T19「朝マヅメ終了・・・カゲロウ不発か・・・」
13「不味いな~・・・2020年、D軍の釣果は、カサゴとメバルだけ。コロナの影響があったとは言え、ちと不味いな~」
T19「まぁまぁ、今年も海釣りにだいぶ尺取ってるからしょうがないよ。ダーターって大半がバスルアーなんだし」
13「面目無い。マスター、近頃元気無いだろう?せめて釣りの時ぐらい、楽しませてやりたいものだが」
T19「元気が無いってか、仕事のことで頭一杯でね。この前、俺が教育してた新人が1人辞めたんだよ。上司になるのって難しいもんだ」
13「新人にきつく当たったりしたのか?」
T19「してないしてない!作業のやり方を実演して見せて、ノルマを低めに設定して、後はとやかく言わず蔭から見守ってた」
13「ほ~!良い先輩じゃないか!わしはその放任主義なやり方、賛成だな!」
T19「でも、辞めちゃったけどね」
13「そいつはもう仕方無い。第一、「自分は使えるから働かせてくれ」って面接に来ておいて、すぐに見切り付けて辞めるような奴だ。根本的に向いてなかったんだよ」
T19「かなぁ・・・」
13「・・・魚だ!何だあいつ」
6月29日、島根県松江市の中海にて。夜明けにシーバスを狙うも、ロデムをロスト。切り札のカゲロウにはチェイスすら無し・・・。
すっかり明るくなった6時頃、足元の敷石の隙間から、一瞬小魚が顔を覗かせました。
上から見た色や形はドンコのそれに近いのですが、ここは汽水域。ドンコの棲める環境じゃない。こりゃもう釣って確認するしかない!
ってことで、16ポンドナイロンが巻かれた手持ちのタックルに無理矢理ライトジグヘッドフックをセット。ワームは必殺のノレソレ。
ラインの浮力に負けて、なかなか沈んでくれないジグヘッドリグ。
ワームがぎこちない動きで敷石の上に着底した瞬間、小魚が飛び出して来て猛アタック!向こうアワセで掛かり、即勝負がつきました。
何やコイツ・・・上から見たらドンコ、横から見たらタライロン、顔付きをよく見たらハゼ・・・。
ハゼってもっと砂地に居るもんじゃないの?それとも岩場に棲むタイプのハゼなのか?(マハゼとは色が違うから明らかに別種だし)
最近ハゼのルアーフィッシングが流行ってるし、今度本気で狙ってみようかな。
(恐らく)新魚種をキャッチできたものの、シーバスは完全に音沙汰無しで終了。
スクリーム「しまなみ?」
T19「そう、今回のフィールドはしまなみ海道。広島と愛媛の間に瀬戸内海がまたがってるわけだが、その海上に複数の島がある。それらを橋で繋いだ道が、しまなみ海道だ」
スクリーム「島で釣りするってこと?あたし、錆に弱くて海NGなんですけど・・・」
T19「安心しろ、バス釣りに行くんだ!」
ティンバー「は?バス!?わざわざ島まで行って?」
T19「あぁ、ネットの不確かな情報だが、諸島の池やダムでバスが定着してるそうだ。今回はその生息調査をしよう。D軍も応援頼む」
13「面白そうな任務だな!バサーを連れて行くと良い!」
と言うわけで7月3日午前1時、愛媛県今治市に属する大三島へ!
常夜灯が照らす海面は忙しなく流動していて、潮が相当速いことが窺えます。アジングやったらめっちゃ釣れそう・・・。
スクリーム「今日はジュニアモデルで来たっすよー!」
ティンバー「せやな・・・ちっこいルアーでやった方がええかもしれん。ホンマにバスが居るんかも怪しいし」
T19「それでも、40アップ目標で行こうぜ!」
ティンバー「理想だけは毎回高いねんな自分」
海でライトゲームやりたい気持ちをグッと抑え、とあるダム湖の畔へ向かい、2時間ほど仮眠。
空が薄明るくなってきた頃合いを見計らって、生息調査スタート!
まずはレアリスバイブで広範囲をサーチ!すると早速、指先サイズの黒い小魚がルアーを追って来た!
バスかどうかは判らないけど、一先ず魚が活発に動ける環境みたい。
良い感じのインレットを発見し、マザーワームのジグヘッドリグをキャスト。
やはり、小魚が何本かまとわり付いて来ます。う~ん・・・海ならともかく、バスでジグヘッドは何か性に合わんな・・・。
スクリームXにチェンジして、表層を慎重に攻めてみたのですが、コイが見に来ただけ。
・・・スクリームでも演出過剰なら、もっと自己主張控えめなこのスイッシャーなら・・・どうだ!
クリークチャブのインジャードミノー。横たわった瀕死のベイトフィッシュを模したオールドプラグ。
小さな飛沫を飛ばして左右するインジャードミノーに、待望のバイト!フッキングと同時に水上へ飛び上がったのは、紛れもないバスでした♪
よっしゃあ!取り敢えず1本!これで大三島にバスが居ることは確認できました!
もうちょっとこのダムで粘ろうか悩んだんですが、極力色んなポイントを見ておきたいし、別の野池へ移動。
で、3ヵ所ほど野池を巡ってみた結果、全て不発・・・。
大三島はこの辺にしておいて、次は広島県尾道市に属する生口島へ上陸!航空写真を見た限り、野池は結構あるしバスも居そう。
ところが、見定めた野池に着いた途端にポツポツ雨が降り出し、あっと言う間に大雨・・・。
雨粒で水面が叩かれ、状況が一転、ルアーのアピール力が必要・・・よし、バサー使おう!
ヘドンのダーター、バサー(98歳)は、幅広いサウンドを操るラッキー13、タックルを選ばないヘッドプラグ、水を押し弾いて暴れるジグワグとはまた違い、高浮力を生かしたクイックなダートアクションが大得意。
冠水植物が点在した所をキックバックとウォブリングダートで通すと、追い縋る影が見えたので一気に水中へスライディングダート!
急浮上するバサー。堪らず襲って来た魚。作戦成功!
・・・あとはもうちょっとサイズが大きかったらなぁ。
続いてティンバータイガーをキャスト。しかし間も無く雨が強まり、前を見ることすらしんどい状態になったため、納竿を余儀なくされました。
結果、大三島と生口島ではバスの生息を確認。一方バス釣りアングラーは1人も見掛けず、釣り関係のゴミも殆ど落ちてませんでした。
そりゃまぁ、瀬戸内海の中腹で見事な海原が広がってるんだし、普通しまなみに来たらみんな海釣りしますよね(笑)。
しかしプレッシャーが低そうな割に、バスのルアーへの反応が冷たい印象で、パラダイスと呼べるようなフィールドではないですね。
小バス2本しか釣ってないんであまり偉そうなことも言えませんが・・・。
T19「え~、残念ながらB君が辞めてしまったんですけれども、今日は残った新人さん3名の歓迎会!コロナ対策ってことで、お座敷席用意しました!思う存分はっちゃけて、楽しく飲みましょう!乾杯!」
「「「「「「かんぱ~い!!」」」」」」
T19「あ~、苦・・・カシスソーダにすりゃ良かった・・・」
新人M君「先輩はこの仕事何年になるんですか?」
T19「俺は今年で5年目だなぁ。大学出た後、すぐに滋賀から広島に引っ越してね」
新人I君「やる気満々だったんすね!」
T19「いやどうかなぁ・・・ホントのこと言えば、世界中飛び回って野生動物の撮影したりとか、水族館で珍しい魚飼ったりとか、釣りのプロになって本書いたりとか、色々夢はあったよ。でもまぁ夢の話だったな」
新人Kさん「この業界入って後悔とかあります?」
T19「実は無いんよね。何やかんや楽しい。真面目にやってりゃ要領も分かってくるし、給料もぼちぼち上がってくる。とにかく新人の3人には、この会社入ったこと後悔させんように、俺達がサポートするから!」
今回の決まり手:インフィート・エクストリーム+コンフリクト3000+PE18ポンド+宵姫ノレソレ(JH)
ライトニング・ショック+レボSTX+ナイロン16ポンド+インジャードミノー、バサー