金杯の創設は1975年。当初はアラブ2歳重賞でしたが、2000年に一度サラブレッド2歳重賞で実施。翌年から3歳サラブレッド重賞へ移行。2005年から再び2歳シーズンの重賞へ変更となり、年明け1月第1週に実施。開催日は若干変動がありましたが、現在は1月2日に固定。若駒賞、南部駒賞と並び、岩手2歳シーズンのダート根幹競走となっています。

 

 

【注目馬情報】

★リュウノシンゲン

これまで8戦6勝。2度の3着は初芝にとまどった若鮎賞と全国交流・南部駒賞。2レースとも経験値の差が出たと言っていいはず。それ以外はオール白星。重賞もすでにビギナーズカップ、若駒賞、そして前走・寒菊賞と3勝をマークしています。「まだ体質的に弱いところが残っているので、本格化は3歳以降」と菅原勲調教師。それ状態で6勝が強さの証。順当に金杯を制し、来シーズンへの飛躍の舞台としたいところでしょう。

 

★グランフォロミー

北海道1勝から交流・知床賞へ参戦。5着に敗れ、そのまま岩手入り。寒菊賞から始動して2着を確保。遠野馬の里で鍛え直した成果がはっきり出ました。リュウノシンゲンとの着差0秒2なら逆転の余地は十分。

 

★ファイントリック

着外に沈んだのは芝も合わなかったジュニアグランプリ8着のみ。ほかはすべて入着を果たし、2勝2着1回。重賞でもプリンセスカップ、寒菊賞で3着を確保し、さすがエンパイアペガサスの妹と唸らせました。

 

★ロンギングベイビー

日本ダービーを制した良血馬ドゥラメンテの初年度産駒。母父がパイロと気性的な激しさをうかがわせますが、秘めた能力は相当なもの。レースに集中しきれば、いつか弾けるのは確実でしょう。

                                                                             文 松尾 康司