今年もお世話になりました&ディッキアの冬越し(那須のリーフハウスのブログです) | リーフハウスでたらたらりん

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那須の園芸店「LEAF HOUSE(リーフハウス)」です。宿根草・低木・多肉植物・アーティフィシャルフラワー、インテリア雑貨の入荷情報、
ディッキアの育て方や管理・通信販売、庭の写真集・紹介、ガーデニング作業、寄せ植えの紹介。那須での移住生活、田舎暮らしの紹介など。

こんばんは、お久しぶりです、hataです(´▽`)

 

毎日毎日、片づけ&来年に向けての作業を頑張り続けて、もう一か月・・・・・たちまち大晦日を迎えてしまい、びっくりしています。

那須は昨日から急激に寒くなりまして、夕方には凍るような暴風が吹き荒れていました。幸い、年内に予定していたことはすべて終わったので、ひと安心。間に合った~( ;∀;) 

 

「メドウコーナー」→売り場拡張。周囲が冬枯れ姿なので、まだ寂しく見えてしまいますが、春には華やかになるはず。未知の植物は植えていないので、今後はコントロールできそう。

 

新・和風コーナー。まだ園路が汚いので直します(/ω\)。中央や周りの棚に商品を置いていきますが、

製作は年明けからスタート。間に合うだろうか・・・・・。

 

アーティフィシャル・フラワーコーナー『HANARU』も、軽くイメージ・チェンジ中です。上の写真は2年前に作ったチラシですが、来年からは、こうした雰囲気とはまた違った店作りを試そうと思っています。残りの冬休みのメイン作業のひとつになりそう。うまくできるかな?

 

2017年実生のディッキアたちも、ようやく将来の顔が見えてきました。

3寸(9cm)ポットの子株で、この仕上がり具合。個人的には満足のいくレベルです。

タネから3年・・・・・太陽たっぷり肥料は少なめで、じっくりじっくり引き締めて育ててきましたが、いよいよ来年はポットを大きくして、株に勢いをつけさせます。現在の生育段階は、人間で言うと中学生くらい? まだまだトゲが小さめですが、来春の植え替え後に徒長させないように気をつければ、大きなトゲを持つ新葉が中心から次々と湧き出てきて、大人の姿に変わります。

 

このあたりも有望株に見えますが・・・・・どう化けるのかは、大きく育ててみないとわかりません。葉の中心に、スッと黒や赤のラインが入ってくれたら嬉しいな。

 

冬になってから、急に目を引くようになった株。第一選抜株たちではなく、「補欠」的なケースにまぎれていました。赤葉に、長い白トゲの華やかなタイプ。まだチビッ子ですが、葉数が増えれば、かなり美しくなりそう(´▽`)。

 

これも私好みの株。・・・・・ただ、同じ交配の兄弟にそっくりさんがいくつもあって、まだ優劣をつけがたい状態。なにせ数が多いので、ひとつひとつ見比べての最終選抜は、春まで持ち越しになってしまいそうです。

 

ほかの株に埋もれるようにして頑張っている、ちっちゃな個体もいくつか。このまま3寸ポットで完成株に仕上がってしまいそうな、超・コンパクトタイプです。来年には葉数が増えて、コロコロしたボール状のフォルムになっていきます。

タネまき→発芽の段階で、他よりもやけに貧弱な芽がまぎれていたりしますが、生育不良と判断せず、小型個体かも?とあきらめないで育てていくと、実はこういう可愛い子だったりします。どんな植物でもそうだと思いますが、間引きや選抜を急がず、発芽したものは全員ちゃんと育ててみるのが、育種や品種改良のコツかもしれませんね。

ところで、ディッキアでは珍しいのかどうかわかりませんが、いわゆる「モンストローサ」とか「成長点過多」とか「石化」と呼ばれる遺伝子異常を起こしたらしい個体が、2年ほど前に生まれました。無事に育つかどうか分からなくて記事にはしていませんでしたが、意外と強靭で、今はもう立派な株に。美しいわけではないけれど、イソギンチャクみたいな姿が不思議なので、またいずれご紹介させていただきます。写真を撮り忘れた。

 

マルニエル・ラポストレイ(自家受粉)から、黒葉・白トゲの面白い個体ができました。太葉タイプなので、大きくなったらカッコよくなりそうです。ただ、私はMLの冬の管理がへたくそ・・・・・いつもより、丁寧に管理していきたいです。

 

某ホームセンターで「ご自由にお持ちください」と書いてあったのでもらってきた廃パレットを切断、昔買ってしまった安物の家庭用温室のパイプを切断&連結、100円ショップの金網を合体させて、多肉植物用の小さな陳列用ハウスを作ってみました。苗ケースが4つ入ります。

もちろん冬の防寒はできませんが、暖かい季節は屋根だけにビニールをかぶせて、雨の日でも屋外で管理できるようにします。強い日光と空気の動きがどうしても必要で、夜間に密閉してしまうサンルームでは管理しづらかった、エケベリアやパキフィツムなどの砂漠系・多肉植物の管理が楽になる・・・・・かも?

 

さて、こんなような当店の作業のご紹介ばかり続いていたので、今回は記事のタイトルどおり、久しぶりにディッキアのネタです。

今年の冬も、こんな状態・・・・・。

 

毎年、同じような景色ですが、親株の配置がちょっと違います。今年は寒いかも?と言うことで、細葉の品種を暖かい建物側に集めておきました。ちなみに、これは最上段(下がトンネルのようになっていて、身をかがめずに通行できます)。寒さと日照不足に耐えてくれる株は、2段目、3段目・・・・と下がっていきます。

 

庭と店内の作業が目白押しの中、ディッキアに関しては、今のところ何もすることがないので、10日に一度くらいの水やり以外はほったらかしです。

ただ、これから数日は超・寒いらしいので、無加温のままではちょっと心配・・・・・。外が-8℃とすると、サンルーム内は-5℃くらいまで下がります(◎_◎;) 寒波は久しぶり。南関東に帰りたくなる。

そんな夜は致し方なく、真夜中に店の暖房を2時間ほどつけて、入り口に置いた扇風機でサンルーム内の冷気と入れ替えてやります。それでも+2℃上げるのがせいぜいですが、普段から厳しく育てているおかげか、うちの株たちは-3℃くらいならまったく平気で、ダメージも出ないです。

(屋外で-3℃は危ないので、誤解なきよう。あくまで密閉されたサンルーム内での話です)

なんとなく「氷点下」=「凍る」と考えてしまいがちですが、それはあくまで「水」の話。植物たちの細胞は、意外とそうではないのですね。

 

◆気温が一時的に(数時間くらい)マイナスになっても凍死しない条件は・・・・・

①氷点下の冷たい風を当てないこと。隙間風はもちろん×。

➁鉢の中に余分な水が溜まっていないこと。水はけが悪い土だと、根っこが凍りついてしまいます。

➂株がもともと引き締まっていること。暖かい季節に水をやりすぎていたり、肥料過多で育てていた株は、樹液がサラサラで薄く、氷点下では簡単に凍結、細胞が死んでしまいます。これはディッキアだけでなく、どんな植物にも言えます。

ちなみに、冬に致命傷を負ってしまったディッキアは、春になって急にしわしわになり、中心がスポッと抜けたり、バラバラになってしまうような無残な枯れ方をします。

一方、引き締まった健康な株たちは、樹液が濃くてドロドロと粘液質なので、簡単には凍りません。私たち人間の血液とは逆ですね(^^)/

 

◆心配な株はどうしたら良いか・・・・・

水分&肥料過多や慢性的な日照不足によって徒長気味になっている株は、冬越し方法が、その後の明暗を分けます。上に書いたように寒さに弱いわけですが、心配しすぎて暖かすぎる環境(暖房のきいたリビングルームなど)に置き続けてしまうと、徒長したまま育ってしまって、大きくなっても本来の草姿や葉色になりません。

やや徒長気味の株でも、3℃くらいはなんとか耐えますので、

①暖房のきいていない屋内の、

➁もっとも陽の当たる窓辺で、

➂水やり回数は控えめにして、

育たないけど枯れないくらいの休眠状態で、春までしのいでください。

ちなみに、ディッキアは植物育成ライトの光量ではまったく足りないので、窓ガラス越しであっても、できるだけ本物の日光を浴びられるようにしてあげてください。光不足で軟弱に成長してしまった葉っぱは、春になってから害虫にやられたような斑点が出たり、葉焼けしてボロボロに傷み始めます。

 

そんなわけで、うちでも今年の秋に入手した輸入品のひょろひょろの小苗たち(上の写真・右手前)は、いささか心配なので、サンルームで最も暖かい場所(建物本体とつながっている入り口付近)で管理しています。それでも、もちろん夜間は0℃以下になるのですが、私は日照不足→徒長の方が怖いので、居住エリアには入れません(´▽`)。どのみち我が家は室内も寒いのです。冷蔵庫を開けても、冷気を感じないくらい・・・・・。

これは、あくまで那須にある当店でのお話。お住いの地域、建物の造り、鉢土の種類や管理方法で、人それぞれの判断になってきますが、なにかご参考にしていただけましたら幸いです。

・・・・・・え? 冬になる前に言えって?

 

さてさて、今年の記事ネタは、これでおしまいです。

今年も、おかげさまで無事に年越しを迎えることができますことを、すべてのお客さま方、市場をはじめ取引先の業者さま方、当ブログをお読みくださっている皆々さまに、深く深く感謝を申し上げます。

2020年はコロナ・ウィルスによって、我々のような生活直結型の自営業者は非常に難しい判断を迫られる年となりました。私たちなりの感染拡大防止策として、営業時間は10時~15時に短縮、夏の観光シーズンは7週間の休業、秋は「GO TO トラベル」の活発化に連動しないよう早めに撤退して冬季休業に入るなど、下手をしたら経営困難になりかねない、いささか無茶な営業形態をとらせていただきましたが、それでもお客さまがいつものようにお越しくださり、お買い物をしてくださったおかげで、今年もちゃんと暮らすことができました。

開業以来、この時期は毎年のように「お客さまに支えていただいている」と実感してきましたが、今日は例年よりもさらに、「守っていただいている」という思いがこみ上げております。

本当に、本当に、ありがとうございます。<(_ _)>。<(_ _)>。

 

2021年の抱負なども書きたいところですが、とりあえず今回は、年末のご挨拶とお礼のみで。

コロナ感染が急速に拡大するなか、寒波も押し寄せて、なんだか不安な年越しとなっておりますが、どうぞ皆さま、今夜くらいは心労は脇へ置いて、暖かいお部屋で、のんびりと気楽にお過ごしくださいね。

皆さまにとって、幸せな大晦日になりますように(´▽`)。