数年前の事ですが、非常に気持ちの悪い夢を見ました。
それまで見たこともないような非常に気持ちの悪い夢。
月日は経っているのに中々忘れられない夢。


内容はこんな感じでした…


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そこは行った事もない都会。
まるで戦争でもあったかのような瓦礫の街。
ビルは建っているものの、全て半壊または全壊しています。


わたしはそこをトラックで走っています。
4トンくらいの白いトラック。
どこででも見かけるようなトラック。
しかし、そのトラックにはブレーキがありません。
代わりに速く走るためのアクセルと、ゆっくり走るためのアクセルがあります。


わたしの後ろからもう一台のトラックが走ってついて来ます。
まったく同じ型、まったく同じ色のトラック。
なぜかわたしはそのトラックを運転しているのが、自分の後輩だと分かっています。
姿も何も見えないのに。


走る道には無数の人々が倒れています。
生きているのか死んでいるのか分からない人たち。
わたしは苦労して慎重にトラックを走らせます。


わたしのトラックに向かって呼びかけて来る人がいます。
ぐったりとした人の手をつかんで「こいつも連れてってくれ!」と叫んでいます。
わたしたちの運転するトラックの荷台には、そんな人たちが何人も積まれています。
わたしは気にはしながらも通り過ぎるしかありません。
トラックにはブレーキが無いからです…


ここで急に場面が変わり、わたしはトラックを降りて一人でいます。
後輩はどこにいるのか分かりません。
わたしのいる場所は、倒壊したビルの半地下になった駐車場のようなところ。
そこはひざ上くらいまで灰色に濁った汚水で埋まっています。
わたしはそこを四つん這いになってゆっくりと進んで行きます。
唇に汚水が触れます。


少し上には外が見える隙間があります。
人の気配があり、誰かが歩いているようです。
歩いている足元が少しだけ見えます。
わたしはどうやら人に見つからないようにこっそり動いているようです。


水面をみると何人もの人が浮いています。
死体です。
そこは死体置き場のようです。
良く見ると、コンクリートの柱の陰から新しい死体が押し流されて来ます。
だんだん増えていく死体。


わたしが動くと、死体はゆっくりとこちらに動いてきます。
プカプカ。プカプカ。
わたしはゆっくりと、近づいてくる死体を手でよけながら進みます。
どこに進むべきなのかは全く分かりませんが、とにかく進む必要があるようです。
口の中に汚水が少しずつ入って来ます…
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ここで終了です。


これがなぜ予知夢に思えるかというと、それはこういうわけです。


この夢を見た翌日に、あるプロジェクトに参加する面接がありました。
わたしと新人二人。
結局、面接を通ったのはわたしだけでした。


そのプロジェクトは非常に過酷なもので、バタバタと人が倒れていくようなものでした。
わたしは半年勤めましたが、それでリタイアしました。


こんな様子だったので、後から考えて予知夢?と思えて来ました。


もし予知夢だったとしても、このイメージは…
勝手に不思議に思っているだけかも知れませんが、実に気持ち悪い…

だから今でもかなりはっきりと覚えています。

夢の中の汚水のにおいと味が無かった事だけは幸いでした…