1995年発表。ローカス賞受賞。
文庫1冊、271ページ
読んだ期間:3日
[あらすじ]
近未来。
進んだCG技術はハリウッド映画界を一変させ、過去の名優を自由に出演させる事を可能にしたため、名作のリメイクが中心となった。
そんなリメイク映画の編集に携わる映画マニアの大学生トムは、あるパーティーでアリスと言う女子大生に出会う。
アリスはミュージカル映画に出演したいと本気で思っており、回りにいる軽い女達とは違うひたむきさにトムは惹かれるが、リメイク全盛のハリウッドで新作映画、しかもミュージカルなど作られるはずも無く、トムはしきりに現実を見るように説得。
アリスはトムから離れて姿を消す。
失意のトムがある古典映画の編集をしていると、なんとアリスがダンスをしているシーンに気づく。
アリスはどうやって過去の映画への出演を果たしたのか?
あのコニー・ウィリスの短めの長編小説は名作映画フリーク、特にミュージカル映画大好き派にとってはたまらない1冊になってます。
主人公のトムは言葉の端はしに映画からの引用を差し挟むほどの映画フリーク。
特に1950年代を中心にした名作映画(特にミュージカル)ネタが山ほど出てきます。
1ページに数箇所くらい出てくるので映画本と言ってもいいかも。
それだけに映画に詳しくないと結構つらいと思われます。
わたしのようにホラー映画ばっかり観てる人間にとっては「カサブランカ」とか言われても全然ピンと来ないし、ましてやミュージカルなんかさっぱりわかりません。
フレッド・アステアは名前だけ知ってますが1本も観た事なし。
そういう人のために、このセリフはどんな映画のどの場面からの引用か?という解説や、本書で取り上げられた映画の簡単な紹介が巻末に40ページに渡り付いてます。
で、本書の内容ですが、いつものウィリス作品ならくどいくてイライラする程の引きがありますが、短い作品なのでそんなには際立っていません。
アリスがなぜ古い映画に出演しているかの理由がタイムトラベルかと思えばそうではなく、と思いきややっぱり?と言う2段3段の展開はウィリスらしいと言えるかな。
SFと言うよりはちょっと変わった恋愛小説と言う趣き。
なのでSF小説を期待して読むと肩透かしを食らうと思います。
近未来ですが年代的には2005年くらいの話なので、現実に当てはめると既に過去の出来事に。
確かにCG技術の進歩はすさまじく、本書の設定のように既に故人となった人物が今の映画にCGで出演させると言う事も限定的には出来てますので、あと何年かすると本書が現実になるかも。
そうなると本当に生身の役者は不要になってしまいますね。
個人的には映画はあくまで手作りして欲しい。
良い意味で効果的にCG等の先進技術を使って。
あくまで副次的に。

文庫1冊、271ページ
読んだ期間:3日
[あらすじ]
近未来。
進んだCG技術はハリウッド映画界を一変させ、過去の名優を自由に出演させる事を可能にしたため、名作のリメイクが中心となった。
そんなリメイク映画の編集に携わる映画マニアの大学生トムは、あるパーティーでアリスと言う女子大生に出会う。
アリスはミュージカル映画に出演したいと本気で思っており、回りにいる軽い女達とは違うひたむきさにトムは惹かれるが、リメイク全盛のハリウッドで新作映画、しかもミュージカルなど作られるはずも無く、トムはしきりに現実を見るように説得。
アリスはトムから離れて姿を消す。
失意のトムがある古典映画の編集をしていると、なんとアリスがダンスをしているシーンに気づく。
アリスはどうやって過去の映画への出演を果たしたのか?
あのコニー・ウィリスの短めの長編小説は名作映画フリーク、特にミュージカル映画大好き派にとってはたまらない1冊になってます。
主人公のトムは言葉の端はしに映画からの引用を差し挟むほどの映画フリーク。
特に1950年代を中心にした名作映画(特にミュージカル)ネタが山ほど出てきます。
1ページに数箇所くらい出てくるので映画本と言ってもいいかも。
それだけに映画に詳しくないと結構つらいと思われます。
わたしのようにホラー映画ばっかり観てる人間にとっては「カサブランカ」とか言われても全然ピンと来ないし、ましてやミュージカルなんかさっぱりわかりません。
フレッド・アステアは名前だけ知ってますが1本も観た事なし。
そういう人のために、このセリフはどんな映画のどの場面からの引用か?という解説や、本書で取り上げられた映画の簡単な紹介が巻末に40ページに渡り付いてます。
で、本書の内容ですが、いつものウィリス作品ならくどいくてイライラする程の引きがありますが、短い作品なのでそんなには際立っていません。
アリスがなぜ古い映画に出演しているかの理由がタイムトラベルかと思えばそうではなく、と思いきややっぱり?と言う2段3段の展開はウィリスらしいと言えるかな。
SFと言うよりはちょっと変わった恋愛小説と言う趣き。
なのでSF小説を期待して読むと肩透かしを食らうと思います。
近未来ですが年代的には2005年くらいの話なので、現実に当てはめると既に過去の出来事に。
確かにCG技術の進歩はすさまじく、本書の設定のように既に故人となった人物が今の映画にCGで出演させると言う事も限定的には出来てますので、あと何年かすると本書が現実になるかも。
そうなると本当に生身の役者は不要になってしまいますね。
個人的には映画はあくまで手作りして欲しい。
良い意味で効果的にCG等の先進技術を使って。
あくまで副次的に。
