発売:2010年9月
ディスク:1枚 全14曲(77.9分)
ウド・ダークシュナイダーという強烈な個性的ヴォーカリストが抜けた後、新ヴォーカリスト、マーク・トーニロを迎えて再結成されたアクセプトの新作アルバム「ブラッド・オブ・ザ・ネイションズ」です。
アクセプトと言えばウド(キャイーンじゃない方)と言えるほど、バンドの顔だったヴォーカルが抜けたとあってちょっと心配でしたが、このアルバムを聴いて安心しました。
意識的だとは思いますが、新ヴォーカルのマーク・トーニロはウド的な歌い方をしており、思ったほどの違和感がありません。
しゃがれたダミ声でのスクリームも無難にこなしており、かなり達者なヴォーカルですね。
思えばアクセプトを初めて聴いたのは、1989年の「Eat the Heat」で、この時のヴォーカルは実はウドではなかった。
そのせいか、結構良いけど普通のHM的な印象しかなく、そのまま記憶からは薄れていった存在でした。
その後、1993年にウド再加入の新盤「Objection Overruled」を買い、ウド・ダークシュナイダーと言うヴォーカリストを初めて意識したわけです。
これは中々強烈な印象を残しました。
古くからのファンの方々からはあまり評価されていないアルバムですが、わたしは結構好きになり、かつてのアルバム「Balls to the Wall」「Russian Roulette」を買ってさらに好きなバンドになりました。
ただ、「Objection Overruled」以降の新盤はどうもあまりピンと来なかった。
モダン・ヘヴィ系への傾向が徐々に強くなり、わたしの趣向とはマッチしなくなって来てました。
で、今回のコレですが、ダークさは残ってますが、かなりアクセプトらしさが戻ってるんじゃないでしょうか?
中々良いです。
最初の方にも書きましたが、ヴォーカル交代の影響がそれほど大きく出ていないのが良かった。
特徴的な野太い男声コーラスは若干抑えめですが、ノリのいい曲が並んでます。
①「Beat The Bastards」は疾走感のあるキャッチーなサビで思わず体が乗せられる曲。
③「The Abyss」の後半では新ヴォーカルのマーク・トーニロがクリアに歌う箇所が印象的。
無理してダミ声にしてたらノド痛めそうだけど(^^;
⑥「Locked And Loaded」は終盤にかけて激しさと緊張感増して行くスリリングな曲。
⑦「Time Machine」は特に静かな曲ではないですが、何となくノスタルジックな印象。
⑧「Kill The Pain」は哀愁のスローナンバー。
など、他の曲も力強い曲が並んでいます。
ギターのウルフ・ホフマンとベースのピーター・バルテス以外はちょこちょこ変わっていますが、とりあえずこのまま続いて行って欲しいもんです。
