農林水産大臣賞典 

第35回 マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ)

盛岡競馬場3歳以上オープン・ダート1600m 

10月10日(祝月) 18:15発走

 

 

南部杯の創設は1988年。第1回から第7回まで北日本マイルチャンピオンシップ(北日本地区限定)の名称で行われましたが、1995年にJRA・全国地方競馬交流へ格上げ。名称もマイルチャンピオンシップ南部杯に改名。名実ともにダート・マイル最強馬決定戦に位置付けられました。盛岡ダート1600mを舞台に、数々の強豪が歴代覇者に名前を連ねています。

 

【注目馬情報】

★アルクトス 牡7歳 栗田徹きゅう舎・美浦

今回で4度目の来盛。1年目はサンライズノヴァの2着でしたが、6番人気ながら2年目を快勝。1分32秒7のダート1600mレコードを樹立しました。昨年は1番人気に支持され、2馬身半差で完勝。今年はフェブラリーステークス7着以来の実戦ですが、盛岡マイルは自信の舞台。史上2頭目の南部杯3連覇を狙います。

★カフェファラオ 牡5歳 堀宜行きゅう舎・美浦

アメリカ三冠馬アメリカンファラオ産駒でデビューから圧巻の3連勝。ジャパンダートダービーで断然の人気を集めたものの、ダノンファラオの7着に敗れましたが、軌道修正に成功。フェブラリーステークス2連覇を飾りました。前走・安田記念17着は芝が合わず度外視。地方ダートが課題ですが、ワンターンの盛岡なら克服十分。

★ソリストサンダー 牡7歳 高柳大輔きゅう舎・栗東

5歳6月以降、ダート1600m~1700mでグングン頭角を現し、昨年はかしわ記念2着、南部杯3着からGⅢ・武蔵野ステークスを快勝。6歳にして初タイトルを手にしました。今年もフェブラリーS4着、ゴドルフィンマイル(ドバイ)4着。帰国初戦のかしわ記念も2着にまとめ、海外遠征の反動はまったくありません。

★シャマル 牡4歳 松下武士きゅう舎・栗東

ダート1200m戦で4勝後、JpnⅢ・東京スプリントを優勝。続くさきたま杯は3着に終わりましたが、サマーチャンピオン、オーバルスプリントを連勝。距離経験は1400mまでですが、勢いに乗っています。

★サンライズノヴァ 牡8歳 音無秀孝きゅう舎・栗東

3年前、金沢・吉原寛人騎手とのコンビで南部杯へ臨み、出遅れながらも3コーナーで5番手まで進出。あとは持ち味のまくり脚でJpnⅠタイトルを手にしました。4年連続で南部杯へ参戦し、あの時の再現を狙います。

★イグナイター 牡4歳 新子雅司きゅう舎・園田

中央2戦1勝から南関東、園田と転籍。JpnⅢ・兵庫ゴールドトロフィー3着に健闘し、目下3連勝中。黒船賞、かきつばた記念とJpnⅢを連勝。目覚ましい成長ぶりをアピールしました。次のターゲットはJpnⅠ。

 

★ヘリオス セン6歳 寺島良きゅう舎・栗東

3歳12月からダート短距離路線へ。年齢を重ねるごとに力をつけて今年は根岸S、黒船賞、かきつばた記念と3戦連続で2着。さきたま杯は5着でしたが、オルフェーヴル産駒らしい足跡。うまく流れに乗りたいところです。

★エアスピネル 牡9歳 笹田和秀きゅう舎・栗東

6歳7月まで芝路線を歩み、富士Sを優勝、GⅠ・マイルCS2着。以降はダートへシフトして昨年のフェブラリーS2着。ほかに重賞で2着3回の実績があり、昨年の南部杯6着。ハイペースになれば直線で台頭します。

★ヴァケーション 牡5歳 畠山信一きゅう舎・水沢

2歳時にJpnⅠ・全日本2歳優駿を優勝した実力馬。今年4月に岩手入り。2戦目で重賞・シアンモア記念を制し、JpnⅢ・マーキュリーCでも3着に善戦しました。今回の左回り1600mを最も得意とします。

                                          文/松尾 康司

農林水産大臣賞典 メイセイオペラ記念

第26回 マーキュリーカップ(JpnⅢ)

盛岡競馬場3歳以上オープン・ダート2000m 

7月18日(祝月) 18:15発走

 

創設は1997年。第1回から第3回まで水沢2000mで実施され、第4回以降は盛岡ダート2000mが舞台。第2回マーキュリーCを圧勝し、その後、GⅠで3勝をあげた岩手の雄メイセイオペラに敬意を表し、2017年からメイセイオペラ記念の副称が付記されました。今年、JBCクラシックと同じ盛岡2000mで行われるマーキュリーCはより重要度を増します。

 

【注目馬情報】

★ケイアイパープル 牡6歳 村山明きゅう舎(栗東)

デビューは3歳4月までずれ込みましたが、実戦を使われながら着実にパワーアップ。昨年12月、名古屋グランプリ2着から今年2月、佐賀記念を1秒差で圧勝。6歳にして待望の重賞タイトルを獲得しました。以降も名古屋大賞典2着、アンタレスS5着、平安S2着と安定した取り口を披露。今回は重賞2勝目のチャンスです。

★メイショウカズサ 牡5歳 安達昭夫きゅう舎(栗東)

デビュー戦後、ダート路線へシフト。初勝利まで9戦を要しましたが、圧巻の4連勝。一気にオープン入りを果たしました。翌年7月にはプロキオンSを完勝。一戦置いて白山大賞典、浦和記念と重賞2連勝の快進撃を披露しました。今年は佐賀記念3着、ダイオライト記念9着と気性難をのぞかせますが、このメンバーでは地力一番。

★バーデンヴァイラー 牡4歳 斉藤崇史きゅう舎(栗東)

祖母は桜花賞優勝、ほかに重賞4勝のキョウエイマーチ。姉は昨年、アメリカ・ブリーダーズカップ・ディスタフ制覇の偉業を成し遂げたマルシュロレーヌ。自身もデビュー2戦目から2連勝マークし、昨年12月から3連勝。重賞初挑戦・アンタレスSは15着に沈みましたが、見せ場十分。成長を続ける4歳馬に注目です。

★テリオスベル 牝5歳 田島俊明きゅう舎(美浦)

デビュー6戦まで芝を使われて未勝利でしたが、ダート路線へ変更初戦を快勝。以降は伸び悩んだ時期もありましたが、今年3月に3勝クラスを卒業。前走・スレイプニルSでも鮮やかな逃げ切りを決め、秘めた素質を開花させました。東京ダート2100mと盛岡2000mは相性抜群。52キロの負担重量を味方に一発を狙います。

★エルデュクラージュ セン8歳 川島正一きゅう舎(船橋)

中央ダート1800m~2100mで通算7勝。昨年3月、ダイオライト記念で2位確保しました。昨年12月、南関東へ移籍して未勝利ですが、JpnⅠ・川崎記念2着。今回は休み明けを叩かれて良化確実です。

★ギガキング 牡4歳 稲益貴弘きゅう舎(船橋)

2歳時に南部駒賞、昨年はダービーグランプリを制し、盛岡2戦2勝とコース相性抜群。ほかに南関東重賞で2勝をあげ、前走・短夜賞を快勝して絶好調で臨みます。タイムは見劣りますが、盛岡の鬼がひと泡を吹かすか。

★ノーヴァレンダ 牡6歳 内田勝義きゅう舎(川崎)

デビュー戦は競走中止のアクシデントがありましたが、2戦目から3連勝。JpnⅠ・全日本2歳優駿を優勝しました。以降は白星から遠ざかりましたが、川崎で心機一転。3連勝でJpnⅡ・ダイオライト記念を制しました。

★ヴァケーション 牡5歳 畠山信一きゅう舎(水沢)

平和賞(船橋)を含めて4戦3勝で全日本2歳優駿へ臨み、見事優勝。その後は秋の鞍(名古屋)1勝のみにとどまり、今年岩手入り。赤松杯2着からシアンモア記念を制して復活宣言。地元の大将格で臨みます。

(文/松尾 康司)

 

 

 

本年10月に水沢競馬場でロケが行われた、

NHK土曜ドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」

12月18日(土)、12月25日(土)に放送されます。

 

ドラマの視聴者様や原作のファンの皆様にも「風の向こうへ駆け抜けろ」の世界観を楽しんでいただける企画となっておりますので、是非ご期待ください。

企画内容

■ レース実施

「風の向こうへ駆け抜けろ」に関連した名称を付したレースを実施いたします。

実施日

レース名称

12月26日(日)

鈴田競馬場賞

フィッシュアイズ賞

薔薇の騎士芦原瑞穂賞

  ※レース名称は変更になる場合があります。

 

■ 水沢競馬場が鈴田競馬場に!?

パドック周辺の装飾を期間限定でドラマ撮影時の「鈴田競馬場」仕様に再現!

ドラマの中の世界観を是非ご体感ください。

 

  【実 施 日】 12月25日(土)~12月27日(月)

■「風の向こうへ駆け抜けろ」水沢競馬場ロケ企画展

  水沢競馬場でのロケの際に使用された主人公・芦原瑞穂の騎手服やグッズ、小道具を再現したほか、ロケ風景の写真などを展示いたします。

  【展示期間】 12月18日(土)~1月3日(月)

  【場  所】 水沢競馬場スタンド1F南通路

  【展示内容】 芦原瑞穂騎手服、芦原瑞穂グッズ、応援幕、写真 など

 

NHK土曜ドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」について

NHK土曜ドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」は、主人公で女性騎手の芦原瑞穂のひたむきな情熱が、人生を諦めていた人々の心に火をつけ、地方競馬の廃業寸前の厩舎がJRAの桜花賞に挑むというストーリーのドラマで、古内一絵さんの同名の小説が原作となっています。

 岩手県競馬組合は、このドラマの撮影に協力しており、水沢競馬場での撮影は本年10月に行われました。また、撮影には、エキストラとして騎手や調教師など関係者のほか、地元・奥州市の方々も多く参加しております。

【番組情報】

放送:NHK総合 (前編)2021年12月18日(土) よる9時~10時13分

(後編)2021年12月25日(土) よる9時~10時13分

 原作:『風の向こうへ駆け抜けろ』古内一絵     

出演者:平手友梨奈、中村蒼、板垣李光人、石井正則、奥野壮、高橋侃、剛力彩芽、

池内博之、降谷建志、小沢仁志、玉山鉄二、大地康雄、奥田瑛二ほか(敬称略)

JRA認定 日本レーシングサービス協賛

第41回 若駒賞(M2)

盛岡競馬場2歳・ダート1600m 

10月4日(月) 18:10発走

 

2歳ダート戦の根幹競走・若駒賞の創設は1981年。第1回から第19回まで2歳特別で実施されましたが、第20回(2000年)から重賞へ格上げ。2007年に一度、特別レースとなりましたが、翌年に再度重賞へ格上げされました。1着馬から3着馬には10月31日に行われる地方競馬全国交流・南部駒賞(M1 盛岡ダート1600m)の優先出走権が与えられます。

 

 

【注目馬情報】

 

★カクテルライト

門別1000m・JRA認定フレッシュチャレンジ2歳新馬戦を1秒1差で逃げ切った快速派。北海道4戦1勝から転入後、初戦は2着に終わりましたが、続く重賞・ビギナーズカップを圧勝。アップテンペストに雪辱を果たし、初重賞を獲得しました。距離が1600mへ延長されましたが、ここでも自慢のスピードを存分に発揮。

 

★リュウノガルシア

父はウォーフロント産駒のアメリカンペイトリオット。今年が初年度産駒でデビュー2戦目を快勝。重賞・ビギナーズカップでも3着を確保しました。現状は詰めが課題ですが、それならば1600m延長は歓迎のはずです。

 

★ネオネオモッズ

ムラな面がありましたが、前回快勝で2勝目をマーク。これで弾みがつき、重賞へ名乗りをあげました。

 

★グリーンモンスター

スタートで後手を踏むのがネックでしたが、前走は中団キープから好タイムで快勝。ひと皮むけた印象です。

 

★サンエイブレーヴ

デビュー2戦目を逃げ切りましたが、以降は足踏み。精神面の成長が待たれるところですが、馬格は一級品。

 

文 松尾 康司

 

 

 

3歳秋のチャンピオンシップ 

社台スタリオンステーション協賛 サンケイスポーツ杯

第34回 ダービーグランプリ(M1)(ドレフォン賞)

盛岡競馬場3歳オープン地方競馬全国交流・ダート2000m 

 

10月3日(日) 18:15発走

 

創設は1986年。第1回から第10回まで水沢2000mを舞台に地方競馬全国交流で実施され、1996年、OROパーク完成に伴い、舞台を盛岡に移してJRAにも門戸を開放。翌年にはダートGⅠ格付けになった。2007年を最後に一旦休止したが、2010年に復活。原点に戻って地方競馬全国交流で再開し、今年で12年目。1着賞金が2000万円に増額された。

  

【注目馬情報】

 

★キャッスルトップ(船橋代表)

初勝利をあげるまで9戦を要しましたが、そこから快進撃。4連勝を飾り、JpnⅠ・ジャパンダートダービーでも鮮やかな逃げ切りを決めました。戸塚記念はマークが厳しく6着に沈みましたが、2ヵ月ぶりの実戦でレース勘を取り戻していなかった印象。一度実戦を叩かれて変わり身必至。ビッグタイトル2勝目に王手をかけました。

 

★セイカメテオポリス(大井代表)

デビュー2連勝を飾り、羽田盃5着確保しましたが、東京ダービー13着、ジャパンダートダービー11着と大敗を喫しましたが、戸塚記念で雪辱。馬群を割って待望の重賞タイトルを獲得し、弾みがつきました。

 

★ラッキードリーム(北海道代表)

2歳時に第1回JBC2歳優駿(JpnⅢ)を制し、全日本2歳優駿10着から北海道へ帰郷後、史上6頭目となる北海道三冠制覇を達成しました。左回りがネックですが、いい脚を長く使え、コース広い盛岡は望むところ。

 

★ジョエル(船橋代表)

着外に沈んだのはJpnⅠ・ジャパンダートダービー8着一度のみ。東京ダービーでも4着を確保し、クラウンカップ、黒潮盃と重賞2勝をあげています。ハイペース模様になれば持ち味の差し脚をフルに発揮。

 

★シェナキング(園田代表)

菊水賞、MRO金賞(金沢)と重賞2勝。兵庫ダービー、西日本ダービーでも2着を確保し、着外2度のみの堅実さが魅力です。園田勢は2018年クリノヒビキの2着が最高ですが、今年こその期待がかかります。

 

★ギャルダル(船橋代表)

5戦2勝2着3回から東京ダービーへ挑戦して2着。休養明けの戸塚記念はキャッスルトップを徹底マークから3角で交わして先頭。結果4着でしたが、敗れて強し。大輪の花を盛岡で咲かせるか注目の一戦です。

 

★ケラススヴィア(浦和代表)

南関東牝馬クラシック・桜花賞(浦和)、東京プリンセス賞を逃げ切って二冠獲得。関東オークス(JpnⅡ)はJRAウェルドーンに2着に敗れ、三冠達成はなりませんでしたが、父サウスヴィグラス譲りのスピードを披露しました。今回は3ヵ月半ぶり、ぶっつけで臨みますが、牡馬に交じっても見劣りはまったくありません。

 

★マツリダスティール(岩手代表)

昨年、2歳馬で最優秀ターフホースに選ばれた逸材。今季は未勝利が続きましたが、ダートへ矛先を変えてイーハトーブマイル、不来方賞を圧勝。相手は大幅に強化されましたが、成長力と地の利を生かして優勝を狙います。

 

文 松尾 康司