
昨日2/24(金)に行ってきました。
指揮)広上淳一
ホルン)ラデク・バボラーク
演奏)京都市交響楽団
曲目)
①R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20
②R.シュトラウス:ホルン協奏曲第1番変ホ長調作品11
アンコール③ワーグナー:楽劇「ジークフリート」より
アンコール④作曲者不詳:アルペン・ファンタジー
アンコール⑤ブラウン:プレリュード
⑥ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調作品47
アンコール⑦ショスタコーヴィチ:バレエ組曲第1番より第1曲「抒情的なワルツ」
先週は抜歯後の流血が気になりながらのコンサートでしたが、今回は微熱でぐったり気味でした。
最悪、あきらめようかとも思いましたが、ショスタコの5番は聴き逃すのはもったいない。
そして今回は「今日、京響?」って事で名古屋で2回目の京都市交響楽団の公演。
残念ながら入りは60%くらいかな。
かなり空席が目立ちます。
で、曲の方ですが、①R.シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」はCD持ってるので予習して来ました。
華やかで面白く楽しい曲ですが、生き生きとした演奏ぶりが効いてます。
終曲部の休止をしっかりと取り、ホール残響も生かした良い演奏、良い指揮ぶりでした。
オケが一回縮小しての②R.シュトラウスのホルン協奏曲第1番ですが、正直言って全く期待していませんでした。
CDもなく全く予習もしてませんでしたが、これが出色の出来。
ひとえにホルンのラデク・バボラーク氏の力量のなせる業でした。
プログラムの説明には、かつて「ホルンの神童」と呼ばれた逸材だそうですが、まさにその通りの演奏。
普段のコンサートの際は、ホルンが何だか不安定に聴こえる事が多かったんですが、今回の演奏にはそれが全くない。
強音から弱音への一気の降下にしてもロングトーンにしても全然不安感が無く非常に安定しています。
ホルンの持つ牧歌的な音色を十分に生かした上で、さらに力強さもアピールされ引き込まれる演奏。
またオケとのバランスも良く、ホルンと言う楽器の本当の良さを体感出来た名演でした。
拍手が全然鳴り止まず、また、コンマスの方からの「もう1曲」アピールもあって、アンコールは3曲も。
(上のリストのアンコールの曲順はちょっと違うかも(^^;)
それでも拍手が鳴りやまず、結局、拍手の中オケの方々がしぶしぶ退場と言う形で終了。
こういう事初めてでした。
観客の人々も大感動だったんだろうな。
そういえばオケの中にどこかで見た顔があるなぁと思っていたら、かつて名フィルで首席ホルンをやっていた水無瀬氏がいました。
京響で頑張ってたんですね~
そしてついに⑥ショスタコーヴィチの交響曲第5番。
過去にティエリー・フィッシャー&名フィル、西本智実&ラトビア国立響、尾高忠明&名フィルの3回聴きに行き、今回が4回目。
やはり人気曲だから演奏機会も多いんでしょうね。
この曲は各楽章が特徴的で独立して聴いても十分聴けるものと言う印象。
ある意味「運命」のような重い弦楽器の調べから入り消え入るように終わる第1楽章から、一転ワルツとマーチを交互に演奏するような不思議な明るさを持った第2楽章、鎮魂曲の様に暗く悲しみに満ちた第3楽章、一気に爆発するように金管楽器のファンファーレとティンパニの連打が始まり、大太鼓の連打で劇的な幕を閉じる第4楽章。
弦楽器の出だしがズレた?とか、金管楽器が割れてる?とか、バボラーク氏のホルンの後なんでそこが気になるとか、気にし過ぎかもしれないですがちょっとありましたが、第4楽章の爆発力は中々でした。
この楽章のテンポは色々諸説あるようで、わたしの持ってるCD4曲でも演奏時間が9分台~11分台と開きがあります。
今回の演奏は12分くらいやっていたので結構遅い方かな。
じっと座ってるのがもどかしくなるほど熱の入った第4楽章でした。
広上さんの指揮ぶりはもうパフォーマンスですね。
背は低いですが全身を大きく使ってアグレッシブに指揮されて、ショスタコ5番第2楽章では小さな女の子が踊ってるようなかわいらしさまで見えて、演奏より指揮の方が気になったかも(^^;
ただ、テンポの取り方、緩急、音の強弱、空白の間の取り方などじっくり考えたんだろうなと思います(まぁ、指揮者なら当たり前か)。
コバケンさんほどではないですが、「フゥー」とか「ハァー」とかの息遣いも結構聴こえて来ます。
京響の皆さんは家族的な雰囲気ですね。
そういえば関西オケのコンサートは実質初かな。
去年の一万人の第九はイベントみたいなものだし。
9/28に第3回名古屋公演があるそうで、生で聴いて見たかったガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」をやるそうなので是非、行きたいと思います。
席も良かったし、演奏も良かったですが1つだけ非常に残念な事がありました。
隣に座ったサラリーマンがウザすぎ。
のどが悪いらしく終始「グ、グ、グ、グ」言ってるし、だったらのど飴でもなめればいいものを最初っから最後までガムを噛み倒してました。
噛み音さえなかったものの顎が動いてるのが目の端に常に映る。
落ち着きもなく前のめりになったり戻ったりを繰り返す。
わたしいる方に足を向けて組んでくる。
本人は演奏を楽しんでいる風でしたが、周りに気を使うと言うしつけを親からされてない人間らしい。
きっと会社でもそういう評価なんだろうな。
悲しいのはこれからもこやつと遭遇する可能性が非常に高いと言う事。
これからのコンサートではこやつが視界に入らない事を祈るばかりです。
