今月末を持って、4月1日から、私が理事長をするNPO法人ノーマカフェが運営する、東郷町の交流施設いこまい館 喫茶コーナーノーマカフェを 、不本意ながら閉めることになりました。


今回、私たちのあとの営業は公募するということで聞いており、私たちも手を挙げる予定でしたが、その条件が余りにも「障害者に対する私たちの考え方と乖離をしており、断念をすることにしました。


町の出した公募の条件は、この施設は障がい者のための雇用の場であり、それに協力する者は専従する者を除き、原則として無報酬とすることが基本であること。」とあります。


担当部所(健康課)に問い合わせたところ、専従者(調理人1名)、障害者以外は基本的には無報酬、利益が出た場合は有償にしてもいいが、障害者を上回ってはいけないとの回答でした。


 それをふまえ総会で検討をした結果、全員一致でこの条件では公募できないということになりました。


この条件では事業としては成り立たちません。


事業として成り立たない以上は、継続性がありません。

それがノーマライゼーションになるのかということです。

ノーマライゼーションの由来は、「ノーマル(普通)な生き方」から来ています。


ノーマルな生き方とは、自分のできることで社会参加をし、仕事を通して報酬を得るということも含まれます。


「障害者雇用の目的」とは、障害を持つ人たちが特別に優遇されるということではなく、普通の人が働く仕事があるように、障害をもっていても仕事をすることが保障されると言うことだと思います。


私たちは障害をもった方が普通に働ける場として、「ノーマルな生き方」を提案していくため今年の4月から、いこまい館 喫茶コーナーのリモデルをいたしました。

 

その結果、現在多くの町民の方に私たちの考え方にご賛同をいただき、来店客数も日に日に増えているといった現状です。

 また、ボランティア、ということは、ある意味責任所在が無い、と同じと言えます。

「食」を担当するところで、障がい者への適切なフォローと、お客様への安心、安全なメニューの提供、つまり二重に労力が必要なスタッフを、「ボランティア」で、というのは、あまりに無責任だと思います。

心が無い・・・・。

ボランティアで関わりたい、という人には来ていただいたらいいと思いますが、(これはこれで大切ですよね) 責任を持って仕事をするスタッフは絶対に必要だと思います。

障がい者の雇用促進と言いながら、これでは逆だと思います。

そもそも、どうして認可が3ヵ月になったか?

その経緯を、書かせていただきます。


 このカフェはNPO法人ノーマカフェという団体が障害をもつ人たちの働く場として、東郷町の交流施設「イーストプラザいこまい館」オープン以来7年間運営しておりましたが、ここ数年、周りの環境も大きく変わったことも影響し、客数も減り経営を続けていくことが難しくなってきました。



 そんな時、私が主宰する「玄米おむすびの会」で、障害をもった方のための料理教室を開催したご縁で、当初の目的にプラスして、新しく「食」を通して、人の生き方を考え、町民の同志が食を通して交流する場、コミニュケーションカフェとして位置づけたリモデルを依頼され、町にプレゼンをしました。


 そのときの町の反応に違和感があり、関係の方や超議会議員の方にお聞きすると、町側が以前ののイーマカフェとの関係があまりうまくいっておらず、ノーマカフェをやめさせたいといった動きがあったということを知りました。


 その後、3月10日頃、町から呼びだしがあり、今回の許可は3ヵ月と言い渡され、そのときそれ以後は公募で決めるという話がありました。


私たちは、それまでは従来通り1年の許可が下りるものと思っていましたので、そのつもりで準備をしていました。


オープン3週間前の、突然の3ヶ月というお達しだったので、計画を変えるわけにもいかず、準備資金も同じようにかかってしまうといった局面で、弁護士さんに相談しましたが、町の許可という制度ではいい判例はないとのことでした。

 

したがって、準備で寄付を頂いていた資金も使っていたので3ヶ月で受けて営業しなければいけない状況でした。

 

パートとして新たに雇用する予定だった人も、3ヶ月では見通しが立たないので辞めたいという人も現れ、前の仕事をやめたのにどうしてくれるのか?などといったごたごたもあった次第です。


 私は長年百貨店でテナントさんとの交渉をしてきましたが、いくら行政側が執行権を持っていると言っても、雇用者の労働条件から考えても、商習慣としてもこんな話は聞いたことがありません。

 

 どうして3ヵ月かという質問に対しては、NPO法人側が町のに対しての態度が良くないといった曖昧なことばかり、NPO側の関係者に聞くと、同じように町は今までまったく干渉もしてこなかったとのこと。

 

以前のことなのでよくわかりませんが、町にもNPO側双方に責任があるように思われます。


 余りにも一方的な町のやり方は腹に据えかねましたが、3ヶ月後の公募の条件が悪くなると思い、理事のみなさんと話し合った結果、まず3ヵ月できるだけのことを全力でやって、町に認めてもらおうということになりました。


そして、町から出てきた条件が、上記のようなもの。


私たちは町にとっては、目の上のたんこぶだったようです。


そんなことで、町あてに「質問及び申入書」を提出しました。


HPで公開しています。


返事が返ってくるか?

そのまま黙殺か?


私は、間違ったことをしてきたつもりはまったくありません


自らが居住する地域を、少しでもよくしたいとも想いから、このカフェの運営を引き受けました。理事長をしてはいますがまったく無償です。


今回の件で、行政というものはよくわかりました。

今後は、どんなことも行政をあてにしないことにします。


期待するとこういうことになります。


やはり自分の足で立たなければいけないということですね。


私は障害者や福祉については無知です。


障害者の雇用についての考え方は、私なりの、ノーマライゼーションの解釈ですが、ご意見などいただければありがたいです。