白いノートの花畑

 一年のうちで一番爽やかなのはつつじの咲く頃。暑い太陽も冷ややかな風もどんどん降る雨も爽やかに感じます。緑が萌え、シャツが半袖になったりして、世の中が明るく活動的になります。それなのに、つつじはなかなか咲こうとしません。

 

(あなたのことが好きなのに)

気付かれないように、あなたに視線を投げかけます。

(私のこと、どう思っているのかしら?)

その仕草から、あなたの気持ちを占います。

(私の気持ちを打ち明けたい)

指先の震えが止まりません。

(好き!)

言葉がごくりと喉に引っ掛かって、私は思わず俯くだけ。

 

 何千年たっても少しも変わらない想いと言葉。

 躑躅には、もうひとつの読み方と意味があります。それは、てきちょく。躊躇うこと。