Layla(いとしのレイラ) / Derek And The Dominos (1970)
words & music by Eric Clapton & Jim Gordon
←収録アルバム『Layla And Other Assorted Love Songs』
楽天ダウンロード(試聴できます) Derek & The Dominos『Layla And Other Assorted Love Songs』
ヤードバーズ(2年)→ジョン・メイオール&ザ・ブルース・ブレーカーズ(アルバム1枚)→クリーム(2年)→ブラインド・フェイス(アルバム1枚)→ソロ作品(アルバム1枚)→デラニー&ボニー&フレンズ(アルバム1枚)
と渡り歩いたエリック・クラプトン(当時25歳)の、デレク&ドミノス時代の作品。唯一のスタジオ録音アルバム『Layla And Other Assorted Love Songs』(1970)のタイトル・ナンバーです。 メンバーのジム・ゴードン(ドラム兼、とてつもなく長い後半部のピアノも担当)との共作。 初めて聴いた時は、ギター・プレイもすべてクラプトンの功績だと勘違いしてましたが、 デュアン・オールマンのスライド・ギターが、 もどかしい気持ちを、さらに煽りたてますね。
裏話は有名ですので、こちらに任せます。
http://www1.ocn.ne.jp/~sightgo/newpage3.htm
ジョージ君、いい人過ぎます。。 最終的にはクラプトンとパティは別れていますからね。何やねんそれ、と思っても不思議じゃないのに。男の友情って感じです。ギタリストとしても、ひとりの男としてもクラプトンの事を好きだったんだろうなぁ。 ブルースやりたくてバンドを渡り歩いた若者がここからブルース的人生を歩んでいくんですよねー。
さて、デレク&ドミノスは2枚目の製作に入るのですが、 デュアン・オールマンは元々の自分のバンド、オールマン・ブラザーズ・バンドに戻ってしまい、 ジム・ゴードンとは対立し、 あえなく解散してしまいます。
そこからクラプトンは、以前から使用していたヘロインに溺れていくわけですね。
15年後、ソロになってからの映像(1985年の「ライブ・エイド」、vh1.com) http://www.vh1.com/artists/az/clapton_eric/videos.jhtml
さらに7年後、すべてが思い出になってからの MTV Unplugged(vh1.com) http://www.vh1.com/artists/az/clapton_eric/videos.jhtml
僕個人の感想で言うと、アンプラグドの方にぐっときちゃいます。つらい思いを乗り越えた男の広い背中みたいなものを感じて。
Wonderful Tonight / Eric Clapton (1977)(1991)
words & music by Eric Clapton
Don't Let The Sun Go Down On Me (僕の瞳に小さな太陽) / Elton John (1974)
words by Bernie Taupin
music by Elton John
←収録アルバム:『Caribou』(試聴できます)
タイトルの On Me の解釈が難しいですね。 「僕の上に」なんて訳すと火傷しちゃいますから。 この On は「不都合な事がふりかかる」というニュアンスなんですけど それをそのまま使うと、重たくなるし。 というわけで、無視しました。何となく、分かるだろうと。
さらに、この曲 オリジナル(1974年)と ジョージ・マイケル
のライブに特別ゲストとして参加して デュエットしたもの(1992年1月発売、ビルボード第1位)の 2種類の音源を持っているのですが、2番の最初の歌詞が違うんですよ。
オリジナルが
I can't find, oh, the right romantic line.
デュエット版が
I can't fight all the wrong or make it right.
どっちかがミスプリントかと思ったんですけど、何度聴いても、そう聴こえます。 確かにオリジナルの詞は分かりづらいので 変えたのかな、という気がします。
さて、デュエットしたこの2人。イギリスの法律が改正されたので、それぞれ男性と結婚しましたね。 でも、最近は仲悪いらしくて
しかも最近お騒がせ発言で最近有名な、ボーイ・ジョージ(彼は外見からアピールしてますからね)は2人とも非難してて
エルトン…同性愛に差別的なラップを作ったエミネムと共演した事で、エミネムに対する批判をかわす事に手を貸した
ジョージ・マイケル…有名な公衆トイレ事件でバレるまで隠していたし、あの事件で偏見を助長した
なんて言ってますね。デリケートな問題だけに、かえって意見が対立するのかもしれませんね。
I Still Haven't Found What I'm Looking For (終りなき旅) / U2 (1987)
words&music by Adam Clayton, David Evans, Paul Hewson & Larry Mullen
←収録アルバム:『The Joshua Tree』(試聴できます)
世界的に大ヒットしたアルバム『ヨシュア・トゥリー』(1987)。この5枚目のアルバムでアイルランドの英雄という枠を越え世界的な存在になりました。全英全米ともにNo.1。全世界で1500万枚以上のセールスを記録し、グラミー賞の最優秀アルバム賞を受賞します。
しかし実はU2は僕にとって影が薄い存在で(笑)歌詞も斬新というわけではありません(意図的に選んだわけではなく、このアルバムからカットされた他のシングル曲もそうです)。
しかし、サウンドは申し分なく素晴らしいと思います。しかもシンセ全盛のあの時代に。
音数は決して多くないのにそれぞれが共鳴し合って大きな広がり感じさせ、クリスタルを思わせる透明で硬質なエッジ(The Edge)のギターとボノ(Bono)の緊張感をはらみながらも過度に感情的になるのを抑制した声は、深い精神性を感じさせます。そしてアメリカのサウンドを取り入れた骨太さがありながらも、それでいてヨーロッパの繊細さも合わせ持っています。
プロデューサーに前作からのブライアン・イーノ(Brian Eno)とダニエル・ラノワ(Daniel Lanois)、ミキシング・エンジニアに初期の3作をプロデュースしたスティーヴ・リリーホワイト(Steve Lillywhite、最新作『How To Dismantle An Atomic Bomb』で再びプロデュースを担当)という強力な布陣で作り上げられた『The Joshua Tree』のサウンドは、Coldplayなど次の世代にも影響を与えていると思います。
I'm Not In Love / 10cc (1975)
words&music by Eric Stewart & Graham Gouldman
←収録アルバム:『The Original Soundtrack』(試聴できます)
The Things We Do For Love (愛ゆえに) / 10cc (1977)
words&music by Eric Stewart & Graham Gouldman
←収録アルバム:『Deceptive Bends(愛ゆえに)』
美しいメロディに乗った皮肉な歌詞、凝ったサウンド、ビーチ・ボーイズの影響を感じさせるファルセット・コーラスで知られるイギリスのバンド、10cc。
エリック・スチュワート(ギター、キーボード、ボーカル)グレアム・ゴールドマン(ベース、ギター、ボーカル)ケビン・ゴドレイ(パーカッション、ボーカル)ロル・クレーム(ギター、キーボード、ボーカル)の4人で結成し、1972年デビュー。
「I'm Not In Love」は、1975年にリリースした3枚目のアルバム『オリジナル・サウンドトラック』(という皮肉なタイトルの、サントラではないオリジナルアルバム)からのシングルカットで、全英1位・全米2位を獲得しました。
これはもう、弱い男の強がりを歌った曲の最高傑作でしょうね。
「I'm Not In Love」のレコーディング・パートは、以下の通り
Eric Stewart : Lead Vocal, Electric Piano
Graham Gouldman : Guitar, Bass, Backup Vocals
Kevin : Moog, Backup Vocals
Lol : Piano, Backup Vocals
1976年にゴドレイとクレームが脱退(この2人はミュージシャン兼ミュージック・ビデオ監督のユニットGodley & Cremeとして活躍します)。残されたスチュワート&ゴールドマンはサポート・メンバーと共に10ccとしての活動を継続。「The Things We Do For Love(愛ゆえに)」(77年、全英6位・全米5位。近年、ソニー"VAIO"のCMに使用されましたね)などのヒットを出しますが、83年に解散。
(1992年から95年の間、ゴドレイとクレームもゲスト参加しての再結成。)
「The Things We Do For Love」のレコーディング・パートは、以下の通り
Eric Stewart : Lead vocal, Lead guitar, Backing vocals, Piano, Organ
Graham Gouldman : Bass guitar, Electric guitar, Hand Claps, Backing vocals, Acoustic guitar, Tambourine
Paul Burgess: Drums, Tambourine, hand claps, Gong
10ccは、すぐれたソング・ライターであるスチュワート&ゴールドマンと、実験的なサウンド・プロデュースを行うゴドレイ&クレームによる、
絶妙で、そして微妙なバランスが魅力なので、代表作は4人が揃っていた時期の『The Original Soundtrack』だと言っていいと思います。『Deceptive Bends』の半年後に出たライブ盤『Live And Let Live (邦題:イン・コンサート)』(1977年)を聴いても、「I'm Not In Love」のイントロが流れた瞬間の客の熱気は桁違いです。