「地に足をつけた生き方をしなければいけない」

よく聞かれる言葉です。

私はサラリーマン時代には自分は地に足をつけて生きていると思っていました。

しかし、癌になってまったく地に足なんて着いていなかったことに気づいたのです。

私が足を付いていた場所は舗装されたアスファルトの上だったのです。

そこは一見平で、綺麗に見えます。

しかし、まったくの無機質で太陽が当たれば足が付けないほど熱くなり、雨が降ればすべて横に流すだけ。

結局は周りの環境次第で、足をつけようにも付けられない状態になったり、脇の側溝に流されてしまう・・・・・・・

それで地に足をつけていると言えるのでしょうか?

私はサラリーマンをやめたあとも、様々な活動をしてきましたが、あるときもう一度アスファルトの上に足をつけようとしていたことに気づきました。

では私の思う、本当に地に足をつけるとはどんな状態なのか?

それは土の上に足をつけるということ。

土というのは人間がとくろうと思っても作れるものではありません。

私たちが生まれる、ずっとずっと前からそこに存在し、そこには多くの命が介在しています。

その自然界の営みによってどんな変化にも対応できる土が出来上がっています。

〝その営みの中に足をつけること〝こそが、自分の本当の立ち位置に気づくこと。

すなわち、「地に足をつけること」ではないのでしょう?

そんな地に足をつけていれば、私たちの体を作る食べるものをつくり、心や感情をつくる感動や刺激を得ることができます。

一昔前の人たちはそうやって地に足をつけて生きてきた。

なので、体や心の病も犯罪も少なく、人間らしさや優しさがあったのではないのかと感じます。

これの時代、

アスファルトの上で生きるのか?

土の上で生きるのか?

という選択をしなければいけないような気がします。

そんなことで、これからは下に下に根をはるつもりで活動したいこうと思っています。