私はここ3年間は病院での検査は受けていません。

もちろん癌の再発の検査も。

再発率が高いということで、手術をしてから2年間は2月に1回CTか胃カメラでの検査を受けていましたが、3年前に仕事を辞めたことを機として検査に行くのも病院に行くのも辞めました。

従ってもしかしたら再発しているかもしれませんし、していないかもしれない。

でも生きていることは事実なのでどっちでも良いか?なんて思っています。

人から「心配ではない?」
「良く平気でいられるね!」
なんていわれますが、まったく逆で心配で不安でしょうがなかったから止めたのです。

検査を受けていたころは検査結果がでるまでは、心配で心配でしょうがありませんでした。

いくら食事や生活習慣を改善していたといっても、仕事をしている=癌になる前との環境にいることなので何処かに「再発するかも」という気持ちがありました。

検査をしたら結果がでるまでの1ヶ月、再発していないか?していたらどうしよう?と・・・・

また、病院の待合室の雰囲気も本当に心を暗くしました。

消化器外科の診察室なのでほとんどがガン患者ですので明るい顔をしている人なんてほとんどいません。
更に待ち時間も長い・・・

なんでこんなところにいるのだろう?
と考えたとき、再発をするのを待っているような気がしました。

普通病院は健康になるために行きます。
しかし私は、
癌を発見するために行っている・・・・・
それは病気になるために行っているのでは・・・・

これっておかしくないか?

私は、その頃にはもし再発したとしても3大療法での治療をせずに自分で治すと決めていました。

だったら行かなくても・・・・
しかし、再発しているか・いないか?は知らないと・・・・

ずっと悩んでいました。

しかし、何故だか仕事をやめたとき、何の根拠もないですがこれで「再発はしない」という気持ちがおおきくなったのです。

更に言えば、体調も体力もがんになる前より遥かに良くなっていて、これで再発するはずがないとも思っていました。

とはいっても体調が悪くなることがあると、「もしかしたら再発しているかも?」との不安が過ぎります。
肺が痛くて痛くてしょうがない、のどに違和感がある、背中が痛いなんて症状がでたときもありました。

そんな時はお手当てをしたり、断食をしたりと身体を労わることで、薬は一切服用しなくても体調は徐々に回復していきます。

そして3日もあれば大体は良くなってきました。

良くなるということは、再発していない。

そんな解釈をして納得をしています。

まぁ元気であればいいか!って。

これは私の解釈ですが、

もし癌があったとしても、癌だと知らなかったとしたら長生きできるのではないかと思っています。

現在のような検査技術がなかった時は、がん患者も少なかったし、癌で亡くなる方の数も現在より遥かに少なかったはずです。

検査によって小さな癌を発見できるようになったことで、患者も増えます。

そして一度「癌宣告」をされたら、呪縛に係り常に頭の中は「癌」が住み着いてしまうのです。

それは私たちにとっては「最大のストレス」それも一番癌になり易いといわれている
「永遠に終わることの無いストレス」です。

癌は早期発見、早期治療が良しとされています。
それは体から見た所見です。

しかし心から見たときは、早く発見したらそれだけ早くがん患者となってしまいます。

もし知らなかったら?

そんな比較はできるわけが無いのですが、命の長い短いは別にしてQOL的には知らないほうが良いこともあるような気がしています。

私が検査をしない理由は癌に囚われた生き方はしたくないから。

自然界の生き物で死を意識して生きているのは人間だけのような気がしています。

人間以外は常に「生きる」ことしか見ていません。

私は癌になったことで
「生きていることを満喫しよう!」と思うことができました。

そして今も満喫しています。

そう思うと、癌とわかったことも良いことなのかもしれませんね。

とは言っても、検査しないほうが良いなんって言っている訳ではなく、こんな考え方や選択肢もあるし、そのおかげで楽しく生きている人もいるということです。

悪い見方をすれば、「検査を受けないことは現実からの逃避」と受け取れるかもしれません。

しかし私は、癌があるか?ないか?が解ることによって、実際の現実から目を奪われてしまうような気がするのです。


まぁ、良いも悪いも、検査するもしないもその人次第というところですね。