第2話「噛まれた!」


ワンコは家族(群れ)の中に入る時に序列を作ると言いますよね。
その群れの中で自分は何番目なのかって。
それで自分の役割も決まるわけで、結構重要な要因になります。

我が家では当時はわたし以外に、父・母・祖母・妹の計5人家族。
で、ワンコはこの群れの中で自分が何番目かと思ったかと言うと、わたしが思うに、

[父-ワンコ-その他大勢]

だったように思います。
これは、まぁ、我が家の失敗ですね。

なので、父が在宅の時は良いんですが、外出している時はかなり落ち着きが無くなります。
特にワンコの晩年の時は、しきりにそわそわと父を探し回り、いないとわかると玄関を見つめてジーっと待っていました。
(これがまたいじらしい姿だったんですよねぇ、ちょっと妬けるけど)

そして今回の話。
それはまだワンコが小さい時。
ワンコがウチに来て、初めて両親が旅行で家を空けた夜でした。
普段なら家族全員が揃ってる時間なのに、両親がいない。
この群れを統べるものは誰なのか?
「え!ぼくですか?」
きっと彼はこう考えたに違いない。
生まれてこの方味わった事のない極限のプレッシャー。
水もドッグフードも全く喉を通らない。
足腰に力が入らない。
そしてグッタリとした姿で横たわるのみとなりました。

留守番していたわたしたちは、これはきっと何かの病気に違いないと思い込み、彼を病院に連れて行こうとしました。
わたしはタオルを持って彼を抱き上げようと手を延ばしました。
そしたら彼は急に首をもたげ思い切りわたしの右手に噛み付きました。
噛まれたのは右手親指の付け根の肉付きの良いところ。
いやぁ、痛かったですねぇ。
さすがシー・ズー、アゴが強い。
犬歯で穴が開き血がタラー。
プクーっと膨れ上がり紫色に変色する右手。
「せっかく助けようと思ってんのに、なにすんねん…」とぶつくさ言いながら何とか抱きかかえて病院に。
で、先生いわく「別にどこも悪くありませんよ」
そこでやっと今回の原因が両親いないストレスって事に気づきました。

この手のちょっと仮病気味な状況はその後何度かありました。
ただ、こちらも経験があるので、それなりの判断と対応でしのぐ事が出来ました。
ただ、難しいのは本当の病気との境界判断ですね。
例えば吐いたり、下痢したりと言うはっきりとした症状があれば念のため病院行った方がいいです。
今回の話ではグッタリ横たわった状態でしたが、たまに足を引きずったりする事もありました。
これもちょっと足がしびれたとかそんな程度の場合と、ホントに痛めてる場合との見極めが必要。
後者の場合、問題の足を触って見て、痛めていればそれなりの反応するのでわかりますけどね。

うまくワンコに序列を覚えさせる方法は結局見つかってないですが、ワンコを飼うとこういう面白い(痛い(^^;))事がたくさんあって、人間も楽しく過ごせるという話でした。

おまけ画像
$アルバレスのブログ

生後3ヶ月くらいの頃のビデオキャプチャー。
当時、お気に入りのアライグマのスリッパにマウントかけてる姿。
大きさ同じくらい(^^)