実生のディッキアが色づいてきた(那須のリーフハウスのブログです) | リーフハウスでたらたらりん

リーフハウスでたらたらりん

那須の園芸店「LEAF HOUSE(リーフハウス)」です。宿根草・低木・多肉植物・アーティフィシャルフラワー、インテリア雑貨の入荷情報、
ディッキアの育て方や管理・通信販売、庭の写真集・紹介、ガーデニング作業、寄せ植えの紹介。那須での移住生活、田舎暮らしの紹介など。

 

8月は、金・土・日のみ営業となります。

---------------------------------------

 

こんばんは、hataです(´∀`)

 

台風の通過で酷暑もひと段落・・・・・・と、たかをくくっていたら、また暑さ復活。

さきほどテレビを点けたら、明日は、那須塩原で35℃予報。

庭の植物たちは日照りの影響はさほどないようですが、

苗の水やりは・・・・・・。(´д`lll) こんなの初めて。水道代がやばいよ~。

まあ、これがリアルな園芸店なのでしょうね。頑張ります。

 

 

さて。

この暑さでは、庭仕事はほとんど進まないので、なるべくインドア作業。

ベランダや栽培場のディッキアの整理をしていたところ、

一昨年に蒔いた実生株たちが目に留まったので、今回はそちらなどご紹介したいと思います。 

今年の3月16日の記事でも、ちらっとご紹介した苗たちです。だんだん育ってきたよ。(・∀・)/ 販売時期はまだ未定です。

 

 

特徴がはっきりして、ケース内が華やかになってきた。

 

アリゾナ(Dyc.‘Arizona’)やスナグルトゥース(Dyc.‘Snaggle Tooth’)が母親の子どもたち。

それぞれラベルを付けているのですが・・・・すみません、慌てて写真撮ったので、今はどれがどれやら。

 

 

両親、どちらにも似ていないものが生まれる。交配品種をマザー・プラントにすると、より顕著。

 

 

上の写真の株と同列のグループ。類似品は、やがて選抜するときに悩むことになる。

 

 

こちらはまだ小ぶりだが、上のふたつよりも良くなりそう。

 

 

ボーン(Dyc.‘Bone’)の花粉も使ったっけ。 葉っぱは最終的に、何色になるのかな?

 

 

黒葉に、細かい真っ白トゲがびっしり。コントラストがはっきりした株は、けっこう好き。

 

 

こちらは緑葉。

 

 

こういうのは、まだ化けるので、来年が楽しみ。大喜びするか、がっかりするか。

 

 

これはなかなか良くできていると思う。 あくまで、私基準だが。

 

 

 

スナグルトゥースの実生。うっすらピンクのトゲと葉色が上品で、なんかきれいに見える個体。

 

 

分厚めのトリコームで、なんか可愛い。アリゾナの実生とは、誰も思わないだろう。

 

 

古葉のトリコームがきれいに落ちる赤葉の個体。この特性のまま大きくなってくれれば、きっとキレイ。

 

 

トリコームがストライプ状に出現する個体。

 

こうしたトリコーム異常(?)は、たまに一枚、二枚の葉っぱに出ることがあるのですが、

この株のように全方向の葉に入ると、模様みたいで楽しいですね。よくあること? 珍しい現象?

これは固定できるのかどうか・・・・・。大きく育った後も、すべての葉に必ずラインが出現して、

子株にも特徴を引き継げれば、単なる異常ではなく、「品種」と呼べるかもしれませんが・・・・・・

まあ、期待せずにいよう。 ネガティブ思考。

 

2016年は、気候のせいかタネが不作で、あまりいろいろ蒔けなかったのですが、

アリゾナやスナグル以外にも、少しは華やかなものができました。

 

 

Dyckia.goehringii type ×? 不思議な葉色だし、トゲも大きくなってきた。仕上がりが楽しみ。

 

 

こちらもゴエ×?なのだが。まだちっちゃいので、どう育つのか経過観察が必要。

 

 

大量に作った‘Silver Queen’×sp.の中から。なんか、チクチクした感じが気になって。

 

 

2015年分(第一期と呼んでいる)の選抜たちと比べると、

2016年分は、使った親たちが異なるせいか、可愛らしい個体が多い印象です。

 

 

こちらは2015年分(第一期) LH-CLシリーズの‘Ice Cristal’の子株。

父親がDyc.beateaeなので、アリゾナ系よりも、いかつい顔立ち。

 

 

大きくなるとこんな感じ。もっと純白なのだが・・・・・このところの酷暑と、先日の豪雨が効いた。

 

 

こちらはラ・リオヤ(Dyc.‘La Rioja’)の実生。母親よりも、トゲが大きくなった。葉が少ないのが残念。

 

 

ML estevesii ×(fosteriana × Platyphylla)の実生。親よりも、ちょっとシャープになった。 

 

 

2016年は、初めてマルニエル・ラポストレイのタネまきをした年でした。

カキ仔だとなかなか大きくならないくせに、実生株の成長の早いこと!

 

 

小さい株はカキ仔。大きいほうは2年株。

 

 

 

 

 

親は、いわゆる「ワイドリーフ」と呼ばれる、幅広葉でシンプルな、昔ながらのマルラポ。

他に花は咲いていなかったので、完全な自家受粉で作ったのですが、

噂どおり、自然界のどこかでなにかと交雑しているのか、

原種のくせに、親と異なる見た目の子どもたちがたくさん生まれました。

ワイドリーフ系は昔から見慣れてしまっているせいか、個人的には、写真の株のように、

葉っぱがたくさん重なって、トゲがある個体のほうが好きなのですが・・・・・

2018年現在、巷で人気なのは、どうやら従来のワイドリーフらしいですね。

 

ワイドリーフ系から売っちゃったよお~っ。:゚(。ノω\。)゚・。 ウワァーン。 流行りって難しいね。 

 

ディッキアはバリエーションが豊富な植物なので、コレクション物としての人気がありますが、

今回ご紹介させていただいたとおり、集める以外の、もしかしたらそれ以上に魅力的な、

交配・育種という「園芸植物」としての楽しみ方があります。

実際、ここまで実生繁殖がやりやすい多肉植物は珍しいくらいなので、

お育てになられている皆さまは、もしも花が咲いたら、ぜひタネ蒔きもお試しになってみてください。

「芽が出たらいいな~」の期待&不安から始まって、

「あっ、葉っぱ出てる! 出てるけど、ちっちゃっ!」という驚き、

「こんなのが、ちゃんと育ってくれるのかなあ」という心配を経て、

「あっ、なんかトゲが出てきた!」「トリコームのってきた!」「色がついてきた!」と、ワクワクの連続。

やがて、

「あなたの作ったのを見せて~」「誰か、交換しない?」「売って~」「買って~」「あげる~」

と、人の輪が穏やかに広がっていく。

手がけてから2年、3年かかる、庭造りと同じくらい気の長い趣味ですが、

本業がガーデンショップの店長としては、こうした「のんびり型」の園芸はじっくり味わえるし、

お金もさほどかからないし、最終的な幸福感や達成感も大きいだろうと思っています。

「自分が作った」「自分が頑張ったからこそ生み出せた」というのは、

夏休みの自由研究ならきっと花丸◎をもらえるくらい、人にとってステキなことではないでしょうか。

まあ、どんな形であれ、ディッキアが、多肉コレクション・ブームの終焉と共に消えていくのではなく、

園芸植物のひとつとして、しっかり日本に定着したらいいなぁと密かに願っております。

 

長くなりました。それでは、今回はこれで。

次回とその次の回は、もしかしたらお休みをいただくかもしれませんが、

8月中には、もう一回くらい記事をアップしたいと思います。

ではでは、みなさまどうぞ、すてきな夏をお過ごしくださいませ。ヾ( ´ー`) またね~。

 

■商品のご紹介■

 

さきほどご紹介させていただいた、MLの実生株たち。

なんとなく選抜して、増やすつもりでベランダに置いていたのですが、

冬の空きスペースを確保したいので、でっかい株をいくつか販売用にしました。

 

 

 

 

 

 

 

&、ちょっと良いクラスのディッキア売り場の在庫が減っていたので、追加しました。

今回ご紹介したアリゾナなどの実生株たちはまだ非売品なのですが、

いかにもアリゾナの子どもだな~という赤葉・白トゲの個体たちは、すでに店頭にて販売中です。

 

 

 

8月はガーデニングのオフシーズンにて、金~日だけに営業日を短縮させていただきますが、

遠方よりお越しで、ディッキアや多肉を見たいのに予定が合わない!というお客さまは、

数日前にご連絡いただければご対応させていただけるかと思います。

どうぞ、お気軽にお電話くださいませ≧(´▽`)≦