弓歩の要領は☆前足にしっかりと重心を沈める(踏実)、☆後ろ足は緩めて置いておく(分清虚実)、☆後ろ足の踵を浮かせない、です。後ろ足で踏ん張っていると切面が安定しないということは前回書きました。
  さらに、重心移動の要点は☆後ろ足で蹴らない、☆前足(これから重心を移していくほうの足)に垂直に重心を沈めていく、です。氷の上でも滑らないように練習しなさい、という教えがあるのですが、そのためにはこうした重心移動ができていないとなりません。
  これらのことから、虚歩から弓歩へ重心を移していく際も、歩型を安定させるためにも、前足を垂直に踏みつけることが重要となります。
  でも、ただ前足に乗ることだけ考えると骨盤は横にはみ出していきます。
  ⬆️こんな感じ。さらに完全に片足になるとこうなりますね。
   人体は側面を垂直面にピッタリ揃えてしまうと片足にはなれないのです。
  ほらね。
  それでも、双重でない、虚実のバランスのとれた弓歩を実現するためには前足にしっかりと重心を沈めていく感覚が大事なのです。切面の要求には、片足になれないポジションにありながら、しっかりと片足を踏みなさい、という矛盾が内蔵されているのです。
  ううむ。
 まだ続きがありますよ…。