました。この薬にも治験があって、たくさんの人の涙や苦しみ、悔しさ、喜び、勇気、努力があったから、私はこの薬を今、こうして投与できるのだと思うと、本当に一人で闘うのではないなと思えました。>

しかし一方で、投薬治療が続くなかで葛藤があったことも明かしている。

<けれど、5回目の投与をしたときには、次回はどうにかしてこの薬から逃げたいと思いました。逃げる方法はないかと真剣に考えました。ずっとポジティブは続きません。そんなとき、私と同じ薬を投与して、ご飯が食べられなくなってしまった患者さんのことを知りました。私は祈りました。どうか、ご飯が少しでも食べられますように。苦しいのは私一人ではないんだ。また、そう思えたら、がんばろう!と、力が湧きました。>

ブログの最後は「私は、たとえ会ったことのない人でも一人ではないと思えるときとても救われます。コメントを読むと、いつも、そんな気持ちになります。本当にありがとうございます。」と、ブログにコメントを寄せる人々への感謝の思いをつづった。

この日の投稿にも、「麻央さんはひとりではないですよ」「麻央ちゃんの戦う姿勢にいつも勇気づけられています」と多くのコメントが寄せられた。

麻央のブログにはこれまで数百から、多い時には5千件ほどのコメントが寄せられている。そうした多くの声からも、麻央は力をもらっているようだ。

 

著名人が闘病を公表するたびに、そのリスクへの意識が高まる「がん」。国立がん研究センターによると、2015年の予測がん罹患数は98万例以上。14年の予測値より約10万例、増加しているという。

そんななか、これまでの制度や医療施設とは異なる形で、がん患者だけでなく、周囲の人も支援する施設が登場した。10月10日に東京・豊洲にオープンした「マギーズ東京」だ。

ゆりかもめの市場前駅から徒歩5分ほど。木々や芝生に囲まれた、川沿いの見晴らしのいい場所に建つのが、マギーズ東京だ。建物は一見するとカフェのようにも見える、おしゃれな木造の平屋。入ってすぐに、キッチンが併設されたリビングのような空間があり、知人の家にでも遊びに来たような気分になる。マギーズ東京の共同代表理事・秋山正子さんはこう話す。

「マギーズ東京は、がんになった方やその家族・友人など、がんに影響を受けるすべての人が対象の施設なんです。がんにまつわる漠然とした不安やとまどいを、どこに相談したらいいかわからないというときに、気軽に予約なしで来て、相談することができる施設です。そして話すことで自分の気持ちを整理したり、不安の原因を探ったり、相談員と一緒に方法を考えたり、というこができればと思っています」

マギーズ東京のもとになっているのは、英国発祥のチャリティー団体がつくった施設「マギーズセンター」。約20年前、英国の造園家・マギー・ジェンクスさんが、自身が乳がんを患った際に「患者ではなく、ひとりの人間として過ごせる家庭的な環境と、医学知識のある友人のようなサポートが必要」と考えたことがきっかけだった。マギーさんは自身の担当看護師や、建築評論家の夫の協力を得て「マギーズセンター」の設計に取り掛かったが、マギーズセンター第1号が完成したのはマギーさんが亡くなった後だった。

しかしマギーさん亡き後もその思いは引き継がれ、現在もマギーズセンターでは人々がテーブルを囲んでお茶をしたり、施設内の看護師に相談したり、あるいは患者同士が悩みを語らったり……と、がんに関わる多くの人が、安らいだり、前向きになれる場所として利用されている。

マギーズセンターはさらなる広がりをみせており、建設中のものを含めると英国に20か所以上、香港やバルセロナといった国外にも展開している。そして、英国のマギーズセンターから正式な承認を得てつくられたのが、このマギーズ東京だ。

 

青春ドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』で大ブレイクしたものの、共演者らとの仲は決して良くなかったという女優シャナン・ドハーティー(45)。ついにはトリ・スペリング(43)が番組プロデューサーであった父に「シャナンをクビにしてほしい」と要求、シャナンの降板に一役買ったと自身も認めている。そのトリがシャナンの乳がん闘病を知りとても驚いたといい、会いに行ってはいないものの「彼女は果敢に乳がんと闘い、その様子を公開している。そんな彼女を尊敬しているの」と語った。

 

このほどトリ・スペリングが『E!News』の取材に応じ、乳がん手術を経て抗がん剤治療を受ける様子などをインスタグラムで公開しているシャナン・ドハーティーにつき、こう思いを語った。

 

「彼女には会っていないの。でも彼女が闘病中なのは知っているわ。」
「彼女はSNSで闘病の様子を公開しているの、素晴らしいことよ。敬意を表したい。同じ病気と闘う多くの女性のために、シャナンは立ち上がったんだと思う。」
「そう、シャナンは勇気をもって素晴らしい行いをしているわ。私達も彼女を応援しているの、当然ね。遠くからだけど、彼女のことを話して応援しているのよ。」

しかし実際に会いに行く決断はなかなか下せないもようで、「誰かが闘病中に、自分はどうすべきなのか―それって本当に難しい問題よ」「闘病中の相手が側にいて欲しいと望んでいるのか否か分からないもの」ともコメント。だが「彼女は勇敢だし、すごく尊敬しているの」とシャナンへの気持ちを明かした。

 

ちなみにシャナンとはやはり不仲だった『ビバヒル』の“兄ブランドン”ことジェイソン・プリーストリー(47)も、「彼女なら病気に勝てる」とエールを送っている。また同じく元共演者のイアン・ジーリング(52)は、以前にこう語っていた。

「彼女にこう伝えたんだ。絶対大丈夫だからなって。ハリウッド外国人映画記者協会にうまく対応できるなら、がんなんて問題じゃないぜってね。」

 

闘病を開始するにあたり、切望していた妊娠・出産を断念。心配する家族に支えられたシャナンは頭を丸める過程、抗がん剤治療を受ける様子などを公開してきた。最近ではがん患者達に向けて「闘病する勇気が自分にあるのか分からなくなる時もある」「でも勇気、強さ、そして不屈の精神は誰もが持っているものなの」という励ましの言葉をインスタグラムに記している。