どれだけ転配劇を起こすか京浜東北線209系 | 新田鉄人「久慈だョ!全員集合」

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難病と闘いながらピンの鉄道芸人、その他で活動する、元本物の鉄道の駅員と電気部、さらに保線の経験を持つ、新田鉄人のブログへようこそ!岩手県久慈市公認、北三陸久慈市ふるさと大使。潜水士の資格取得済。

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耐用年数12年程度を目安に、1991年(平成3)年登場の901系の試験データを基に、これまでの数々の電車の常識を打ち破ってその2年後から量産が開始されたJR東日本の209系。まずは京浜東北線と南武線に投入され、京浜東北線ではあっという間に「国電」と呼ばれていた頃の、水色の電車を全て置換えてしまいました。
しばらくの間、京浜東北線は209系の独壇場でしたが、現在は寿命を迎えて急激に数を減らしています。当初は、廃車のうえ部品単位でリサイクルに活用されるなど、その姿を追うことができなくなりましたが、原型をほぼ留めた教習車や次世代のシステムの開発のための試験車両に改造・転用されたりするものが出始めました。
そして今、廃車解体をせずに他の路線に転用される車両が登場しています。その多くは、この度電車の暴走があった千葉の房総地区に、またわずかながら南武線にも必要な改造を施して転用、南武線の車両は既に活躍を始めています。
荒川夢悟「テツろぐ」-205系.JPG
転配劇といえば山手線の205系が有名で、あちらこちらに散って活躍を続けていますが、車両が異動するということは、その先でも何かが起きることになります。代わりに古い車両が廃車されたり、それまで活躍していた車両が他の路線に玉突きで移ったり、様々なドラマを産み出します。
京浜東北線の209系の異動が始まったということは、再び転配劇が起こるということです。房総地区では、古い車両の廃車や、銀色車体の211系の転出が考えられ、南武線では205系が1本離脱、仙石線に移るのではないかなど、ファンは目が離せない状態になっています。
大きな鉄道では、人事異動だけではなく、こうして車両があちこちでやりとりされたりもしています。色が他の列車と同じだからといって、ずっとその路線で活躍してきたとは限らないのです。
これからも京浜東北線の209系が起こすドラマを、見守っていきましょう!