2009年のアメリカ映画。
監督:スパイク・ジョーンズ。
原作:モーリス・センダック。
主人公の少年マックスは、母と姉との3人暮らし。
一歩学校を出ると大して友達もいない。
ある時、母親が恋人を自宅に招いたのに腹を立て家出。
小船に乗ってたどり着いた小さな島は、かいじゅうたちのすむ小島だった…
日本公開前にテレビ東京の「SHOWBIZ COUNTDOWN」で紹介されていた時から気になっていた映画がついにDVD化!
物語は子供向け絵本なので、壮大な世界観や権謀術数渦巻く陰謀とか血沸き肉踊るスペクタクルとかは、当然ながらありません。
マックスとかいじゅうたちの楽しい生活ぶりが中心。
主人公のマックスはちょっと甘えん坊のどこにでもいる子供。
母親や姉にかまってもらいたいけど、それぞれ色々忙しくそうも言ってられない。
自分の思い通りにならない苛立ちからかんしゃく起こして物にあたったり。
まぁ、誰もがそんな時期、ありますよね。
かいじゅうたちは体は大きいですが、心は子供のように純粋で、単純。
そんなかいじゅうのリーダー格のキャロルは、みんなと仲良く暮らしたいけど、自分の思うようにはならない。
で、たまにかんしゃく起こしてしまう。
正にマックスの投影ような存在。
キャロルが好きなKWはお母さん的な存在。
ただ、キャロルのわがままな考えについていけず少し距離をとっている。
それがまたキャロルには気にいらない。
他には、鶏のような体で力の強いダグラス、ちょっと口の悪いジュディスと彼女の恋人で朴訥とした穏やかな性格のアイラ、気の小さいアレキサンダー、無口なザ・ブルの7人(?)。
これらのかいじゅうたちが飛んだり跳ねたり駆け回ったり、ケンカしたり、泣いたりと非常に表情豊か。
実際は大きな着ぐるみなわけですが、生き物のように見えてくるのが不思議。
顔の表情は、メカニカルに変えるギミックがあったそうですが、操作が大変だそうで結局CGにしたらしいです。
マックスはかいじゅうたちの王様としてみんな仲良く楽しく暮らそうとしますが、子供の考えでは結局うまくいかず、やっぱり自分は自分の世界に帰ろうと決めます。
かいじゅうたちとの別れを経験して、少しだけ大人になったマックスが家に帰ると、ケンカした母が夕食を準備して待っていてくれます。
最後にホロっとさせられる味わいある作品。
ファンタジーですが、ファンタジーらしいBGMを一切使わないのはスパイク・ジョーンズらしさでしょうか。
以下、勝手に選んだ名場面集をどうぞ。
ワーナーブラザーズのマークもこんな風に落書きされてます(^^)

主人公のマックス。演じるはマックス・レコーズ。
吹き替えはこども店長加藤清史郎。ちょっと浮いてた(^^;

キャロルとマックスの2ショット。
キャロルの吹き替えは高橋克実。結構うまい。

左からジュディス、アイラ、アレクサンダー。
アイラの声はフォレスト・ウィテカーが担当。
吹き替えは郷里大輔。ご冥福をお祈りします…

KW。吹き替えは永作博美。
両腕に抱いてるのはふくろうのようなボブとテリー。
声はスパイク・ジョーンズが担当。「アー」としか言わないけど(^^;

ザ・ブル。吹き替えは八奈見乗児。ほとんどしゃべってないけど(^^;








