宮﨑駿監督作品
「君たちはどう生きるか」
を冥土の土産に観てきました。
予告もプレス発表も公式webも無いので、
宮崎駿ブランドを頼るよりありません。
それにつけてもシアターにはGGBBばかり。
宮﨑駿監督作品はもはや、
アニメを超越しているのでしょうね。
「風立ちぬ」は今は昔10年も経つのですね。
あの作品は、
ジブリ的冒険ファンタジー要素は希薄でした。
しかしながら今作では、
後半にそれらが展開されるのでご期待ください。
とは言えGGBB受けしていることから分かるように、
子どもさんには難解な内容です。
その難解さは「もののけ姫」に準じます。
(ジブリ作品では唯一二度上映を観たのがもののけ姫)
そして一切の予告が無かったように、
先入観なく観るのがよろしいかと思います。
この作中の屋敷には七人の婆やが仕えています。
彼女たちがまた城オジ五人衆や、
湯婆婆を彷彿とさせてくれます。
脇役?なのに声優陣も豪華です。
竹下景子、阿川佐和子、風吹ジュン、大竹しのぶ。
監督が宮崎さんでなかったら実現しない布陣です。
またアオサギ役の菅田将暉の演技力には驚きました。
もはや私たちの知っている菅田将暉ではありません。
ストーリーの主軸は神隠しだと思います。
"トトロ"や"千尋"を強く意識していることでしょう。
そしてまた故・高畑勲監督の影と思しきシーンも現れます。
戦中戦後という時代背景は火垂るの墓。
しかし清太と節子の凄惨な結末とは異なります。
主人公は戦時中にありながら富裕層です。
映画「日本のいちばん長い日」の中で、
山崎努演ずる鈴木貫太郎総理が朝食に、
エッグスタンドの卵を匙で叩くシーンを思い出しました。
庶民の生活とはそれほどの格差があったのでしょう。
また下の世界で描かれる冒険は、
ホルスのようでもあります。
異世界でのキリコの装束はアイヌ風な印象。
ヒルダと重ねて見ていました。
ネタバレはこの辺にしておきます。
こっそりあらすじも今作では封印します。
劇場へ足をお運びください。