現代医学はテクノロジーの開発進歩によって、人体をよりミクロに探求することが可能になっています。現象の視覚化のみならず、目に見えない分子レベルの変化も捉えつつあります。しかし一方で生物の多様で複雑な営みが明らかになるにつれ、決定打となる治療法を追い求めることを転換せざるを得ない事実を突きつけられる状況になっています。

それは生命や生物視点からすれば自然なことです。均一の営みしかできない、ある一定の環境でしか生息できない、環境の変化に適応できない・・・では生き残ることができません。

従って、がん組織は同一の変異細胞グループだけではなく、幾つか異なる変異を持つ複数のグループで構成されていて変異も流動的だと考えられます。

数年前になりますが、ある肺がん患者さんが遺伝子検査のために腫瘍の複数箇所から組織採取したところ、異なる遺伝子の変異が見つかったそうです。

相談を受けた乳がん患者さんは初診ではホルモン(+)、HER2(+)だったのが、1年後の手術前の検査でHER2が(-)になっていました。

「腫瘍微小環境ー①」に記したように、がんにとって都合のよい環境を改善することで治療を効果的にする方法が開発されています。

 

 

 


ただし腫瘍微小環境は現象です。その現象を引き起こす要因を探るなら“環境を拡張して見る”ことが必要です。

拡張した環境を、「生活環境」「体内環境」「脳内環境」に分けることで理解しやすくなると考えます。

 

 

 

 

 

 

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