ALPINA B9 3.5 Coupeは1985年に発表された、ドイツの自動車メーカーALPINAの手がける、BMW 6シリーズをベースにした特別なクーペモデルです。BMWの精悍なスタイリングにALPINA独自のチューニングが施され、洗練された走行性能と独特のエレガンスを併せ持つ一台として知られています。
この車両の心臓部には、3.5リットルの直列6気筒エンジンが搭載されており、ALPINA独自の改良により、通常のモデルよりも高いパワーとトルクを発揮します。具体的には、約254馬力という出力で、当時としては非常に高性能な範疇に入ります。これにより、0-100 kmh加速は約6.7秒という、スポーティーながらも上品なドライビングを実現しています。
外観はBMWのクーペラインを踏襲しつつ、ALPINA特有のデザイン要素が加わります。フロントエンドには大きなエアインテークを備え、サイドとリアビューには特徴的なALPINAストライプが施されていることが多く、スタイリッシュかつダイナミックな印象を与えています。また、専用のALPINAホイールもこのモデルの魅力の一つで、独特な美しさを放っています。
インテリアに目を向けると、高級感溢れる仕上がりとなっており、細部にわたる木目のアクセントや高品質なレザーシートが快適な乗り心地とともにラグジュアリーな雰囲気を醸し出しています。ドライバーにはALPINA独自のインストルメントクラスターが配され、よりスポーティな情報を提供します。
ALPINA B9 3.5 Coupeは、その希少性とクラシックカーとしての価値も高く、現代においてもコレクターから高い評価を受けています。エレガントでありながら、力強いパフォーマンスを提供するこのクーペは、1980年代の自動車技術の粋を集めた結果と言えるでしょう。