
昨日、10/6(木)に行ってきました。
指揮)小林研一郎
ピアノ)仲道郁代
演奏)名古屋フィルハーモニー交響楽団
コンマス)植村太郎(客演コンサートマスター)&日比浩一
曲目)
①ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品74「皇帝」
アンコール②シューマン:「子供の情景」作品15より第7曲「トロイメライ
③ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
アンコール④アイルランド民謡:「ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)」
まずは、演奏が始まる前に、コバケンさんと仲道さんのお2人で楽曲紹介が始まりました。
仲道さんによる、「皇帝」が「皇帝」たる由来がピナノを弾きながら解説いただきました。
個人的にはわかったようなわからなかったような。
あくまでわたしレベルの知識だとそんな感じになってしまいました(^^;
それにしても、仲道さんはやさしい物腰と言葉使いで、癒し系の人だなぁ。
コバケンさんは「英雄」の一節をピアノで弾いてベートーヴェンの作曲技法を説明してくれました。
そして1曲目のピアノ協奏曲「皇帝」。
最初の解説を受けてと言うのもあると思われますが、まさに「皇帝」のような堂々たる演奏。
協奏曲だからか、若干控えめなオケもオケパートでは雄大な演奏をしています。
仲道さんのピアノは、川面をさらさらと音符が流れていくような流麗さにあふれ、ゴールド一色のロングドレスとも相まって高貴な印象すら受けます。
これが「皇帝」か、と思わせる演奏でした。
そしてアンコールはシューマンのトロイメライ。
「皇帝」で興奮した気分をやさしく和らげてくれました。
20分の休憩の後、コバケンさんと客演コンマス、植村さんが登場。
ベートーヴェンの人となりと「運命」について解説していただきました。
まずは植村氏による「運命」第1楽章冒頭をさらっと演奏。
そのあと、コバケンさん自演によるベートヴェンとゲーテの決別、ゲーテがメンデルスゾーンの演奏で「運命」を初めて聴いた時の衝撃、ゲーテの恋人クリスティアーネ・ヴルピウスとベートーヴェンとの遭遇を、植村氏の弾くメンデルスゾーン、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの楽曲と、コバケンさんによる「月光」を交えての解説があり、ベートーヴェンがどのような精神で作曲に挑んでいたかを教えてくれます。
そしていよいよ「運命」。
良く考えるとベートーヴェンの交響曲は「英雄」と「合唱付き」以外は生演奏は初めて。
普段聴く曲は「合唱付き」くらい。
何だかメジャーすぎてあんまり聴いてないらしいです。
不思議…
さて、実際の演奏ですが、コバケン指揮だと名フィルの熱が数段上がる気がします。
いつも以上に聞こえるうなり声がオケのメンバーにコバケン熱を伝達しているかのようです。
しかし、たったの8音でこれだけの作品を作り上げたベートーヴェンはやはり尋常ではない天才だと実感。
普段はそれほど聴いてないベートーヴェンであり「運命」。
CDで聴いて予習していた同じ曲とは思えないほどの演奏がステージから伝わって来ます。
かつてコバケン指揮で初めて聴いたスメタナの「わが祖国」は壮絶なまでの熱風吹き荒れる大熱演でしたが、さすがにそれに匹敵するとまでは行かないまでも中々の演奏だと思いました。
そういえばコバケンさんはベートーヴェンのようにも見えます。
ゼウスのいかづちのような第一楽章冒頭から天に届かんとする光の矢のような最終楽章まであっと言う間の出来事でした。
雑談ですが、第4楽章冒頭のフレーズは何かのTV番組でBGMに使われていた気がする。
「芸能人格付けチェック」だったか?
アンコールはダニー・ボーイ。
弦楽器だけで演奏されたこの曲は鎮魂の意味もこめられており、心に染み渡ります。
そしていつものように、コバケン&オケ全員で前後左右にお辞儀をして万雷の拍手の中、終演。
やはりコバケンさんのコンサートは楽しいですね。
色々と趣向を凝らして、観客に音楽を楽しんでもらおうとしてくれるのはうれしい限りです。
残念ながらコバケンスペシャルはこれ以降は調整中との事で今後の予定は不明。
海外に行くと言う話もあるようで、1年くらいは演奏が無いようで、残念です。
なので、12月に開催予定の読売日響を指揮するコンサートがあるのでそちらのチケットを購入しました。
名フィル以外を指揮するコバケンさんは聴いた事がないのでどうなるのか楽しみです。
さて、いつものように集中できない事が2つあったので書いておこう。
一つ目は1曲目の「皇帝」の時、なぜかウチのワンコの闘病時の記憶がよみがえり若干涙目に(^^;
二つ目は、最初からちょっと腹具合がおかしくて、前半終了時で若干危機感があったため、もしものためにストッパを久しぶりに服用。
何とか乗り切った(^^;;
