前作でえらいことになってたスティーヴン・ハンターの<ボブ・リー・スワガー・サーガ>の続編が登場。



 

タイトルにあるとおり、スワガーが本来の姿で帰って来ました。

 

(と言っても原題(「Night Of Thunder」)にスナイパーなんて単語は入ってなく、あくまで邦題の話)



 

記者になった娘のニッキがある麻薬事件を追っている内に何者かに襲われ意識不明に。

 

警察は近々開催されるレースに浮かれた若者が酔っ払って暴走してぶつかったんだろうと言うが、

 

持ち前のカンで自身で捜査するボブ。そこには更なる悪事が暗躍していた…



 

と言ったあらすじですが、前作と違いボブ本来の土壌での戦いという事で、やはりこの方がボブらしく、

 

水を得た魚のように生き生きとした姿を見せてくれています(前作で負った古傷で足を引きずってますが)。



 

本作はカーレースを題材の一部に使っているからか、とにかくスピード感があります。

 

後半は疾走するかのように事が運び読む手を止める事が出来ません。



 

ラストは賛否分かれるかもしれません。「これで終わり?」とも思えるし「まぁ、これでいいか」とも思える。

 

読む人次第ですね。



 

本書は上下巻ですが、合計しても600ページほどで、前作に引き続き、だんだん、規模感が小さくなって来たきもする。もっとボリュームがあってもいいがなぁ。敵も今までよりもずいぶん小ぶりになって来たし。

 

スケールの大きい話が読みたいけど、ボブももう63才。ちょっと厳しいか。



 

あと、出版社というか編集者というか校正者に言いたいのは、誤字脱字が10数箇所あるのは何とかならないのか?ちゃんと校正してるのかと疑問に思えます。読んでて興ざめするんで。



 

弾痕とヘリ。これが無いと本シリーズとは言えない!

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