「九月のおはなし」
マグナ50を原付二種登録した事で得られたメリットは
①「30キロ制限からの解放」
※これこそが最高のメリットだと思う。
②「二段階右折からの解放」
※左車線ばっかり走ってるから状況次第でデメリットになることも。
③「黄色ナンバーまでは原付一種と税金が同じ。」
以上の三点。
ついでに二人乗りまで出来れば最高なんだがね。と思うもボアアップを経て小型自動二輪登録した原付一種での二人乗りが合法なのかが分からない。
そこで普段お世話になっとる二つのバイク屋さんに(同じ質問をする失礼を承知の上で)訊いてみた。
バイク屋A「二人乗りが可能なシートで、タンデムステップを取付けて、クラブバーかバックレストがあればOKです。」
バイク屋B「発売時に一人乗りとして登録されてるからダメです。」
俺「でもタンデムステ…」
バイク屋B「ダメと言ったらダメーッ!」
バイク屋さんでも真っ二つに意見が分かれたが、間を取って自己責任のグレーゾーンと解釈した上で改めてマグナの現状とタンデム条件を確認。
①「タンデムシート」
※今取り付けてあるコブラシートは調度タンデムに適したデザイン。
②「クラブバーorバックレスト」
※シーシーバーで代用。
そして残る課題はタンデムステップの一点だったが、アマゾンにてカブ用の激安タンデムステップを購入し、スイングアームとリジットバーを固定するボルトに取り付けた。
後はタンデムに耐えうるフレーム強度があるかが疑問だが、試しに停車状態で二人乗りしてみると予想に反して狭苦しくてかなわんものの、田舎道をノロノロ走る分には大丈夫そうかな?(ボワアップ原付の、しかもリジットバーでタンデムする事自体頭おかしいから、黄色ナンバーマグナ50乗りのよい子のみんなは絶体やらない方がいいゾ!)。
タンデム走行可能な世界最小のクル(狂)ーザーバイクなんて可愛いじゃないか、面白いじゃないか♪
夜になると、早速グエン子(中免持ち)とバイク2台で一日の交通量一桁台のコアな山道までツーリングを兼ねて移動。
山道の麓から二キロ先の山頂にある自販機を目指してタンデム試走行を始めるが、兎に角窮屈でたまらん!
しかも万が一バイクがバラバラになって二人仲良く病院送りになるといかんから、十キロ以下のノロノロ走行だ!
試走開始後、あーでもないこーでもないを話ながらマグナ50でタンデムツーリングする妄想は出発から一キロも走らずに打ち砕かれつつあった(泣)
兎に角狭苦しくて
「キツイ!」「苦しい!」「アッ!イキソ…」
の言葉以外、何も喋る気にならんのだ。
原付二種の理想的なタンデム像はネイキッドバイクで親子水要らずなバイパスツーリングを楽しんだり、夫婦でカブやPCXでノンビリ遠出して奥さん手作りの弁当を食べることじゃないか?
性格の悪いサイコ野郎が、何かに怯える敗残兵のように夜の山道をコソコソタンデム走行してる現実を思うと虚しくなり山頂を目前で引き返す。
タンデム試走後の帰りにトライアルで安いチューハイと惣菜を購入。
なんの得にもならなかったタンデム走行で疲れたから酒が飲みたい。
家に帰ってケーブルテレビを着けるとOZアカデミーという女子プロレス団体の横浜文体興行をやっていた。
どの試合も良かったが、広田さくらとヨシコの試合が一番面白くて、美味い酒が飲めたのもつかの間。
いつの間にか寝落ちしていた。
翌日の昼にマグナ50を置かせてもらってる知人宅まで工具を持ってチャリンコをこぐ。
もう九月も半ばだというのにまだまだ暑い中、一心不乱に忌ま忌ましいタンデムステップを外した。
そして捨てた。
おちまい