私は13年前、食道がんの手術で食道を全て、胃の1/3を摘出して、残った2/3の胃袋を食道の代わりに再建した。
したがって、胃袋は筒状で胃の役割を果たしていない。
術前、医者には食べる量も消化力も以前の半分位になるといわれていた。
自分の身の丈を知ること。
また、食べてとても良いものでも、消化できなければ毒にもなるということを認識するようにと言われた。
でも、私は身の丈を知っても背伸びをしようとしたし、消化が悪いものでもあえて食べてみようと思った。
なので、最初のうちは食べたものが胃の幽門に詰まって苦しんだり、逆流して苦しんだりすることが多々あった。
消化が悪いものを食べると(海草やキノコ類)5~6時間後に腸閉塞を起こすことも多々あった。
そんなときは、痛いは吐くは、七転八倒の苦しみだった。
それは17年経った今で何に1.2度はあり、ずっと家内に懲りない人だと怒られている(笑)
そんな症状は術後は頻繁に起こったが、その後5年ほどでこれらの症状はほとんどなくなったのだ!
私は、根っからの負けず嫌いだったので、限界までやってみないと解らないので絶えず挑戦をして、食道の代わりになっている2/3の胃袋を鍛えようと思ったのだ。
また、私の胃は普通の人の食道の位置にあるので、片方の肺は普通の人の3分の1くらいしか膨らまなく、医者には少しの運動でも息切れするといわた。
実際、術後は階段や少しの坂道でもすぐ息切れして、酸欠にもなることが多々あった。
しかし私はその肺の機能に負荷を掛けて高めれば、必ず回復できると信じて、毎日走り続けた。
術後、2年後にはハーフマラソン21kmを1時間50分を切るタイムで完走できるまでになった。
医者に言われたとしても、そんな人がほとんどいないと聞いたとしても、やってみなければ解らない。
苦しみがあるから、そこを乗り越えた時の喜びや楽しさがある!と思い遮二無二突き進んだ。
とは言っても、そのような症状があった3年くらいは毎晩胃腸をぬか袋で温めたり、月に3日は断食をして胃腸を休めてあげたり、複式呼吸法を心がけたり、半身浴でのんびり休む時間をとり労わることも忘れなかった。
そんな経験を通して、“限界なんてものはなく、自分が限界と思った時が限界”かもしれないと思うようになった。
ドMの私だから言えることかもしれないけど(笑)
ただ、私は急ぎすぎる、やりすぎる、という欠点があるので、途中でオーバーヒートや燃料切れすることもある
でも、止まって、後退しても、また進みだせばきっといつかはそこに到達すると私は思う。
誰がなんと言ったとしても、自分自身が限界を作らなければ、人には必ず伸びしろがある。
要はそのちょっとの伸びしろを信じることができるかどうか?で可能性がきまるだけ。
つまり、ほんの少しの可能性を信じ行動し続ければ、人には限界はないではないか?と私は思うのです。
だからそれを自分で認識して、自分の可能性を信じるために今でも走ったり、筋トレをしている。
60歳になっても少しの負荷をかければ、身体はちゃんと答えてくれる。
それはまだまだ伸びしろや可能性はたくさんあるということ。
だから私はこれだけ行動ができるのだと思う。