✩1月3日(土)つづき
JRの券売機には指定席専用の物がありました。
次の列車は満席と表示されていたので、その次の列車のUシートを購入しました。
そして2人で改札を抜け、プラットホームにはエスカレーターで降りていきました。
その途中、「只今、札幌方面行きの快速エアポートが2番線にまいりました」と構内アナウンスが流れました。
「ご利用のお客様はお急ぎご乗車下さい」
「キム、急いで!」
と慌てて列車に乗り込みました。
この時に気を付けておけば良かったのですが、ここから事件が起こります。
『あれ~?今来たばかりなのに、どうしてこんなに車内が混んでいるんだろう?』
ふとそう感じました。
指定席はほとんどの席が埋まっていたのです。
『これはきっと〝せっかち〟なお客さんばかりで、きっと早く乗ったのだろう』程度に私は考えていました。
そして私の指定席に行くと、知らないおっさんが座っていたのでした。
『出たよ!』
以前にも指定席とは知らずに座っていた人がいたので、きっと今回もそれだと思いました。
「あのぉ、すみませんが、ここ、私の席なんですけどぉ・・・」
指定券を差し出しながら言うと、そのおっさんは、
「This is delay train ! 」
と英語で言ってきたのでした。
日本人かと思いきや、どうやら外国人だったようです。
話を聞くと、この列車は3本遅れで、やっと出発するんだと言ってました。
・・・・・ということは、ここは私の席ではない!
や、やばい、早く降りなくっちゃ!!
と思ったのもつかの間、ドアが閉まり、動きだしてしまったのです。
楽天的な私は『まぁ、何とかなるでしょ!』と思い、空いていた一番後ろの2席にキムと座ったのでした。
しばらくすると、車掌が検札に来ました。
取りあえず私から先に事情を説明しました。
が、
「生憎この列車は満席でして、こちらの席にも千歳からお客様がお乗りになります。
それまではお座り頂いて結構ですが、千歳からはお譲り頂けますか?」
とのことでした。
「仕方ないですね、分かりました」
と答えました。
そして千歳に到着、その席のお客さんが来たので、キムには申し訳なかったのですが、立つことにしました。
すると車掌がこう言ってきたのでした。
「こちらは指定席専用の車両ですので、お立ち頂くことはできません。速やかに普通車両にお移り下さい」
「・・・・はぁ?!」
一瞬、カッとなりました。
車掌の説明では、雪で列車が遅れていて、それを駅の構内アナウンスで繰り返し放送していたとのことでした。
駅に何分もいなかった私はそんな放送は聞いていませんでした。
ただ、聞こえたのは「お急ぎ下さい」との放送のみでした。
だから私は自分が乗る列車を間違っていたなんて気が付かなかったわけです。
あのおっさんに言われるまでは。
おまけに指定席の料金までしっかり払っているわけだから、『速やかに普通車両に移って下さい』という言い方は無いでしょう!
指定車両と普通車両の間にある通路も人が沢山いすぎて、〝速やかに〟移動することなんて不可能です。
結果、車掌との言い合いが始まりました。
「あんなに沢山人がいるんだから、ここにいさせてよ」
「申し訳ありませんが規則でそれはできかねます。どうぞご理解下さい」
「ご理解したいのはやまやまだけど、物理的に無理でしょう!指定席料金も払っているんだから、ここにいさせてよ」
「できかねます、ご理解下さい」
妙に強気な車掌。
「ふざけろ!この野郎!!」
私の怒鳴り声のせいで、車内は騒然となってしまったのでした。
こうなると、私も踏ん切りがつきません。
「だったら、何で遅れていることを知らせないんだ!普通に指定席券も売っていただろ!そんなことをどこに表示していたんだよ!」
「構内放送で何度もお知らせしました」
「じゃあそれを聞いていない人間はどうするんだ!俺は聞いてないぞ」
「それはお客様の責任ですね」
「は?お客様の責任だと?おい、こら!!」
つい熱くなってしまい、私は怒鳴り声のままです。
ほとんどのお客さんが私を見ています。
「あー、これが悪名高いJR北海道の態度なんだな!なるほど、マスコミが叩くのも頷ける!」
だんだん話がそれていってしまいました。
すると、私が座っていた席のお客さんが見かねて
「あのぉ、もし良かったら、ここに座ります?指定席料の310円を下されば良いですよ」
と言ってきたのです。
「いえいえ、実はそれはもう払ってあって、このクソ車掌が私が勝手に列車を間違ったって言いやがるんですよ!だから怒っているんです。どうぞおかまいなく・・・」
列車は次の恵庭駅に着くと、乗客はまた増えてしまい、指定車両までなだれ込んできたのでした。
この状態では普通車両に乗ることは絶対に不可能です。
恵庭を出ると、車掌がまた文句を言いに来たのですが、さすがにその光景を見て、
「今回だけは指定車両にお立ち頂くことを許可します」
とまた上から目線で言ってきたのですが、私も飛行機疲れのためか疲れていたこともあってそれ以上には何も言いませんでした。
キムは1つだけ空いていた席があったので、そこに座らせておいて良かったです。
日本に着いてからというもの、トラブル続きで踏んだり蹴ったりの状態が続きました。
◎スーツケースの未着
◎入国審査場でのトラブル
◎快速エアポート内でのトラブル
こんなことなら、国際線ターミナル前からも発車する高速バスで札幌まで移動すれば良かったと思いました。
空港勤務のSさんも「必ず座れるバスがお勧めです!」と以前、言ってました。
確かにその通りでしたね。
時間がかかっても、バスにするべきでした。
そんなことを考えながら、札幌まで列車に揺られていました。
そして何とか札幌駅に到着しました。
ものすごい数の人が構内に流れていきます。
それでもキムはにっこり微笑んでいます。
「どうしたの?」
と聞くと、
「Very very happy !! So cold !」
エッ?何だって!!とても寒いから嬉しいだって!!
やっぱ熱帯の人は感性が違いますね。
私はむしろ熱帯の方が好きなのに。
スーツケースを押しながら、タクシー乗り場へ移動しました。
これまた沢山の人が並んでいます。
やっぱお正月はどこも混むんですね。
私達も並んで待ちました。
やがて私達の前にタクシーが来て、そのままホテルへ移動したのです。
・・・つづく




