たしかにベタなラブストーリィです。
男は殊に面映く感じるかもしれません。
そうは言ってもファンタジーとして観るなら面白いと思います。
出来事とキャラ設定がはじめからありきだったのはリアリティに欠けたと思います。
以下ネタバレ
女の恋は、出会った瞬間に別れを想像すると聞いたことがあります。
その真偽は置いといて・・・
ひな子の真っ直ぐな恋心は痛いほどに直球でした。
港から永遠の愛を告白されたということは、結婚と同義であったと思います。
そんな最愛の港を失ったひな子に感情移入させてしまうのはマジックでした。
ひな子と対極を成す、港の妹・洋子も魅力的でした。
洋子がひな子に向けて、苺ミルクばかりでなく珈琲も注文してください、というくだりは印象に残りました。
ひな子の実家は造園のほかに苺栽培もしていたのですから苺好きは当然でしょう。
それはある意味、過去から離れて港の意思も汲み取ってよ、という洋子の暗示だったと思います。
そして犠牲者を出さないタワーの消火は、
宮崎駿的思想を感じさせる博愛を感じました。
とは言え成仏できなかった港の魂が、あの事故の犠牲者とともに旅立ったのだとしたらそれは福音だったのでしょうか。
ともに旅立った魂への言及があいまいだったのは残念でしたし今後の監督の課題としてもらいたいところです。
洋子の心変わり、
恋をしないなんてアホだよ、
この言葉に救われました。
恋はたくさん経験すべきだと思います。
初めての相手が最良とする向きもありますが、
俺は恋はたくさんしてくださいと経験則を踏まえて断言します。
それにしても千葉デスティネーション。
鳥居のポイントはすぐ分かりましたよ。
オリンピック開催地おめでとう。