お盆休みが終わった。


今年は娘と息子も帰ってきて、1年ぶりに我が家で家族4人で過ごしたお盆休みだった。


この家を建てたときには祖母、父母、私たち夫婦、娘と息子の4 世代で生活していたが、3人を見送り今は2人。


祖母は病院、母は施設、父はこの家で看取った。


今年のお盆、3人が眠るお寺にお参りに行ったとき、父が旅立ったときの話をした。


私と同じ食道ガンが見つかったときはすでに末期?


治療はしないと言って、家に帰りたいといったが、なかなか帰してもらえず、無理やり自宅に連れて帰ってきた。


その時、ちょっとした奇跡が起こった。


1ヶ月ほどの入院で生きる気力がなくなり、ベットの上で何もできなくただ息をしているだけだったのが、家に帰った日には自分でトイレにいき、朝起きたら入院前のように雨戸が閉まっていた。


翌日は叔父が見舞いにきたらベットに座って、囲碁をうった。


これはもしやと思ったがその翌々日の朝、見に行ったときすでに息を引き取っていた。


体はまだ温かく、少し前までは生きていたことがわかった。


子どもたちもその時のことは、今でも鮮明に覚えているようだった。


元気だったときから、病が見つかり、旅立つまでの人生。


多くの人はみな、その道をたどるが、それを目にすることはほとんどなくなってしまった。


祖母のときは病院だったので、子どもたちはほとんど接することができなかったが、母と父とときはちゃんとその姿を子どもたちに見せることができた。


それは私自身がガンの手術後、人工呼吸器に繋がれてもしかしたらこのまま、子どもたちにも会えずに死んでしまうかもと思ったときの孤独感、絶望感があったから、父母のときも最後を看取ることができるようにした。


また父を看取る過程で、私自身もとても大切な経験をした。


私はずっと父を反面教師として意識してきた。


反面教師というと、悪い面での見本。


ずっと私は父を悪いものとして意識し続けてきた。


ガンになって2年目の頃、そう思っていた自分が悪かったのだと気づき、父に謝りはしたがまだ反面教師だったという意識は残っていたように思う。


つまり頭では分かったつもりでいたが、意識は残っていたということだ。


がんになった父の看護、そして見取りをしてそれがはっきりした。


父を悪者にすることで、自分を正当化しようとしていたのだ。


父がああだったから、私は以前こういった性格で、その結果ガンになった。


それに、気づいて病を治すために意識的に自分の責任だと思うようにしたと。


老いて、枯れていく父を見ていて、この人は何も悪くない。


ただ一生権懸命に生きてきただけで、それは何を隠そう家族のためであったという当たり前のことを、その時、心の底から理解できた。


今までどうして・・・


私が最後に父と交わした言葉。


「なんだか、さみしいな」


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すでに声を発することができなくなっていたので筆談だった。


これまでの、争いや、怒り、そして反面教師だなんて言っていたことが悔やまれ、涙が出てきた。


これと同じように、今は悪いものを作ることで、自分を正当化することが多い。


というより、自分を美化するために、悪いものを探して作っているような気もする。


この世になかに、悪いものはない。


悪いと意識するから悪くなり、争いが起こる。


そんなことをするより、ひとりひとりの人の意識が変わればすべては変わると思う。


悪いという常識や概念に囚われた意識ではなく、本当に良いと思うことだけを自分で選択するという意識を。


以前もそんなことを思っていたが、自分のことは棚に上げていたことが解った。


謝るにも、既に父はいない。


だから、これからの人生で「善悪という意識」ではなく、「自分で何を選択するという意識」をもつことを多くの人に伝えていければと思っている。



そんなこともあったので、ノーマCafeの新事業として、これまでの活動の集大成として、高齢者の最後までを家族のようにサポートして看取りまでおこなう「ささえ愛家族 家族代行サービス」をスタートさせる。



すべての人に必ず訪れる人生の最後の時期を、豊かに過ごして、少しでも良かったと感じて旅立ってほしいと思うからだ。


そして、その旅立ちが、私のように周りの人のこれからの人生に何らかの役にたったり、糧になることが最高の謝恩となると思うから。


実はこれこそが、私がこれまでやってきた「めぐみの会」

「ノーマカフェ」での活動との共通点であり、一番やりたかったことなのだ。


人は必ず死ぬ。


ガンになっても、高齢になっても、人生の最後を少しでも良いものにしたい。



それが、きっもこれから生きる人たちの希望や生きる力になると思うのだ。



9月1日より、その集大成ともいえるの事業がスタートする。


これから、この事業を軌道に乗せるために一歩ずつ前に進んでいこう!





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