聖書に書かれている内容をそのまま真実とした際の矛盾について楽しくまとめた本。

旧約、新約両方扱ってます。

 

旧約聖書には神自身が結構登場しますが、とにかく気の荒い神で、気に入らない事があると、とにかく殺せと言われる。

それも関係ない生きとし生けるもの全て殺そうとする虐殺の神です。

「ノアの箱舟」でも「ソドムとゴモラ」でもまさしくその通りのことをします。(ごく一部を除いて)

また、徹底的な男尊女卑思想の方でもあります。

新約聖書ではイエスが主役になり、ここらあたりからは多少、過激な内容は控えられてきますが、

イエス自身の矛盾した言葉なども出てきます。

 

こういった具体例が聖書から引用されて砕けた調子で書かれているのが本書。

難しく考える事なく、聖書の裏の面を簡単に紹介し、物事の判断は一面だけでは分からないよという事を、聖書を題材にして説いている、と言うほど重くもなく、とにかく、ちょっと聖書やキリスト教に興味がある人に対する導入書的なものです。

 

口語文で書かれているのは、出版社とのやりとりの中で結果的にこうなったとあとがきに書いてあります。

元はもっと堅くボリュームもあったようですが、宗教ネタという事で出版社もあまりガチガチにすると後々問題になるかもと思ったんでしょうか?

ただ、わたしとしては後者の方が読みたかった。

口語文の文章は、普段、自分がそういう話し方をしていれば受け入れ易いでしょうが、そうでなければ違和感アリアリになってしまい、恐ろしく読みづらくなります。

本書はまさにその通りになってしましました。(しかも駄洒落まで入ってるし…)

ただ、肩肘張らずに読める宗教本(?)としてはこれでもいいのかも。合う人には合うでしょう。

 

イラストも著者本人が書いてます(あんまりうまくはないけど…)
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