今日もコロナの東京の新規感染者数は800人超え。

来週月曜からは、緊急事態宣言発動ですが、1,000人超えは、

時間の問題でしょうな。

飲食店の酒提供NGを、金融機関経由でプッシュしようとした

施策を引っ込めましたね。ムチよりアメで、北風より太陽で、

対応できないものでしょうか。そもそも飲食店、一般民衆、

どちらもWin-Winになるやり方はあると思うのですが。。。

 

某劇場シーン7-2曲目。

 

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ライター、小説家として活躍される長谷川町蔵さんより、

日本でも公開になった映画『メッセージ』と劇中で印象的に使われるマックス・リヒターの楽曲

「On the Nature of Daylight」についての関連を解説していただきました。
(中略)
実は『メッセージ』はもうひとつ番狂わせを引き起こしている。

音楽が話題を呼びながら、ベスト・オリジナル・スコア賞の候補から除外されたのだ。

理由はヨハン・ヨハンソンによるスコア以上に、オープニングとクロージングで流れる

マックス・リヒターの既存曲「On the Nature of Daylight」が映画全体のトーンを

決定づけているから。ヨハンソンも、ヴィルヌーヴが仮に入れていた

リヒターの楽曲を超えるものは作れないと判断し、そのまま使うよう進言したという。
(中略)
「On the Nature of Daylight」は、04年作『ザ・ブルー・ノートブックス』収録曲だ。

ストリングスとピアノはたった1日で録音、約半数の楽曲で朗読している女優の

ティルダ・スウィントンもノーギャラだったという低予算作であるこのアルバムは、

当初全く評判にならなかったものの、マーク・フォスター監督作『主人公は僕だった』(06年)で、

「On the Nature of Daylight」が使用。次第にリヒターの代表曲と認識されるようになり、

『シャッター・アイランド』(10年)、『ディス/コネクト』(12年)、『天使が消えた街』(14年)といった

多くの映画で用いられるようになったのだ。

 楽曲自体は、5つの弦楽器とミニムーグのみのシンプルな編成で、

最初から最後まで同じフレーズが繰り返されるミニマル・ミュージック的なもの。

だがそのフレーズ自体は簡潔ながら極めてエモーショナルだ。

映像的には静謐なシーンが多い一方、主人公の内面が激しく揺れ動くタイプの

映画の挿入曲にいかにも相応しいナンバーと言えるだろう。

 でも『メッセージ』においては、この曲と映画はもっと作品テーマの核となる部分で

繋がっている。その何よりの証拠が<彼ら>の言語に時間の概念が無いこと。

これを音楽化するとしたら始まりも終わりもないミニマル・ミュージック以外考えられないのだ。

 また楽曲のタイトルが、古代ギリシアの哲学者エピクロスの宇宙論をローマの哲学者

ティトゥス・ルクレティウス・カルスが詩の形式で解説した書

「On The Nature of Daylight(『事物の本性について』)」から取られたことにも注目してほしい。

 エピクロスの思想は、自然現象に恐怖を感じることから人間を解き放とうとしたものだ。

つまり徹底的な無神論であり死後の世界は完全否定されている。しかし同時にエピクオスは、

死とは原子に還ることなので、そういう意味において生命は永遠だとも語っている。

そんなテーマを孕んだ「On The Nature of Daylight」をバックに、ルイーズは幼くして死んだ

娘の人生も永遠であり、価値があることを知るのだ。
UNIVERSAL MUSIC JAPANサイト2017/05/19記事より

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マックス・リヒター(Max Richter、1966年3月22日 - )は、

ドイツ生まれのイギリスの作曲家、ピアニスト。ヨハン・ヨハンソンと共に

ポスト・クラシカルの二大巨頭と称されるほか、映画音楽も手掛けている。

2008年、映画『戦場でワルツを』で第21回ヨーロッパ映画賞 作曲賞を受賞した。
~Wikipediaより

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知らず知らずのうちに、特に意識せずとも、この曲を聴いている可能性がありますね。

それほど、自然にエモーショナルな映画音楽として使われているんですね。

「メッセージ」も、もう一度、じっくり観直してみたいと思いました。

 

がんばれ!オレたち!