私は視覚障がい者になり、失明に向かって進んでいますが、不安や恐怖はあまりなく、幸せを感じながら生きています。
その理由を一言でいうと、癌になったことで「ピンチはチャンス」という潜在意識が出来上がっているから。
今日はどうしてそんな潜在意識が出来上がったのか?を書いてみようと思います。
私たちは多くの場合、感情によって行動をしています。
たとえば
好きという感情で愛を表現する。
悲しいという感情で泣く。
怒りという感情で暴言を吐く。
怖いという感情でパニックになったり、身動きが取れなくなる。等々
そして、この感情と行動の関係は殆どの場合、条件反射となっています。
というより、多くの人はこの感情による行動は当たり前だと思っているのです。
私も以前はそう思っていました。
しかし、あるとき感情は過去が作り出しているのではと思うようになったのです。
感情が発生するためには、過去の経験が必要です。
好意を持った人がいたり、そんな経験を見聞きしたから、好きという感情が生まれる。
つらい出来事があったから、悲しいという感情が生まれる。
自分の思い通りにならない出来事があったから怒りが生まれる。
予測が付かない出来事が起こったから、怖いと感じる。
そして過去に経験したことがないことに出くわすと、不安を感じます。
このように知らず知らずのうちに現象=過去の感情という経路が潜在意識の中に出来上がってしまっています。
しかしこの場合の現象の多くは、現実の出来事ではなく潜在意識によって感情が生まれているような気がするのです。
私は18 年前に癌になりましたが、ほとんどの人は癌=死という潜在意識があるから怖いという感情を発生させパニックになります。
しかし私が前癌を宣告されたとき、どうしようか?これからどうなるのか?という不安はありましたが、あまり怖いという感情はありませんでした。
その理由は癌は切れば治ると勝手に思っていたからです。
しかし即入院をしなければいけなくなって、今までと同じ行動ができなくなったことで、このままここから帰ることができずに死ぬのではないかという不安が生まれ、怖いという感情が生まれたのです。
つまり多くの感情は実際の出来事や現象とは関係なく、自分の過去の意識とそれに基づく行動によって発生していると思うのです。
好意という意識と行動が、さらに人を好きにさせる。
泣くという行動が、さらに悲しくさせる。
暴言を吐くという行動が、さらに怒りを発生させる。
パニックになるという行動が、さらに恐怖を発生させる。
では、そうならないためにはどうしたらいいのか?
私は、感情と行動の間に選択という意識を持つようにしました。
悪いことが起こったとき、それは良いことだという意識を選択をするのです。
私は癌になって一時はパニックになりました。
しかし、恐怖という感情との間に「癌になって良かったと思える選択」を探して入れこんで、行動したのです。
すると徐々に怖いという感情が薄れ、本当に癌になて良かったという感情が生まれだしました。
先にも述べたように過去の経験や意識に基づく行動が、潜在意識に刷り込まれ、次第に良いという感情を作り出したのです。
またこの選択という意識によって新しい自分に成長することができました。
感情に流されずに行動との間に「選択」を入れることで、まったく違った感情を生み出すことができると思うのです。
そうなったら、悪い感情なんて生まれるはずがない。
そんな潜在意識が既に出来上がっているから私は、緑内障で視覚障がい者になり、これこら失明に向かっていく今の状態でも常に「楽しい」という選択を入れることが出来ています。
すると現実も殆どのことは〝楽しい”と思えるようになったのです。
やっぱりどんなことでも「楽しむ心」さえあれば、悪い感情は出てきてもそこに留まることはないですよね♪