昨日は通院日でした。

心の病から休職して6箇月目になります。

 

一年前の春は何度も鍋を焦げ付かせました。

注意力散漫は明らかでしたし、

これはもう火を使わないほうが安全だろうと、

生き甲斐でもある料理を封印したのでした。

 

いま思うとそれは変調の予兆に過ぎなかったのだと思います。

↑うるい

 

休職突入直後は拒食症気味でした。

体重はピークの79kgから62kgまで落ちました。

↑叉焼調理中

 

それでも一日一回は何かしら口にしていました。

ただ、

コンビニ弁当は元々嫌い。

味の濃いものに閉口。

ハーフサイズが乏しい。

牛丼店のハーフは丁度よいが行くのが億劫。

ついでに化学調味料を含むものは舌先がしびれます。

 

何よりも見ず知らずの人が怖くて外食は無理でした。

↑叉焼できあがり

 

じゃあ何なら食べられるのさ?

と自問して導いた答えが「自分の手料理」

だと分かったのです。

「自分が食べたいものは自分にしか作れない。」

これは発見でした。

自宅療養といっても何かをしていなければという、

強迫観念に悩まされていましたし、

火元から離れなければ大丈夫だろうと、

料理を再開することにしました。

 

できれば既存のレシピではなく創作レシピ。

多少なりとも頭を使いオリジナリティを目指すのは、

リハビリも兼ねてよいのでは?

と自らを正当化させてしまいました。

 

そして妻の存在が大きな支えとなっています。

自分のためだけにここまで労力を絞り出すのは苦痛です。

そこに「妻に一汁三菜を食べて欲しい」

というモチベーションがあれば、

自分の分もついでに作れるという恩恵に与れます。

そうです、

はっきり言って"きれいごと"です。自己満足です。

でも、

時間がずれても毎日同じ献立のごはんを食べているその事が、

私たちの絆を強くしているのは確かです。

 

つまらない私事を長々と申し訳ありませんでした…

海ぶどう

島人は食べないらしいですね。

現地のメニューにあったとしても

「それはナイチャーの食べるものさぁ」

と一蹴すると聞きました。

 

それにしても80g×5で¥500!

我が家の¥300ルールは逸脱しますが、

現地相場とそう変わらないのは大きな魅力です。

といいますかこのマーケット、

一般受けしないものも常に置いてるんです。

この頃だと、パクチー、三浦の赤や黒の大根、

鮮魚だと煮付けにすると軟骨までおいしい"かすべ"などなど。

見切品になるのが予想できるなら、

仕入れないのがビジネスです。

なのにそこで敢えて変わり種を仕入れてくる、

気骨あるバイヤーさんのセンスを信頼しています。

献立

海ぶどう丼 とろろととびこ

うるいの軽いソテーと切落し叉焼

筑前煮(残)

豆腐と久米島産もずくの味噌汁

この魚卵でもなくとんぶりでもないぷちぷちが堪りません。

 

海ぶどうは常温保存品です。

夏は構わないものの冬の内地は温度が低いので、

暖房の利いた部屋とそうではない部屋の、

中間帯に置くことをおすすめします。

また、

現地で売られている枝付きの廉価品は、

他の生き物を伴っていることがあります。

食べてもまったく問題ない生き物です。

しらすに紛れた海老や蟹の幼生と同等に無害です。

どうしても気持ち悪いという場合は、

新聞紙などに広げて、

面倒でも指で摘まみ取ってください。

それから、くれぐれも真水には浸さないでくださいね。

食べる直前にさっと水洗い。

私などは潮の素の味のまま食べています。

 

ちなみに「とびっこ」と言い慣わしていますが、

その名は商標登録されているそうです。

なので「とびこ」と呼ぶものらしいです。

それに似た品として普及しているのが、

"カラフトシシャモ"の卵だそうです。

(出典 ウィキペディア)

このレシピでもカラフトシシャモ卵を使用しましたが、

便宜上「とびこ」とさせてもらいました。

 

きょうも読んでくださってありがとうございました。