臨死体験の想い出。 | 釣り好きバイク好き激辛好き

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今回の記事は五年前に体験した臨死体験(?)のおはなし。

 

時期的には六月初め頃の若干蒸し暑い日の昼間で、時代劇「新・必殺仕事人(着信音も出陣のテーマにしてる程大好きな時代劇)」を見ながらウトウトしてるといつの間にか寝てしまった。

 

ここから不思議な夢が始まる。

 

夢の中でおいらは、薄暗い道を沢山の人達の列に入って歩いてて、自分の前にはグレーのパーカーにジーンズ姿のノッポのあんちゃん、後ろにはオドオドしながら左右をキョロキョロ見る幸薄そうなオバサンが歩いてた。

 

行列に付いて、どこをどう歩いてるのかも分からぬ内に、川幅の広い大河に架かる変なトンネルが出てきた。

 

横からみると川に葉巻が乗っかったようなヘンテコなトンネルだ。

 

行列に付いてその不思議なトンネルに入ると、壁面は剥き出しの土壁で、ポツポツと蝋燭の灯りがある。

 

トンネルを中央付近まで進むと、通路の真ん中に塩が入った高さ五十センチ程の大きな壺が置かれており、その横に白装束を着てガリガリに痩せた醜い小男の番人の様なじじいが立ってて、トンネルを進む行列の人々に向かって

 

「此処から先に進む際はこの塩でこの世の汚れを払ってから進んでくださーい!」

 

と、繰り返し呼びかけてる。

 

どんくさいオイラは

 

「そんな事言われてもやり方が分かりませーん!」

 

と番人風を吹かせるジジイに訴えると

 

「前の人がやるようにやって下さい」

と言われた。

 

それとほぼ同じタイミングで俺の前を歩いとる兄ちゃんが右肩左肩右脚左脚(逆だったかもしらん)の要領で塩をかけとったから、真似をして塩の入った壺の横を通過♪

 

その後トンネルを歩く内に出口に差し掛かるのだが、トンネルから出て真っ先に目について恐ろしかったのが、トンネル出口付近の道路の両脇に立ってトンネルから出てくる人達を、一人ひとりギロッと睨んで見張る大勢の人達が居たことだ。

 

その人たちの年齢性別服装はみなバラバラで、何時からそこに立ってるのか半ば白骨化したような見た目の人もいる。

 

直感的に

 

「あー、この人達は事件や事故で亡くなった人で、自分の命を奪った犯人が通るのを待ってるんだな」

 

と思った。

 

と、いうのもその人達から

 

「俺を(わたしを)こんな目に合わせた奴はどいつだ!許さん!」

 

という恐ろしい念の感情がモロに伝わって来たのだ。

 

寿命を全うした犯人が実際にそこを通った所で、もはやそれを理解出来るような認知能力が彼等にあるかどうかは分からないが、人一倍執念深いオイラは仮に天命を全うしたとしても、トンネル出口で

 

「中学時代、俺のデラべっぴんを盗んだ空き巣はどいつだ!」

 

と言わんばかりに、死者の行列を見張る側に立つのは言うまでもない。

 

トンネルを抜けた先を更に進んでいくと周囲を木々に囲まれた鬱蒼とした山道に出て、空を見上げると雲もないのに月や星も無い。

 

道を進むうちに、だんだん寂しくなって

 

「なんでこんな所にいるんだ?戻ろう!」

 

という感情が芽生えて、踵を返し、行列に逆行して駆け足で戻った!

 

トンネルを出口から戻って、再び塩の入った壺のある中央付近まで戻ってトンネルの入り口を目指して走ってると、件の番人に呼び止められ

 

番人「ここから出る際も◯☓△(わからん)の汚れを払ってから出てくださーい!」

 

と、言われて

 

俺「さっき入る時やったから、もういいでしょうが!」

 

と、口答えすると

 

番人「でも、この前◯☓△(わからん)の汚れを払わずに、ここから出ようとした人は、またここに戻って来ましたよ〜」

 

と言われたので、マッハで塩の入った壺まで戻り、トンネルに入るときと同じ手順で塩を振ってトンネル入り口まで猛ダッシュで駆け出した!

 

入る時は暗かったトンネル入り口の向こう側が陽がさしたように眩しく輝き、無我夢中でトンネルを出ると同時に

 

「ハァハァハァハァ!!!!ハーッ!」

 

と、座ったまま目が覚めた。

 

傍らにはバイトから帰ってきたグエン子が涙目でオイラを見てる。

 

訊けば寝てたオイラはずーっ!と息をしてなくて、何度も叩いたり揺さぶってようやく目が覚めたとの事だ。

 

寝起きの際はとても息苦しく、六月だというのに体が寒くてガタガタ震えた。

 

オマケにひどい頭痛だ。

 

まるで渓流で長時間、川遊びをした後のようだ。

 

寝たのは昼だが、起きた時には既に夕日が差していた。

 

「のどが渇いた」

 

と、水を飲みに洗面台の前に立つと、鏡にうつった(あなたと二人)自分の顔に驚いた。

 

顔色が真っ青で唇の色が青紫色に変色しててまるで死人のような顔色だったのだ。

 

映画「ウォーム・ボディーズ」の主人公張りのゾンビ面に少し笑いつつ、もしあの時、トンネル入り口まで戻らず、木々が鬱蒼と生い茂る山の林道を進んでたらと思うと。。。

 

はたして、あれは三途の川の出来事だったのか、夢の出来事だったのか、いまだに分からん。

 

一つ言える事は、貧乏でも生きてて楽しいからどうでも良い。

 

 

おちまい