ふたりはティラピア♡ | 釣り好きバイク好き激辛好き

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ここは「へっぽこエアガン日記」跡地である。
太陽光と人間を見かけるのが大っ嫌いなド陰キャ兄妹。また家のWi-Fi環境下でしかネットが出来ない。重度のコミュ障ゆえ泥酔時のみコメント致し候。その他詳細はプロフ欄。桜花由美命!頑張れウクライナ!

2018年のおはなし。
 
「何だこの魚は?変な魚だなァ。」
 
宮崎市は佐土原町にある、とある施設内を流れる用水路を上から眺めると四十センチ台の一見鯉のような黒々した魚が泳いどる。
 
よ〜く見るとヒレの付き方はチヌにも見えるが、用水路を流れる水は真水だ。
 
(ジル・ティラピア)
この魚の名は「ティラピア」。
 
日本国内では珍しく、※特定外来生物に指定されてない飼育できるシクリッド系の魚だ。
 
※要注意外来生物に指定されている為、推奨はしない。
 
法律・モラル上、再放流も出来ないので、死ぬまで飼育する覚悟で飼うこと!
 
また、特定外来魚に指定される魚種は年々追加される傾向にあるので、ティラピアを飼いたい、おおきなおともだちのみんなは、飼う前にお父さんとお母さんに調べてもらおう。
 
シクリッド系のお魚が大好きなオイラは、早速この魚を釣りたくなったのだが、この施設の敷地内で釣るわけにはいかない。
 
と、いうことでこの用水路を辿って、敷地外に出て地道にティラピアを探す事にした。
 
昼間っからバケツと虫とり網と※トライアルにて980円で買った180cmの釣り竿を持って住宅地を練り歩く。
 
愛嬌ゼロで不審者の釣りキチ三平ルックで件の施設の用水路を辿って歩いて行くと、この用水路が一箇所の潮止めを経て、最終的に大きな川の河口につながる事を確認♪
 
その過程でティラピアが釣れるポイントを大きく分けて三箇所発見した。
 
二箇所は潮止めの上流で、一箇所が潮止めの下流だが、初めてティラピアを釣った当日は、小型の個体が多い潮止めの上流側で釣ることにした。
 
※意外と使える上に、仕事中のサボり釣りに最高のアイテム。
 
釣る前に虫とり網で用水路内の草をガサガサしてみると、タイリクバラタナゴとミナミヌマエビ、テナガエビが捕れたが、コイツらは後日採りに行く事にしてリリース♪
 
釣りエサ用のミミズを採取するべく其処らの地面を木の棒でほじくってる時に、車で通りがかった一人の糞ババアがウンコでも見るような目で見て通り過ぎるが、かまわず続けてミミズを数匹ゲットした。
 
仕掛けは単純そのもので、道糸一号、錘三号、ハリス一号に小魚用の針を付けてコレにミミズを刺してポイントに落とすだけだ。
 
二十センチ台までのティラピアはブルーギル並みに頭が悪いので、仕掛けを落としてたちどころに手応えがある。
 
2秒もかからない。
 
釣りを始めて十分も経たない内にバケツがティラピアで一杯になるが、小さめの個体だけを八匹持って帰った。
 
以下にティラピアの飼育観察の様子を簡単にまとめて紹介。
 
水槽に入れて暫く飼育観察すると、八匹のうち、二匹✕二組の雌雄ペアが誕生してそれぞれ水槽の端っこに陣取って、土を掘り返し、そこを縄張りにする。
 
雌雄ペアが独身の四匹のティラピアに対して攻撃的になる。
 
まるでアパートの両端の部屋を新婚のサイコ夫婦に陣取られた無害で大人しい、独身の男女のようだ。
 
ある日の朝、ソレゾレのペアが陣取る縄張りのガラス底にトビコ大の大きさの卵が産み付けられてるのに気づく。
 
それと同時に独身のティラピアに対する攻撃性がさらに強くなった。
 
もう見てられないので独身のティラピアを別の水槽に移して薬浴した後に、実家の庭の池に放した。
 
やがて卵から稚魚が孵るのだが、この魚はブルーギルやブラックバスと同じマウスブリーダーなので、いざという時には稚魚を親魚が口に含んで匿う行動を取る。
 
今回の記事では主にジル・ティラピアについてのみ語ったが、この用水路では他にナイル・ティラピアも棲息しており、飼育後の経過はジル・ティラピアと同様だが、ナイル・ティラピアのほうが若干大人しい印象だ。
 
また、大型のジル・ティラピアは海水での飼育も可能で、大型のナイル・ティラピアも徐々に慣らすことで海水で飼育出来た。
 
その他、雑食性の為、水草を根こそぎ食い荒らす。
 
「イズミダイ」の商業名も持つこの魚は、食しても美味で、煮付けにすると最高に美味かったが、ハラワタが異常なまでに長いのでグロかった。
 
その後、一年間に渡って件の用水路でティラピア釣りをしたが(無意味な事に全力で無駄なエネルギーを注ぐバカ)、釣りの面でも色んな事が分かった。
 
①潮止めの堰堤の下ではゴカイでも釣れるが、堰堤より上流ではゴカイを軽くつつくだけで、その後は見向きもしない。
 
②モエビ(スジエビ)、テナガエビ、サナギのほうが大型の個体が釣れる。
 
③小魚の泳がせ釣りには何故か無反応。
 
④攻撃性が強い為、自分と同じ大きさのルアーやワームを平気で追う。
 
⑤大型の個体は水深が深い所に居る。
 
⑥ジル・ティラピアよりもナイル・ティラピアのほうが大型になる傾向が強い。
 
⑦サラリーマンのように規則正しいライフスタイルなのか、夜釣りでは釣れない。
 
以上である。
 
ちなみにこの用水路は、刺激に溢れた釣り場で、他に釣れたり棲息を確認した魚種は
 
①オイカワ
②ウグイ
③アブラハヤ
④ナマズ(巨大!)
⑤鯉
⑥フナ
⑦ボラ
⑧チヌ
⑨エバ
⑩ロウニンアジ
⑪ライギョ(釣れてない)
⑫カワムツ
⑬ウロハゼ
⑭マハゼ
⑮チチブ
⑯カダヤシ※特定外来魚
 
の以上である。
 
一度だけここで網にも入り切らないような巨大なスッポンが釣れた時は、地元の方々が集まるちょっとした騒ぎになった(脱糞)。
 
個体によっては水面から見るとアイスブルーのように美しい体色を放つこの魚。
 
一度掛かると強烈な引きで楽しませてくれて、飼育も容易で(単独飼育推奨!)食べても美味しい魚だが、ナイル川原産のこの魚が遥か遠く宮崎の街外れで爆殖している現実に、お魚好きのオイラは複雑な気持ちになるのは言うまでもない。
 
 
おちまい