昨日は、三重県伊賀市のもくもく手作りファーム の会員さんへの企画、「がんと闘う食生活&実践お食事会」 へお話に行きました。
この企画は、もくもくの吉田専務が肺がんになり、いのちの田圃の会でご一緒だったことがご縁で開催されました。
私は食事療法の考え方についてお話しました。
がんを始め様々な病で食事療法を取り入れている人はたくさんいますが、進行は遅くなったり一時的にとまったりはしますが、良くもならない患者さんが多いのです。中には悪くなる患者さんもいます。
「食事療法」は治すためにやっているはず。「どうしてだろう?」それが私の疑問でした。
そして多くの患者さんと接していて良くなる人の共通点が見えてきました。
それは、栄養素や何を食べているかではなく、「食べ方」にあります。
良くなる人は「おいしく・ありがたく・たのしく」食べているのです。
私達は一日、少なくても3回は「食べる」という行為を行なっています。
たとえば、食事療法を「なぜこんなものばかり食べなければいけないのだろう?ガンになってしまったせいだ!」と嫌々食べていたらどうでしょうか。
それは少なくとも1日3回とても嫌な思いをしたり、気分が落ち込んだりするはずです。
中には「生きている楽しみがなくなってしまった」といわれる方も少なくはありません。
ガンになった人に原因はなんでしたか?と聞くと多くの方が「ストレス」といわれます。
「ストレス」の多くは、意向と現実のギャップから生まれます。
「本当は仕事なんかしたくはないが、家計のためにしなければならない」
「自分の時間が欲しいが、亭主や子供のことをしなければいけない」などなど。
「~しなければならない」が多くの原因です。
そのストレスが原因でガンになって、治そうとするときに、「本当はおいしいものを食べたいが、こんな食事をしなければいけない」というストレスを新たに発生させて治ると思いますか?
それも1日3回も。
ガンを治すうえで大切なことは、皆さんも知っていると思いますが、副交感神経を優位にさせて、リンパ球を増やすことです。
なのになぜ、治すために交感神経が優位になってしまうようなことをしているのでしょうか。
その答えは「動機」です。
多くの人は、ガンから逃れるために、ガンや病を攻撃するために「食事」を使っています。
いわば武器のようなもの。
そしてそれは、ガンを切り殺す「手術」、毒殺する「抗がん剤」、焼き殺す「放射線」まったく同じだと思いませんか。
すべては逃げたり、攻撃したりする病という悪者から逃れるための「マイナスの動機」です。
しかし治すために必要なものは、楽しいものを手に入れる「プラスの動機」です。
「食事を変えること」で幸せが、手に入ると思えば、その食べ物は「ありがたいもの」と感謝できませんか?
即ち食べ物が幸せの源と思って「おいしく・ありがたく・たのしく」食べる事なのです。
その結果として病は治るのです。
ガンになった人の多くは、ガンになる前は自分の欲望のまま必要以上に、美味しいものや、お酒をたくさん飲食していたのではないでしょうか?
体は悲鳴を上げているのに。
私自身も、百貨店の食品部門で働いていたので、高カロリー・高たんぱく・高脂質の美味しい物を腹いっぱい食べ、浴びるようにアルコール依存症になるまで酒を飲んできました。
だからこそ、いま体の声を聞くことを大切にしています。
「食事療法」の本質はガンや病を治すためではなく、
今までの自分を改め新しい未来を手に入れるためには食べ物を変えて、
傷めてきた自身の体に愛情を与えてあげなければいけないと気付く必要があるのです。
「食べる」ということは生きるうえで必要不可欠なものです。
しかし、多くの人はそんなことを考えずに空腹を満たすために「義務的」に食べてしまっているのではないでしょうか。
私達の体はすべて口から入れたもので出来上がっています。
とすれば「何を食べるのか」はとても大切なことだと思いませんか?
そしてその食べの物のほとんどは自分が作ったものではありません。
生きていくために必要不可欠なものを他人が作ってくれている。
そして自然が作ってくれていると感じたら感謝できませんか?
「食事療法の本質」それは普段の食事に「おいしく・ありがたく・たのしく」を取り戻し、自然を、他人を、そして自分を愛することに気付くことだと思います。
私の講演のあとは、村田さんの「食べる薬 食箋とは」の講演
その後、村田さん監修の「食箋弁当」でお昼食
美味しかった!
食事の後は吉田専務も入って皆さんと交流会をしました。
会場となった、もくもく農学舎 は、“農ある豊かなライフスタイル”を実現する場所で150区画程度の貸し農園があります。
まわりには、ほどんどいえも無く北海道をイメージさせるようないい場所ですよ!